植えつけ+田植え+民泊=?(古民家で生きるために2 その3)
2015年6月25日 | 活動内容:農作業 |
こんにちは!鬼無里担当No.3のきのっぴーです!
前回のその2からの続きです。今回も長文です。
5月20日から始まる農家民泊、いよいよ迫ってきました。
その前に、いくつかイベントがありました。
衣職住フェア2日間のうち5月16日は地域おこし協力隊ブースの当番でした。
おりしも善光寺御開帳で、遠方からのお客様が来られるので
目的は隊員の募集や移住の相談に乗るということでした。
他のブースは物販や振る舞いがほとんど。
販売できるようなものをまだ作っていない私は、
この冬に実施したセルフビルドの古民家改装の様子を写真展示し、
撮った写真をつなげて4分ぐらいのパラパラ動画にした映像を
ノートPCで流すことにしました。
(その時つくった動画はこちら(YouTube))
鬼無里住民自治協議会の非公認キャラクター「きなこちゃん」の
塗り絵コーナーを開設し、歩き疲れた小さな子供に休憩を兼ねて
塗り絵してもらえれば、その時に親御さんからお話し伺えるかな。。。
実際に立ち寄っていただけたのは少数でしたが、
じっくりお話しすることができたと思います。
子どもだけでなく、大人も塗り絵をしてくれました。
写真展示も足を止めてくださった方が少なからずいらっしゃいました。
また、当日は長野市民新聞に私の家の記事が掲載されていたので
「あぁ、あの記事の」と声をかけていただくこともあり、
とてもありがたかったです。取材してくださったM記者に感謝!
ただ、ノートPC映像は屋外ブースでは目立たなかった~!
電源確保できなかったので画面が暗く、音も最大にしても散ってしまう。
うーん、課題だなぁ。
翌17日は奥裾花自然園で新緑ウォーク、まだ入ったことのなかった
ブナ林を少しだけ歩くことができました。
(その模様は「鬼無里・5月トレッキング!」の
「水芭蕉と原生林の新緑ウオーク」に掲載しました)
※6月25日現在、災害復旧工事のため奥裾花自然園は当分休園だそうです。
18日、土蔵を壊すというお宅の関係者の方から
「まだ使える道具があるようなら、持って行っていいよ」と
ありがたい申し出があり、せっかくなのでいくつかいただくことにしました。
土蔵は床板が外れ、気を付けないと歩けないほど。
前もって見させていただいたのですが、古いものが結構好きな私には
どんなにほこりをかぶっていてもお宝に見えてしまいます。
(価値があるとか高値が付くとかいうものを見分ける知識は全くなし。。。)
紙の部分がボロボロの提灯も団扇も、骨はすべて竹や木でできています。
団扇の絵なんて、戦時中を思わせるものだったりします。
古い紙芝居や燭台、ガラス製のハエ取り器なんかも見つかりました。
何に使ったのか分らなくて頂いた桶は、「やしょうま」を作って
配るときに使った桶だと後ほど教えていただきました。
食器もまだ使えそうなものをいくつかいただきました。
古い箱膳が1つあった!ちょっと壊れていましたが、いただきました。
いつの時代のものなんだろう??
修復は「ご飯粒をつぶして付けてた」そうなんですが。。。
農作業の手が空いたら、きれいに磨いて公開したいと思います。
19日、田植え用の苗を育てているお宅(実は去年、
ピーマンなどの作り方を手伝いながら教えていただいたお宅です)で、
苗箱に被せてあるシートを外すお手伝いに行きました。
田んぼを歩くのに慣れるいい機会です。
それにしても作業の細かさ丁寧さ大変さ、人手がなければできません。
シートを田んぼに固定するための杭やビニールひもを外し、
泥に埋まっているビニールシートを引っ張り上げて少しゆすいで泥を落とし
ビニールひもは来年再利用するのでぐるぐる巻いておき
ビニールシートは近くの川でゆすいで汚れを落とし来年再利用、
ビニールシートを支えるアーチ状の支柱の上に渡してある
補強の鉄パイプ(結構重い)を外し、アーチ状の支柱も田んぼから
引き上げて集め形状別に分けて紐で縛り、そこでお昼になりました。
(お昼は美味しいものを沢山頂いちゃいました。ごちそうさまでした)
午後は川で杭を1本1本、洗車用ブラシでごしごし泥を落としました。
後片付けや来年の作業のことを考えて、ずくだして。
ずくだしてやっていく作業が毎年の田んぼ作業の下支えになっている。
それを実感しました。
お昼ご飯を頂いていたとき、おやきに関するいい情報が!
