長野市地域おこし協力隊はながのシティプロモーションの一環です

「岸 豊」の記事一覧

山岳信仰で名を馳せた飯縄山

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2024年3月19日 | 活動内容: |

こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、前回に続いて、芋井地区の貴重な財産である飯縄山と飯縄神社についてご紹介させていただきます。

前回のブログでは、あの有名な高尾山の総本山が飯縄山であるとお話させていただきました。その高尾山を昨年、地元の一行と訪ねた際、高尾山の僧侶が飯縄山の由来について話してくれました。

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↑ 飯縄山

飯縄山は、山岳信仰の山として山伏が修行する霊山だったそうで、その開山は、戸隠山より早かったと言います。そして、飯縄とは、食べられる砂=メシ(飯)の砂(飯砂=イイズナ)が由来というのです。この砂が転じて、縄(づな)になったとのこと。

この飯の砂は、菌類かバクテリアかで実在したもので、通称「天狗の麦飯」と呼ばれています。山伏がご飯のようにカロリーとミネラルを摂取できるものとして実際に食し、国内で飢饉があった際、山伏が庶民に配り、人々を飢餓から救ったというエピソードもあります。

この麦飯の標本が、芋井公民館や戸隠地質化石博物館に残っているのですが、どちらも真っ黒に炭化した状態で今日に至っています。この天狗の麦飯は明治時代、化学者が大真面目に成分分析した資料も見つけることができとても驚きました。

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↑ 芋井公民館に収蔵されている天狗の麦飯の標本

飯縄山と言えば飯縄大権現。そのご神体は、白狐の上に乗った烏天狗。日本各地には、数々の天狗伝説がありますが、飯縄天狗三郎は日本八大天狗に数えられ、その霊力は、もの凄く強かったようです。

飯縄大権現は戦勝の神様とも言われ、戦後武将からも厚く信仰されていました。上杉謙信は自らの兜のシンボル像に採用。芋井地区内の荒安集落にある飯縄神社里宮は、武田信玄が寄進して造られたものだそうです。また、室町時代には、足利義満が、地蔵菩薩像を飯縄神社に寄贈したとされています。

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↑ 高尾山薬王院のHPから引用

このように山伏の修験道としては、戸隠山よりも開山が早かったとされる山岳信仰の山である飯縄山、そして、そこに祀られた飯縄大権現。この地元の貴重な財産を、今後の地域の未来のために大切に生かして行きたいと思います。

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芋井地区最強の財産は飯縄山

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2024年2月15日 | 活動内容: |

こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、芋井地区にある貴重なお宝についてお話させていただきます。

それは、タイトルにもあるように、スバリ、飯縄山のことであり、はたまた飯縄神社のことでもあり、その神様である飯縄大権現のことを意味します。

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地域おこし協力隊員になる前から、長らく長野市民をしていた自分にとって、飯縄山は、長野市のシンボル的な山であるとの認識はありましたし、飯縄山にも過去何度か登山したことはありますが、戸隠山や会津磐梯山のような地域の財産として、飯縄山を崇めたことは一度もありませんでした。

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ところが、昨年の秋、東京八王子市の高尾山の総本山が、飯縄山であるとの話を他人から聞かされ、直後に、地元の関係者一行と高尾山に訪れたことで、その認識は一変することとなりました。

高尾山は年間300万人が訪れる世界一登山客の多い山であるとのことです。昨年11月に訪れた際も、中国人をはじめとした海外の方たちで大変賑わっていました。

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急勾配のケーブルカーを降りて、参道をある程度登り切ったところに、神社のようでもあり、ところによってはお寺のような建物やオブジェのようなものが沢山出現して来るのですが、銅像が烏天狗であったり、赤い天狗の仮面が飾られていたり、看板に書かれている文字は、何処も飯縄大権現のオンパレード。飯縄山の隠然たる底力に度肝を抜かれてしまいました。

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元々、高尾山「高尾山薬王院有喜寺」は、西暦744年に聖武天皇の勅令により、行基が開山したとされています。その後、室町時代の1375年に京都醍醐山の俊源大徳が入山、飯縄大権現を本尊として中興したとされています。

訪問時は、飯綱高原観光協会の一行として訪ねたのですが、高尾山薬王院の僧侶たちは、総本山の住民である我々をとても厚遇してくださり、護摩焚きのほか、精進料理もおもてなしいただき、飯縄山、飯縄大権現のゆかりについてお話も丁寧にしてくださいました。

