2023年3月 グリーンウッドワーク(中条地区 大岡)
2023年3月16日 | 活動内容: |
こんにちは中条地区の大岡です。皆様グリーンウッドワークという言葉はご存知でしょうか?
「グリーンウッド(GREEN WOOD)」 は「生木」を意味します。 「生木」とは、森から伐採したばかりの 乾燥していない木のことでその生木を伝統的な手工具を使い割ったり 削ったりしながら小物や家具をつくるものづくりを「グリーンウッドワーク」 といいます。ナイフなど人の力で作る道具を使い人の手でバターナイフ、スプーン、ククサといわれるカップ、スツールなど暮らしの道具を作ります。
昨年、長野市森林いのしか対策課の企画で「森で楽しむグリーンウッド教室」でスプーン作り講座を受けました。飯綱高原という自然の中で生木を削るという体験は新鮮な感覚で、2日間をかけ太い山桜の枝からスプーンを削り出す作業は簡単ではなかったですが楽しい作業でした。
今年に入って何回か信州フォレストワーク主催のバターナイフ作り講座のお手伝いさせていただきました。信州フォレストワークにはこのグリーンウッドワークの伝道師のような方がいらっしゃいます。一時間で生木を削ってバターナイフを作り出すこの講座は各回満席になることも多く大盛況でした。私にも作れますか?と心配げな方も最後にはほぼ完成されていかれます。
話は変わります
中条の伐採跡地を整理しているのですが傾斜地の下の方にあった丸太を引き上げていただきました。そこでどれだけの材が出たかを計算してみたくなりました。建築材料につかわれる丸太の価格を決めるのは、体積が要素の1つです(丸太の体積は材積(ざいせき)と呼ばれます)材積を出すには計算式があります。
それは「末口の径」×「末口の径」×「丸太の長さ」=「材積」という式です。
木は根本が一番太くて、上にいくほど細くなっています。伐採した丸太も同様です。
根本側の太い切り口を元口(もとくち)、先端側の細い切り口を末口(すえくち)と呼びます。材積の計算では末口のサイズと丸太の長さが必要な数値になります。
そこでの末口の測定方法は、
「丸太の径は、最小径」
丸太は完璧な円をしているわけではなく凹んでたりでっぱってたり、いびつです。丸太の中心をとおるようにして、いちばん小さい場所が末口のサイズになります。
「丸太の径の測定をするにあたっては、樹皮を除いて行う」
樹皮の部分は除外しないといけません。
こうして体積を求めてさらに重さも割り出すことができます。
「材積」×「比重」=「重さ」となります。
比重については1㎥=1tとする考え方や、乾燥した木材(杉)なら1㎥=0.38tとするものがあり材の乾燥状態によって変わってきそうです。
ここでの整理作業、皆様のご協力によりだいぶ進展がみられました。
杉のほか、クルミもイスの材料として椅子職人さんが使ってくださることになっています。木材の有効利用がますます進んでいきそうです。