「岸 豊」の記事一覧
2023年11月13日
| 活動内容: |
こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、我が家の新たな家族である、甲斐犬の「ゆず」をご紹介させていただきます。
皆さん、甲斐犬って、ご存知でしょうか?
大正時代に南アルプス山麓で確認された国の天然記念物の和犬の一種です。
こげ茶色だったり、真っ黒だったりする、アイヌ犬の親戚のようなオオカミのような姿をしていて暗闇で見ると怖くてビックリします。
そもそも、どうして猟犬を飼おうとしたのかと言いますと、それは、以前住んでいた四国では、四つ足の獣の銃猟をするのに、猟犬が必須だったからです。
対して、長野県では、人間だけによる巻き狩りが主流です。人が徒党を組み、大声を出して実施する銃猟に限界を感じた経過があります。
四つ足猟に向いているのは主に和犬になります。四国犬や紀州犬、柴犬も猟犬として有用ですが、甲斐犬は、一人でできる単独猟に向いていると判断したからです。
紀州犬や四国犬は、イノシシやシカを追い立てて猟師が来るまで獲物をとめたりする能力を持っていますが、猟犬として優秀な犬は10頭飼って1頭いるかいないかぐらい、良質な犬に巡り合える確率が低いという認識がありました。
対して、甲斐犬は他の犬以上に頭が良く運動能力にも優れ、犬の当たり外れが少ない。獣の居場所を知らせてくれるポインティングという仕草をしてくれ、後は、猟師の腕次第という単独猟に向いた素質を持っていると判断しました。
もちろん、猟師が獣の習性を熟知し、銃猟に慣れていないと、いくら甲斐犬であっても、獣を探せないというハードルがあります。四国ではイノシカをくくり罠で70頭捕獲した自分ですが、この点において私はまだまだ未熟者です。
ゆずはメス。高知の特産品にちなんで「ゆず」と名付けました。メス犬を選んだのは、メス犬の方が性格が落ち着いていて、ケガをするリスクも低いとされているためです。
ゆずは、5月21日に我が家にやって来ました。本年4月2日生まれで、現在は生後7カ月経っており、生後1年ほどで成犬となります。初対面の際は、体重が1.6kgでしたが、現在は10kgまで成長しました。
性格は人なつっこく、人が大好き。5兄弟の中で最も活発な猟犬向きのものを依頼しただけあって、とても活発です!
散歩は1日2回。我が家は里山の中にあるので、軽トラに乗せてひと気が少ないところに連れて行き、エサをあげたあと、リードなしで散歩させます。
里山や公園のフィールドをリズムカルに歩いたり、ドッグラン状態で全力疾走する様は、飼い主にとってはこの上ない悦びです。芝生広場などでは、2人で鬼ごっこをします。ゆずは、毎日にように鬼ごっこをおねだりし、私が常に追いかける立場です。私の長靴を獣と思ってかのように戯れることもしばしばです。
2023年10月11日
| 活動内容: |
こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、卵を産み始めた鶏についてご紹介させていただきます。
鶏の飼育を始めたのは5月下旬。小さくひ弱な当時から4ヶ月ちょっとで採卵できるようになりました。通常は、生後半年ぐらいからとのことなので生育が順調だったようです。
飼育しているのは全部で3羽。このうち、卵を産んでいるのは2羽のみ。大体1日おきで、最初に産み始めた鶏は連日産むこともあります。次第に毎日産むようになるようです。
ピーちゃん、ケイちゃん、ミーちゃんの3羽。どの鳥が実際に卵を産んでいるのか、目の当たりにしたことはありませんが、生育の良い順に産んでいるものと思われます。
生育が一番良好なのがピーちゃん。次いで順調なのがケイちゃん。一番身体が小さくて淡い茶色なのがミーちゃん。
全てメスですが、ピーちゃんは番長のような性格、ピーちゃんは気弱な性格、ケイちゃんもピーちゃんほどではないですが、攻撃性が高く気丈な性格です。
性格の押しの強さで、生育に差が現れていると考えています。夏場から秋にかけて、毎日、配合資料、空芯菜のほか、トマトの3セットで餌やりをしていました。
3羽ともトマトが大好物。押しの強い2羽は、餌をあげるとトマトを機関銃のように突いて食べ尽くしてしまいます。大人しい性格のミーちゃんが割を食っているようなので、2羽とは別に、みーちゃんには特別扱いをして餌をあげたりしています。
鶏の種類は、ボリスブラウン。茶色の身体で茶色の卵を産みます。産み始めの卵はMサイズといったところでしょうか。産み始めの卵は小さめで、次第に大きくなって行くそうです。
卵を割ると、卵の殻は厚手で頑丈。黄身は白目。白身が固いことが最も特徴的です。産み始めの卵は栄養価が高く、美味しいとされ、できるだけ、卵かけご飯で食べるようにしています。