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飯縄山、飯縄大権現の山岳信仰は室町時代から盛んになり、全国に300箇所以上の飯縄神社が全国各地にあるとされています。

飯綱高原では毎年8月10日に、飯縄火祭りが開催されるのですが、20年ほど前からは、高尾山の僧侶が、護摩焚きの儀式を執り行ってくれるほか、毎年6月5日の開山祭の折にも山伏の格好をした僧侶たちが飯綱高原を来訪されます。

次回は、地元の飯縄山、飯縄神社、飯縄大権現についてご紹介させていただきたいと思います。

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地元集落でそば打ち収穫祭

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2024年1月15日 | 活動内容: |

こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、少し前に地元百舌原集落で開催されたそばの収穫祭についてご紹介させていただきます。

地元の百舌原地区には、地区内外の畑の荒廃地対策として、かれこれ20年以上、組合を組織して5haほどのそば栽培に取り組んでおり、私もお手伝いをしています。 

毎年勤労感謝の日に恒例のそば収穫祭があり、生産者である組合員の夫と婦人が参加して、そば打ちをした後、そばを茹でて食べるのが習わしになっています。

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私も、東京にいた頃、無性に田舎が恋しくなってか、そば打ちセットを購入して、そば打ちを数回体験したことがあるのですが、なかなか上手にはできないものと、そば打ちは縁遠いものになっていました。

 今回体験したのは8割そば。そば粉と小麦粉、それに水を厳密に計量した後、まずはそばをこねます。ボールの中に粉を全て投入した後、水を少しずつ入れながら、手作業でこねて行きます。

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最初はボロボロした粒子のような状態から始まり、段々と一塊の粘土のような状態になった後、今度は体重をかけながら念入りに仕上げます。この念入りなこねが腰の強いそばの大事なポイントのようです。

次に、この塊を、打粉をまいたそば打ち台の上で、木製の棒を使って四角形に薄く伸ばして広げます。

生地が適量な厚みと大きさに広がったら、今度は、この生地を適度な大きさになるまで半分に畳んで行きます。この際、重要なのは、生地と生地がくっつかないように打粉をふんだんにふること。これが良いそば打ちの重要なポイントです。

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打粉が十二分にふられていると、生地同士がくっつかないので、初心者でもそばを細く切ることが可能になります。逆に打粉が十分でないと、太い間隔で切らざるを得なくなり、舌触りも食味もおかしな蕎麦になってしまいます。

出来上がった蕎麦は、薪でぐらぐら沸かした大釜のお湯で茹でた後、水にさらしてざるに乗せて出来上がり。

つゆは、戸隠にあるそば製粉工場特製の既製品。それが地元の方のお気に入りのようです。ねぎと青首大根のおろしとわさびをおつゆに入れて、いざ実食。戸隠そば名店で食べるのと遜色ない美味しさに、昨年初めて食べた際は、驚きと感動を覚えました。

食事会には、そば以外に、取り寄せたオードブルのほかに、某組合員妻がフィリピン出身のため、フィリピンの手料理とデザートもふるまっていただき、会場は、アルコールもあって大盛り上がりでした。

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そんな恒例で楽しい収穫祭なのですが、そば組合には課題もあります。これまでは何とか、夏と秋の年2回、そば栽培に取り組んで来ましたが、今年は秋そば一本に集約することになりました。

夏そばを収穫した後、短期間に秋そばのたね撒きをしなければいけないため、担い手の高齢化で身体がきつすぎることからの決断とのことです。もっと深刻なのは、そば生産がこの先、何年続けられるか?という問題です。。。

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小中学生が葛の根掘り体験

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2023年12月11日 | 活動内容: |

こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、小中学生たちが行った葛(クズ)の根掘り体験についてご紹介させていただきます。

皆さん、葛とは何か、ご存知でしょうか?葛もちの原料となる葛粉が採取できる、つる性の多年草です。

この雑草、芋井に限らず、野山や荒地の至るところに沢山生えており、その繁殖力の強さから、別名・グリーンモンスターとも呼ばれています。

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どうして、こんな特殊なものを小学生たちと掘ることにしたのかと言えば、自分が小学生の時に、学校の授業時間中に、葛の根掘りを体験し、いい思い出として記憶に残っているからです。

