2023年4月 ニセアカシア(中条地区 大岡)
2023年4月13日 | 活動内容: |
こんにちは中条地区担当の大岡です。
すっかり春になり、中条では桜も見ごろを過ぎたことかと思います。山の中にところどころ見られる山桜は東京のソメイヨシノとは違う良さがあります。とはいえまだストーブを焚かなくてはならないときもあり、中山間地域の季節を身をもって感じています。
ニセアカシアという樹木をご存じでしょうか?私は長野にきて知った名前です。何とも胡散臭い名前ではあります。中条でも道路わきや、河川沿いにみられます。とても繁殖力が強いようで
侵略的外来種という言われ方をされて目の敵のようにされていますが果たしてそうなのでしょうか?
ニセアカシアに関心を持ったのはいつもお世話になっている長野森林組合さんからいただいたクリアホルダーにニセアカシアのことが印刷されていて「ニセアカシア外部専用木製デッキ」「早生樹のため、伐採より十数年で再生可能、ケヤキより硬いニセアカシアを有効利用しました」と。
そもそもニセアカシアはハリエンジュという和名があり、蜜源としてセイヨウミツバチとともに日本に渡来したようです。ニセアカシアという名は「よく似たアカシア」をラテン語から直訳うしたことで「ニセアカシア」となったようです。かわいそうな名称をつけられていますが、人にとって有益な側面を挙げてみたいと思います。
養蜂の蜜源
セイヨウミツバチとともに輸入されてきたことからもわかります。代表的蜜源で養蜂家にとってはかなり貴重な蜜源ではないでしょうか。アカシアの蜜はとても上質で、上品な癖のない風味で、後味がさっぱりしているので、はちみつを食べ慣れていない方でも食べやすい。
荒廃地緑化
丈夫で成長が早く乾燥地などの条件の悪い場所でも生育し根粒菌をもっているので窒素固定して土地改良ができる。砂防や土地改良のため山奥に植栽されたようで、そのため河川を伝って繁殖して広がり各地で野生化したようです。
フローリングの材料
前述のようにケヤキより硬く強く粘りがあり、耐久性にも優れている。しかし、加工しづらいこともありあまり流通はされていない。
その他、密度が高いため薪材にも適しており、花は天ぷらなどで食用されたりしています。
なんともかわいそうなネーミングをされてしまったニセアカシア、おそらくアカシアと呼ばれている木はほとんどがニセアカシアと思われます。5月6月小さな白い花を多数つけます。アカシアは黄色い花。これからの季節、ニセアカシアを見つけてハチの羽音に耳を傾けてみようと思います。