2023年2月 林業で必要な力(中条地区 大岡)
2023年2月16日 | 活動内容: |
こんにちは中条地区の大岡です。このところ長野での雪で林業の仕事は停滞気味です。雪が積もった枝は滑りやすく木に登っての作業は危険を伴います。
中条の伐採跡地を整理する作業もやはり中断しがちです。雪が丸太を覆ってしまっては玉切り(切断)も困難になります。また、現場は傾斜地でもあるので滑りやすく足の置くところにも苦慮します。しかし雪を恨んでいてもしょうがないので丸太の雪を払ったり、木登りの練習をしたりと他の事を進めるとしましょう。
今日は林業を始めた、今までまったくといっていいほど体を動かしてなかった人間が、林業というかなりの肉体労働に携わって何が足りないのか、何の力を意識するべきかを考えて認識したことを書こうと思います。林業で必要と思った力は二つ「引っ張る力」と「投げる力」です。
「引っ張る力」は林業からイメージしやすいと思います。
ロープを引っ張る...伐倒の際、倒したい方向に誘導するために、木にロープをくくりつけて引っ張ります。これはウィンチと呼ばれる機械やチルホールなどの道具を使って行うことも多いです。
枝を引っ張る...倒伏した木を解体する際など、枝の元の方(葉っぱがついている先端部の反対側)を持って引っ張るとすんなり抜けることが多いです。
自分を引き上げる...ツリークライミングの際、ロープを使って上に登るためにロープを上から下に手繰ります。さすがに自分の腕の力だけでは上がらないのロープに紐をまいて踏み込んだり、器具を靴につけたりして足の力も使います。
丸太を持ち上げる...これも引っ張る力の一種ととらえてもよいのではと思います。重力に逆らって地上から宙に引っ張り上げます。
では「投げる力」とはいったい何なのでしょう。
ものを投げる...当たり前ですね、この場合のものとは枝、幹などの木であったりいろいろです。竹をやり投げのように山から谷へ投げたこともありました。投げるというのは一見乱暴のようにも見えますが投げて壊れないもの(林業の道具はたいてい丈夫にできています)であれば、自分が歩いて(位置を変えて)運ぶより、投げて目的の場所に着地させられるのであればかなり効率が良いのです。傾斜地を歩くなど道具をもって下るときには下に向かって、あとで拾える地点に投げることもあります。また人に道具を渡すときもしばしば直接キャッチできるように投げます。重いものや相手にあたるとけがをするようなものは相手に当たらない程度の近くを狙って投げたりします。
スローウェイトを投げる...スローウェイトとは木登りの際、掛けたい枝にロープを掛けるためにリードロープ(スローライン)を掛けますがリードロープを枝にかけそれがすんなりと下に落ちてくるようにするための重りです。狙ったところにスローラインを通せる技術は木登りに必須といっていいです。親方は簡単にやっているように見えて、自分でやってみるとなかなかうまくいかないです。
投げる力は単に重いものを投げれたり、飛距離があった方がいいのではなく、狙ったところに投げられる正確さが求められるのがポイントです。
そんなことをぶつくさ考えながら鍛錬の日々。。。
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2月3日、中条某所で鬼が出たようです^_^;