どんなに慣れない人でも「おやきミックス」が少しでも入っていれば
生地づくりには失敗しないとのこと。
おやきを作り慣れているお母さんたちのなかには、
地粉や「オレゴン」「ホームラン」といった長野県産の中力粉と
水(お湯)で生地を作る方が結構いらっしゃるそうです。
昔ながらのおやきのしっかりした歯ごたえのある皮になる、とのこと。
「おやきミックス」を使うと、皮が若干フワッとするようなのです。
そちらの方がいい、という方もいます。
ところで「おやきミックス」とはなにか?おやき生地用の粉で、
「ホットケーキミックス」「お好み焼きミックス」みたいなものです。
去年、長野市に移り住んでからその存在を初めて知りました。
ご当地商品ですかね。南信(飯田市とか)にはないような気がする。
実は民泊する生徒さんから事前にお手紙をいただいていまして、
おやき作りやそば打ちを楽しみにしているとか。
そば打ちはハードル高いけど、おやきなら何度か作り方を教えてもらったし
「おやきミックス」がお料理不得意な私の味方をしてくれるに違いない。
帰宅してからは買い出し!お掃除!おやきの具の下準備!
疲れ切ったのか猛烈な睡魔が私を強制終了させようと襲ってくる。
睡魔とは戦わずにあっさり負け、早めに寝て朝早く起きることにしました。
いよいよ20日、農家民泊の中学生に会うのは午後。
夜明け前に起きて準備再開!布団は、食器は鍋は、お風呂やトイレは、
夕食の食材や薪は、、、やることはたくさんあり、時間はどんどん過ぎていく。
不安と楽しみが入り混じった状態で、入村式に赴きました。
一組目はT県の中学生、女子3人組です。よろしくね!
テレビ・ラジオなし!風呂はシャワー・給湯蛇口なし!
不便だけど不便を楽しんでもらおう!
家に到着して一服後、着替えてもらって文珠堂へ!
通路の草取りとスギっ葉集めをしてもらいました。
それにしてもすごく素直に言うことを聞いてくれて、申し訳ないぐらい。
文珠堂にもお参りして合格祈願、そしてことわざを覚えてもらいました。
「3人寄れば文殊の知恵」ちょうど3人だし!
帰ってからは田んぼ、筋付けに挑戦してもらいました。
私は筋付けの道具を後ろ手に持って引っ張っていたのですが、
それを見ていた隣の田んぼのおばちゃん、「前へ押して使うだよ。」
それにしてもよかったー、おばちゃん教えてくれてありがとう!
そうこうしているうちに、隣近所のおばちゃんおじちゃんが寄ってきては
中学生に話しかけてくれます。「どっから来ただ?」「T県なら親戚がいるなぁ」
地元の人とも交流してもらえてよかった!
田植えにもチャレンジしてもらいました。
田植えの仕方も、ご近所のおばちゃんたちが中学生にレクチャーしてくれました。
ありがたい! ↓一組目の子たちが植えた部分です。
夜はおやきを作り、夕食を食べながら蒸かして食べました。
一番人気はジャガイモ。たくさん食べてくれました。
翌日はもうお別れ、あっという間です。すぐに二組目の中学生がやってきます。
いろいろ手伝ってくれてありがとう!
別れ際に不覚にも涙がこぼれてしまいました。
こんな私の家に来てくれて、楽しいとかおいしいとか
言ってくれて、うれしかった。。。
二組目もおなじT県の中学生です。一組目と同じように田んぼの筋付け、
田植え、おやき作りなどをやってもらいました。田植えは多めにやってもらいました。
一組目も二組目も運動系の部活に入っているので足腰は強いはず。。。
でも田んぼを歩くのには四苦八苦していました。
足が抜けないんですよね、泥から。
普通の運動とは違う筋肉を使うのかなぁ。
そして、どちらの組も夜の星空を見てとても感動していました。
どちらの日も星空はいまいちと思えたのに。。。
面白かったのは、どちらの組も1人は田植えや薪割にハマること。
どんどん薪を割ってくれて、とっても助かりました。
将来、鬼無里みたいな田舎に住んで田んぼやってくれると嬉しいなぁ。
二組目の送り出しの時も結局、泣いてしまいました。
涙腺、弱くなっていたみたいです。
全く個性が違う3人だけど、これからも3人で力を合わせて
苦難を乗り越えてね。
さあ、私はこれからまず田植えという苦難を乗り越えなくちゃ!
この時点で半分どころか1/4も植え終わってなかったんですから。
翌日は名古屋、その次の日は砂鉢山に登るのだ!
この続きはその4で!いつ終わるんだ?(^^;;)
長野市地域おこし協力隊(鬼無里) 木下 恵美子