本来は、民泊の宿泊客の方に採卵して食べていただきたいのですが、宿泊客が少なくなって来たため、今のところ、一度もお客さんに食していただいておらず残念な限りですが、その分、自身で毎日ニンマリと自己満足の世界に浸っています。
卵を産むようになった鶏は、成鶏になった証拠で、生後5カ月に満たない段階で成鶏になれたのは自身の世話が丁寧だった証であると自認して微笑ましく思っている今日この頃です。
鶏には、餌をくれる時にしか触れている時間はありませんが、その際は、私の下半身や手を突いてくるなど、表情は怖めのニワトリ君もとても可愛いく愛らしい動物であることも付け加えさせていただきます。
2023年9月19日
| 活動内容: |
こんにちは。芋井地区担当の岸です。今回は、ニホンミツバチの蜂蜜の採取についてご紹介させていただきます。
ニホンミツバチの営巣に成功したのは5月10日過ぎの事。その後、このミツバチの群れは大変活発だったため、重箱の数はいつしか5箱目を設置することとなりました。
ミツバチの師匠と相談した結果、その際は、一番上の巣箱をとって蜜を採取しようとの話になりました。
決行したのは7月24日。師匠と共に、周到な準備の下、現地に駆けつけ作業は始まりました。
蜜を採取したのは一番上の巣箱。巣は、蜜蝋と呼ばれるロウソクの成分でできており、上蓋と2段目の巣箱の上下の周囲を、スクレーパー(金属ヘラ)を切り裂いた後、1段目と2段目の巣箱を水平に切り裂く最後に、細いステンレス線を用いました。
写真の通り、上蓋と1段目の上部の巣と蜜の姿は、巨大なグレープフルーツの様に見事で綺麗でした。対して、1段目の底と2段目上部の断面は茶色に黒ずんでいました。
ミツバチは、幾重にも上下に並んだ巣箱の中に、縦方向に複数の層を構成させる形で巣を作ります。これを水平に切り裂く形で採蜜するわけです。
巣の上部にはほぼ蜂蜜しかない状態でした。花粉や幼虫で子供を育てる空間は下方にあり、女王蜂も下方で卵を産み続けているとのことでした。
採取した蜜箱は想像以上にずっしりと重く、比重は水の1.5倍もあるそうです。この蜜箱を大鍋に入れて師匠の家まで持ち帰り、蜜液を取り出す作業に取り掛かりました。私は、やったことがないので、師匠が行うのをじぃーと見ていました。
蜜液の取り出し方は大きく2工程。1工程は、蜜蝋で覆われた巣の外層をスクレーパーで切り裂いて、中にあるどろどろの蜜駅を、台所用品の金属ザルでこします。採蜜と言えば、遠心分離器を想起しますが、そうではなくかなりローテクな方法です。
採蜜の仕上げに、師匠は、金属製の細かな網目の漉し具を用いていました。それが、茶越しと分かったのは、後にホームセンターで同種のものを見つけたからです。
内寸約20㎝角、高さ15㎝の巣箱から採取できた蜂蜜の量はおよそ3.5ℓ。貴重なものではあるものの、蜂蜜は意外に沢山採取できるものだなという印象を受けました。
ちなみに、1匹のニホンミツバチが生涯に採取できる蜂蜜の量はわずか2gとの事。蜂蜜は9月に入ってから2箱目も採取しました。
写真左の1瓶が初回。右側2瓶が2度目のものです。それぞれ味が微妙に異なり、西洋ミツバチより美味しいと個人的には思って舐めています。
2度目の採蜜の際、ミツバチの巣箱を数キロ離れたところに引っ越しました。夜間に行い、巣箱が重く、巣箱と巣箱がずれないように慎重に運ぶ必要性があるため、引越し作業は難儀でした。結果的に、数箇所刺されることとなりました。
それにしても、ニホンミツバチは、自分にとっては、可愛く、愛おしい、大切な存在です。
2023年8月16日
| 活動内容: |
こんにちは。芋井地区担当の岸です。今回は、8月10日に開催された飯縄火祭りについてご紹介させていただきます。
本イベントが行われるのは今年で56回目。飯縄山の信仰にちなんだ行者さんによる本格的な護摩焚きの神事をはじめ、子ども神輿、地元の伝統芸能である芋井甚句(民謡と踊り)、楽器と太鼓演奏と唄のライブなどのほか、フィナーレとして花火が打ち上げられました。
長野市に10年以上居住したことがあるのですが、本イベントを目の当たりにしたのは今回が初めて。本番当日は、飯綱高原観光協会のサポートとして、動画撮影のほか、出店の焼きもろこし販売のお手伝いをさせていただいたほか、翌日の撤収作業のお手伝いもさせていただきました。
舞台は大座法師池周辺。音楽演奏のライブは湖畔にステージが設けられ、その対岸から花火が打ち上げられたほか、湖上にも筏が浮かべられ、かがり火が焚かれました。湖、森、空、飯縄山のロケーションや飯縄山信仰などがたくみに生かされ、純粋な花火大会に留まらない、趣向の凝らされた火祭りイベントに仕立て上げられており感心しました。
