夜空を眺めて想うこと(戸隠地区・水谷)
2017年7月 7日 | 活動内容:情報収集・発信 |
オリオン大星雲 ※1
私たちが吸う息には、星の内部奥深くの灼熱の炉でつくり出された原子が含まれている。摘む花の一つ一つには、太陽の十億培も明るい閃光を発し、星が爆発したときに宇宙に放り出された原子が含まれている。読む本の一冊一冊には、星から星へと吹く風に運ばれ、想像を絶する空間と時間の隔たりを乗り越えて地球にやってきた原子が含まれている。
死に瀕した星の激しい断末魔から、150億年も前に宇宙全体を誕生させた巨大な火の玉に至るまで、劇的で壮大な宇宙の事象の多くは、人間の身体を構成する原子という形で、私たちと直接かかわっている。
私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、星の内部奥深くの灼熱のオーブンで焼かれ、その星が老いて、消滅すると同時に、宇宙に放たれたものだ。私たちは、誰もが大昔に死に絶えた星の忘れ形見なのである。私たちの誰もが、文字通り天でつくられたのである。
(「僕たちは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」マーカス・チャウン著より)
戸隠地区の水谷です。私の住む集落には街灯は少なく、夜空を眺めれば無数の星々の輝きが目に入ります。星ってこんなに輝いていたんだ、空にこんなにも星って沢山あったんだ、宇宙って広大だな、、、山に来て夜をむかえた時に純粋にそう感じる人も多いと思います。
集落を出てもっと暗い場所を探せば、人家無し・街灯無しの月明りしか頼りにならない場所もあります。そこには自分と自然と宇宙しかなく、それぞれの距離が急速に接近する感覚が生まれます。