当時は、小学生の同級生15人ほどで4時間以上かけ、直径15㎝以上ある極太の長さ1m以上あるものを掘り当てました。汗だくになりながら、大変な作業でした。

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葛の根掘り体験を主催したのは、「体験・発見・貢献隊 わくわくリーダーズながの」という、長野市と上水内郡内の小中学生と学校の先生たちからなる一行の皆さん。17人の生徒が、私が暮らす百舌原集落にバスで駆けつけてくれました。

今年の春先、芋井小学校の先生に葛の根堀りの面白さをアピールした経過があり、それを気にかけてくれていたことから、上記の体験教室で採用されることとなりました。

葛が自生する荒地を事前に草刈りして整備。前日には、芋井小学校で、おやつに食べてもらう葛もちづくりも芋井小の先生たちと行いました。

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本番は11月18日。予め、対象となる直径5㎝以上ある葛の根の根っ子を特定しておき、葛とはどんなものか、どうして葛の根掘りをするのか?オリエンテーションを行ってから、4班に分かれて作業が始まりました。

掘削に用いたのは、剣スコとツルハシ。現代っ子たちが面白がって掘ってくれるかどうか一抹の不安もありましたが、その心配は皆無。小中学生は、野山の荒地を舞台に奮闘してくれました。

その集中ぶりは見事。休憩という大きな掛け声が耳に入っても手を休めない様には、私もびっくり。時代が変わっても、子供たちの感性は変わらないんだなと感銘を受けました。

葛の根の形や土の中での根の張り方は複雑でまちまちですが、どの班の子どもたちも、ユニークな形をした根っ子を掘り上げてくれました。

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作業を終えた後は、葛もちにきな粉と黒蜜をかけて舌鼓。子どもたちは笑顔で帰ってくれました。

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我が家の新たな家族をご紹介

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2023年11月13日 | 活動内容: |

こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、我が家の新たな家族である、甲斐犬の「ゆず」をご紹介させていただきます。

皆さん、甲斐犬って、ご存知でしょうか?

大正時代に南アルプス山麓で確認された国の天然記念物の和犬の一種です。

こげ茶色だったり、真っ黒だったりする、アイヌ犬の親戚のようなオオカミのような姿をしていて暗闇で見ると怖くてビックリします。

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そもそも、どうして猟犬を飼おうとしたのかと言いますと、それは、以前住んでいた四国では、四つ足の獣の銃猟をするのに、猟犬が必須だったからです。

対して、長野県では、人間だけによる巻き狩りが主流です。人が徒党を組み、大声を出して実施する銃猟に限界を感じた経過があります。 

四つ足猟に向いているのは主に和犬になります。四国犬や紀州犬、柴犬も猟犬として有用ですが、甲斐犬は、一人でできる単独猟に向いていると判断したからです。

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紀州犬や四国犬は、イノシシやシカを追い立てて猟師が来るまで獲物をとめたりする能力を持っていますが、猟犬として優秀な犬は10頭飼って1頭いるかいないかぐらい、良質な犬に巡り合える確率が低いという認識がありました。

対して、甲斐犬は他の犬以上に頭が良く運動能力にも優れ、犬の当たり外れが少ない。獣の居場所を知らせてくれるポインティングという仕草をしてくれ、後は、猟師の腕次第という単独猟に向いた素質を持っていると判断しました。

もちろん、猟師が獣の習性を熟知し、銃猟に慣れていないと、いくら甲斐犬であっても、獣を探せないというハードルがあります。四国ではイノシカをくくり罠で70頭捕獲した自分ですが、この点において私はまだまだ未熟者です。

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ゆずはメス。高知の特産品にちなんで「ゆず」と名付けました。メス犬を選んだのは、メス犬の方が性格が落ち着いていて、ケガをするリスクも低いとされているためです。

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ゆずは、5月21日に我が家にやって来ました。本年4月2日生まれで、現在は生後7カ月経っており、生後1年ほどで成犬となります。初対面の際は、体重が1.6kgでしたが、現在は10kgまで成長しました。

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性格は人なつっこく、人が大好き。5兄弟の中で最も活発な猟犬向きのものを依頼しただけあって、とても活発です!

散歩は1日2回。我が家は里山の中にあるので、軽トラに乗せてひと気が少ないところに連れて行き、エサをあげたあと、リードなしで散歩させます。

里山や公園のフィールドをリズムカルに歩いたり、ドッグラン状態で全力疾走する様は、飼い主にとってはこの上ない悦びです。芝生広場などでは、2人で鬼ごっこをします。ゆずは、毎日にように鬼ごっこをおねだりし、私が常に追いかける立場です。私の長靴を獣と思ってかのように戯れることもしばしばです。

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