想像以上に多くの皆さんが来場されたことも印象的。飯綱高原スキー場の駐車場跡地に車を停めていただき、シャトルバスでお祭り会場に足を運んでいただく手の込み用。そうしないと、路上駐車が横行してしまうため、別荘街の幹線道路にはカラーコーンが配置され、翌日は、この撤収作業のお手伝いもさせていただき、しっかり汗をかかせていただきました。
本番当日も、違法駐車や車道の横断には交通誘導員が配置され、警察の方が出向かれたのはもちろんのこと、火祭りイベントであることから、消防署の職員さんだけでなく、地元の消防団員の皆さんも総出でお祭りをサポートされている姿も印象的でした。
こうした祭典に携われた事、そうした行事が地元に存在していること、はたまた、我が家の自宅敷地に自生している竹数十本が、筏のかがり火に使用されたことも、理屈抜きに誇らしい同時に微笑ましくもあり、自身にとってとても感慨深いお祭りになりました。任期1年目の昨年参加しなかった事は後悔先に立たずです。
飯綱高原には、リトリートセンター水輪という特殊な施設があり、そこに在籍される若者たちが、青年の主張のようなセリフを述べながら、和太鼓を盛大に演奏してくれた様も感慨深いものがありました。二胡を演奏された地球合奏団の今井美樹さんも、飯綱高原に地に惚れ込み、この地に移住されたとのM Cも印象に残りました。
素晴らしい火祭りイベントが、今後も末永く後世に継承されていくことを祈念したいと思います・・・。
2023年7月14日
| 活動内容:移住・交流 |
こんにちは。芋井地区担当の岸です。今回は、前回に続いて鶏の飼育についてご紹介させていただきます。
鶏飼育の一番の動機は、田舎暮らし体験宿のアクティビティの一つの目玉にしたいと思ったからです。このため、鳥小屋は、古民家の敷地の一角に設けることにしました。
鳥小屋製作のお手本にしたのはYouTubeのチャンネル。両サイドと後ろ側の壁材をホームセンターで販売しているラチェットを使うというもので、比較的お手軽に製作できることからこの方式を採用することにしました。
鳥小屋製作で最も肝心なのは、鶏が外敵から身を守るように頑丈な構造にすることです。宿泊客の皆さんに、鶏たちを観察してもらうため、正面扉は木材を重ね合わせ、目の細かい金網を二重張りにしました。細かい網目の採用により、ヘビの侵入を予防することも心がけました。
躯体の基礎には、コンクリートブロックを地面に埋め込みました。これにより、小動物の地面から侵入を防止できます。躯体の4隅には自宅の敷地に自生している淡竹を杭とし、躯体と接合することで強度を高める工夫を凝らしました。
YouTube動画を参考に鳥小屋を製作してみたものの、ラチェットの内側に金網を張るタイプの鳥小屋だけでは、鶏たちの身の安全が危ういのでは?という衝動に駆られました。そこで、鳥小屋の外に高さ1メートル弱の防獣ネット(農作物用)による柵を設けることに獣対策を強化することにしました。
柵も出来あがったいよいよ3羽のお引っ越しの日がやって来ました。引越し初夜の際には、、鳥たちが外敵から襲撃されないか、夜間、露天の中で寒さで震えないかなど、心配でたまりませんでした。そのため、鳥小屋の近くには、小動物を捕獲する箱わなも設置しました。
これまでのところ、アクシデントという観点では、ある日の日中、柵の中に猫が侵入する事態が発生しました。その猫の襲来を発見し、私に知らせてくれたのは近所の仲良くなった女性です。その方は、毎日鶏観察を楽しんでいらっしゃるそうで、その方との交流も生まれました。猫の襲来も含め、何事も実行してみると、何が起きるか分からないものです。
鶏たちには、毎日、穀物などからなる配合資料のほか、生野菜のズッキーニを半分に切ってあげています。他の野菜もあげてみたのですが、ズッキーニが好物のようで他の野菜はあまり口にしてくれません。配合飼料は、まだまだ中雛の段階であるので、成鶏用のものを摺鉢で細かく砕いてあげるのですが、この力仕事は毎日汗をかいてしまう重労働で難儀しています。
生後1ヶ月半を経過し、鶏たちは随分大きく成長し、羽や顔つきも成鶏のような姿になって来ました。
3羽の鶏たちには、名前を付けました。その性格から、一番元気で茶色の鳥がピーちゃん、一番臆病で身体が小さめなのがミーちゃん、その中間の毛色がケイちゃんです。ケイちゃんはこれといった大きな特徴がないノーマルな性格なので、ミーちゃんがいるので、ピンクレディから連想して名づけました。
3羽は大きな扉を開けると、鳥小屋を飛び出し、柵の中を元気よく飛び回ったり、私が来ると近寄ってくれたりと、私にとってとても愛らしい存在になっている今日この頃です。