男女8人脱穀物語
2016年11月 7日 | 活動内容: |
信更地区担当の窪美です。
今回のお題、『今月の活動』について語るには、
先月の『男女7人稲刈り物語』に続く、
『男女8人脱穀物語』について触れねばなるまい。
今回は、恋が実ったとか、実らなかったとか。
それはさておき、
山廃純米原酒、佐久の花 宮下米を片手にしばし忘れていた、
もう一枚の田んぼの稲刈り。
日程的にも、人数的にも手刈りは厳しいという訳で、
地元のNさんのご協力をいただき、
バインダーという機械であっという間に片付けてもらった。
この機械、刈り取ったイネをくるくるっと束ねて放り出す優れもの。
機械文明、万歳!!
さて、こうなるとお次は脱穀(稲からもみを外す作業)となる訳だが、
初めてのお米作り、どうせなら昔ながらの道具を使って、手作業でやってみたい。
ちょうど、10月の半ばから、国際ワークキャンプを開催することもあり、
人数も揃うし。うっしっし。
参加予定者のリストを眺めると、
20~30代の外国人(フランス、ドイツ、ロシア、韓国)に
日本人の学生3名を加えた男女8名。
語呂は悪いけど、『男女8人脱穀物語』の始まりなのである。
と勝手に盛り上がり、まずは昔ながらの脱穀機を物色することに。
さすがに江戸時代に使われていた干歯こきはやりすぎかと思い、
大正時代に考案されたと言われる足踏み式脱穀機をヤフオクで入手。
この足踏み式脱穀機、その名の通り、
足でペダルを踏むことで、針金のついたドラムが回転し、
イネを針金部分に当てるともみが外れるという仕組み。
そのままだと、外れたもみが思い思いの方向に飛んでいってしまうので、
昔の人は、お米が飛ばないようにドラム部分の先を「むしろ」で囲っていたらしい。
現代人としては、「むしろ」よりもむしろブルーシートが入手しやすい。
ここ重要なので、もう一度繰り返す。
むしろよりもむしろブルーシート
さて、足踏み式脱穀機にそのままブルーシートを被せてみるが、
どうも具合が悪そう。
頭数だけはそろっているので、
人海戦術を用いて、回転式ドラムの先にブルーシートの壁を作ることにした。
いくらそこに壁があっても、飛び越えていく籾もあるが、
この際細かいことには目をつぶる。
しかし、熟練度合いの問題なのか、
はたまた足踏み脱穀機の宿命なのか、
籾だけでなく、穂ごと飛んでしまうものもちらほら。
ブルーシート上には、ワラの細かい破片も散らばっており、
ふるいで籾だけに選別してみようとしたが、あまりにも効率が悪い。
そこで、信更町のお隣りの地区、
大岡にある天然酵母のパンで人気のカフェ、
カフェテラスモモさんにお邪魔して、
文明の利器、唐箕を使っての選別にトライすることに。
ところで、モモさんの名前の由来は、
ずばりミヒャエル・エンデの『モモ』からなのである。
話しを戻して、
風力を使って、籾を選別してみようということだが、
唐箕に一回通しただけでは、どうしてもワラが混じって、
完全には選別できず。
唐箕による選別も果てしない作業が必要であり、
まるでモモに出てくる「時間どろぼう」みたいなものであるような。
メンバー全員にうっすらと漂う「虚無」。
(ネバーエンディングストーリーも要復習)
こんな「虚無」からメンバーを救ってくれたのは、
カフェテラスモモさんからいただいた天然酵母パンと、
お店でのティータイム。
しかし、結局この日は時間切れで、
米袋に外した籾とそれ以外のもろもろ、細かいワラの破片、
穂のままのものなんかを入れて、撤収することに。
とりあえず、集合写真。
「新米を食べられる日はいつになるのやら。」
という訳で、今月の活動は、
おまんまの食い上げにならないよう
収穫したお米をどうしたら食べられるように出来るか。
これを真剣に追求していくことになる。
今月の活動もネバーエンディングストーリーだ。