「水谷 翔」の記事一覧
2017年10月 6日
| 活動内容:農地活用 |
こんにちは、戸隠地区の水谷です。戸隠で迎える秋もこれで2回目となります。紅葉と肌寒さが季節の移り変わりを教えてくれます。冒頭の写真は四季が豊かな日本ならではの農村の一枚、早朝6時前に撮影したものです。夏よりも光がグっと突き抜けてくるような感覚があります。
今回の記事は、秋の自然風景を写真でご紹介しながら、季節の移行に伴い感じている学習意欲の高まりに焦点を当てました。標高と身体のバイオリズムは深い関わりがありそうなのです。
さて、まずは戸隠の年間平均気温の推移を見ていきたいと思います。下記の表をご覧ください。
2017年9月 7日
| 活動内容:農地活用 |
鮮やかな猩々緋の花が咲き乱れる7月中旬の高原花豆
一つの株から2,000~4,000もの花が咲くと言われています
戸隠地区の水谷です。朝夕は冷えを感じる季節になってきました。先月、戸隠は大豪雨を受け、60以上も災害箇所に指定される大ダメージを受けました。それから数週間、普及作業が進行する中、平常のムードにようやく戻ってきました。「雨」には様々な意味があると古来から信じられています。大豪雨も大局的に見れば、浄化・転換期・生命の再構成といった意味があったのかもしれません、、、。
さて、昨年何十種類もの品目の試験栽培を試みた中で、標高1,000m前後に位置する火山灰土が主体の丘陵地帯・戸隠高原の気候環境に適合し、耕作放棄地対策の作物として最も有力候補に思えたのがメキシコ高原原産の高原花豆です。
今年、花豆栽培に特化しようと決め、昨年から優良な種豆、資材、圃場整備、有機肥料作り、花豆生態の情報収集、良品栽培のための技術の研鑽等の準備を進めてきました。この1年は花豆を軸に農業・活動を展開してきたと言えます。
今年の作付けは約1,000株、面積的には約3反(3,000㎡)で、標高約820mと850mの2つの圃場に分かれます。いずれも耕作放棄地を再生した圃場であり、栽培用のアーチ支柱を約600m、垂直支柱を約150m設置しました。成育状況の比較検討のために株間は70~120cm程度の異なった間隔をもうけ、播種時期は3週間ほどズラしていきました。花豆は密植すると花付きが悪くなり結果として莢の結実率が低下するため、アーチ支柱の両面ではなく片面にしか花豆は植えず、かなり贅沢な使用方法をしています。
そんな花豆は5月下旬に播種を行い、約95日のサイクルを経て、9月上旬、いよいよ収穫が始まりました!多くの方々からエールとご支援を頂き、ようやくここまで来れて喜びがこみ上がります。これから降霜まで(10月下旬~11月上旬頃)は収穫&乾燥作業に忙しくなりますが、ここで写真にて5月下旬から9月上旬までの花豆の生育の様子をご紹介させて頂きたいと思います。
2017年8月 7日
| 活動内容:農地活用 |
戸隠の遠景(円内が大凡の戸隠エリア)*Google Mapを元に作成
戸隠地区の水谷です。戸隠の特徴的な丘陵地帯についてはこれまでのブログ記事にも度々書いてきましたが、地形を意識しつつ今回は「水」に焦点を当てたいと思います。豊かな伏流水や綺麗な湧水が生まれる背景には、この複雑な山並みと地形との関連を考えざるを得ません。そして、戸隠は山岳信仰が盛んです。その中でも、水神・九頭龍信仰が際立っていると感じます。
江戸時代の古い巻物に描かれた九頭龍権現
以前の記事で戸隠は3つの巨大な構造線に囲まれた大地の新陳代謝が激しいフォッサマグナ地帯であることに触れました。こうした特徴ある地形で生活する人々には、物理面と精神面の双方に有形無形に関わらず相応な影響を与えていることは間違いないと思います。
戸隠の信仰を記した古い文献を紐解けば、こうした言葉が残っています。
"ここに九頭龍権現は龍王にましませば、雲を起こし雨を降らし給ふ神力自在なり"
(「戸隠詣」善光寺別当権僧正孝寛より)
"注連(しめ)張たる小樽を負ひ、忙し気に走り行く人は、九頭龍王に願い奉り、種ヶ池の水を拝借し、雨を乞うなる由。道にて休息する時は、其処へ雨降りて、願う所に験なしとて、遠国の村は手分けをなし、途中宿々に待ち受け、手渡しに持ち返るに、必ず雨を降し給ふとぞ。"
(「戸隠山往来」より)
今なお地区に住む人々の間で信仰心が脈々と受け継がれている趣を感じることがあります。農業・生活という面からは雨乞い、戸隠スキー場は雪乞い、10月下旬は新そばのシーズンを迎えることから、自然の恵みへの感謝の意も込めて戸隠そば祭り(献納祭)など、他にも数多くの神事やお祭りが催されています。
★戸隠そば祭りの様子はこちら
2017年7月 7日
| 活動内容:情報収集・発信 |
オリオン大星雲 ※1
私たちが吸う息には、星の内部奥深くの灼熱の炉でつくり出された原子が含まれている。摘む花の一つ一つには、太陽の十億培も明るい閃光を発し、星が爆発したときに宇宙に放り出された原子が含まれている。読む本の一冊一冊には、星から星へと吹く風に運ばれ、想像を絶する空間と時間の隔たりを乗り越えて地球にやってきた原子が含まれている。
死に瀕した星の激しい断末魔から、150億年も前に宇宙全体を誕生させた巨大な火の玉に至るまで、劇的で壮大な宇宙の事象の多くは、人間の身体を構成する原子という形で、私たちと直接かかわっている。
私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、星の内部奥深くの灼熱のオーブンで焼かれ、その星が老いて、消滅すると同時に、宇宙に放たれたものだ。私たちは、誰もが大昔に死に絶えた星の忘れ形見なのである。私たちの誰もが、文字通り天でつくられたのである。
(「僕たちは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」マーカス・チャウン著より)
戸隠地区の水谷です。私の住む集落には街灯は少なく、夜空を眺めれば無数の星々の輝きが目に入ります。星ってこんなに輝いていたんだ、空にこんなにも星って沢山あったんだ、宇宙って広大だな、、、山に来て夜をむかえた時に純粋にそう感じる人も多いと思います。
集落を出てもっと暗い場所を探せば、人家無し・街灯無しの月明りしか頼りにならない場所もあります。そこには自分と自然と宇宙しかなく、それぞれの距離が急速に接近する感覚が生まれます。
2017年6月 8日
| 活動内容:農地活用 |
摘みたての食べれるお花・エディブルフラワーは華やかな彩りと栄養価が特徴
皆さん、こんにちは。戸隠地区の水谷です。突然ですが、エディブルフラワーをご存知でしょうか?私は今年から何種類か圃場で共同栽培をはじめ、その魅力に引き込まれています。何と言っても色鮮やかな見た目と、香り漂う繊細さと力強い味わいに驚いています。
お花を食べるというと意外に思われるかもしれませんが、ブロッコリーや最近人気のスティックセニョール、菜花などは花芽を食用にする品目として馴染がありますし、食用菊は比較的よく知られています。
スティックセニョール
ただそれ以外のお花の食用となるとまだ日本では一般的ではありません。しかし、都内のレストランや高級食材を扱うスーパー等では、たまに見かけるようになってきており、ケーキの食べられるデコレーションとしても使われるケースが増えてきてきると聞きます。また、海外のヘルシー志向の人達(ローフード等)の間ではブームになってきているようです。