地元集落でそば打ち収穫祭
2024年1月15日 | 活動内容: |
こんにちは、芋井地区担当の岸です。今回は、少し前に地元百舌原集落で開催されたそばの収穫祭についてご紹介させていただきます。
地元の百舌原地区には、地区内外の畑の荒廃地対策として、かれこれ20年以上、組合を組織して5haほどのそば栽培に取り組んでおり、私もお手伝いをしています。
毎年勤労感謝の日に恒例のそば収穫祭があり、生産者である組合員の夫と婦人が参加して、そば打ちをした後、そばを茹でて食べるのが習わしになっています。
私も、東京にいた頃、無性に田舎が恋しくなってか、そば打ちセットを購入して、そば打ちを数回体験したことがあるのですが、なかなか上手にはできないものと、そば打ちは縁遠いものになっていました。
今回体験したのは8割そば。そば粉と小麦粉、それに水を厳密に計量した後、まずはそばをこねます。ボールの中に粉を全て投入した後、水を少しずつ入れながら、手作業でこねて行きます。
最初はボロボロした粒子のような状態から始まり、段々と一塊の粘土のような状態になった後、今度は体重をかけながら念入りに仕上げます。この念入りなこねが腰の強いそばの大事なポイントのようです。
次に、この塊を、打粉をまいたそば打ち台の上で、木製の棒を使って四角形に薄く伸ばして広げます。
生地が適量な厚みと大きさに広がったら、今度は、この生地を適度な大きさになるまで半分に畳んで行きます。この際、重要なのは、生地と生地がくっつかないように打粉をふんだんにふること。これが良いそば打ちの重要なポイントです。
打粉が十二分にふられていると、生地同士がくっつかないので、初心者でもそばを細く切ることが可能になります。逆に打粉が十分でないと、太い間隔で切らざるを得なくなり、舌触りも食味もおかしな蕎麦になってしまいます。
出来上がった蕎麦は、薪でぐらぐら沸かした大釜のお湯で茹でた後、水にさらしてざるに乗せて出来上がり。
つゆは、戸隠にあるそば製粉工場特製の既製品。それが地元の方のお気に入りのようです。ねぎと青首大根のおろしとわさびをおつゆに入れて、いざ実食。戸隠そば名店で食べるのと遜色ない美味しさに、昨年初めて食べた際は、驚きと感動を覚えました。
食事会には、そば以外に、取り寄せたオードブルのほかに、某組合員妻がフィリピン出身のため、フィリピンの手料理とデザートもふるまっていただき、会場は、アルコールもあって大盛り上がりでした。
そんな恒例で楽しい収穫祭なのですが、そば組合には課題もあります。これまでは何とか、夏と秋の年2回、そば栽培に取り組んで来ましたが、今年は秋そば一本に集約することになりました。
夏そばを収穫した後、短期間に秋そばのたね撒きをしなければいけないため、担い手の高齢化で身体がきつすぎることからの決断とのことです。もっと深刻なのは、そば生産がこの先、何年続けられるか?という問題です。。。