人生初の冬の漬物
2023年1月20日 | 活動内容: |
こんにちは。芋井地区の地域おこし協力隊の岸豊です。
今回は、自身初となる冬の漬物について紹介させていただきます。
漬物にしたのは、野沢菜、沢庵、白菜の3つ。このうち、野沢菜と大根は自分で原材料を育てました。
原材料の育て方は、かなり悩んだ挙げ句に失敗談ができました。それは種まきの時期です。野沢菜も沢庵も知人に原材料を提供するつもりで、その方が12月上旬に漬けたいとのことでしたが、私の農地の海抜は850mと高地にあり、長野の平地とはだいぶ環境が異なります。
周囲の人たちは9月早々に種まきを行なっていたのに対し、私は9月中旬まで遅らせてみました。適期に撒かれた他の農家さんの野菜はどんどん大きくなっていくのに、私のは伸び悩み。野菜を漬ける適期は、知人の希望の時期で構わないのですが、栽培上は、地域の方々の慣習が正解だという事がよく分かりました。野菜の種の袋には、種まきの案内がありますが、高原と平地では時期が異なります。なかなか悩ましいものがあります。
さてさて、野沢菜と大根の収穫は11月27日に行いました。野沢菜と沢庵をきれいに洗い、野沢菜はその日のうちに漬けました。一方の沢庵は、4日ほど古民家の軒下で干した後に漬けました。自分で漬けたような文章になっていますが、実際には知人の方に目の前で漬けていただました。
野沢菜は大きなたらいのたっぷりな水で根元の土と砂をきれいに洗い落とします。収穫の際も、根元を相応の位置で切断することも大事なようです。大根は、根っ子の先っぽのひげまで残す形で漬けていました。その方がよく漬かるように思われます。
漬物をつけるのには、容器と内蓋、漬物石と外蓋が必要です。これをホームセンターに買いに行ったのですが、漬物石はかなり高額で手が出ず、家にあったコンクリートをきれいに洗って使うことにしました。
漬物に必要な調味料ですが、沢庵は、全てがミックスされた沢庵の素一つのみでした。これに対し、野沢菜は、野沢菜漬けの素、塩、鷹の爪の3種類を入れていました。漬物の漬け方は、人それぞれで、野沢菜には、醤油を入れたり、柿の皮を入れたり、これが絶対というものは無いようです。
漬物は、漬物石の重さが重要であることがこの年になって初めて分かりました。野沢菜も沢庵も調味料と漬物石の重みによって、野菜から滲み出て来る水分で、素材全体が液体に満たされる必要があるのですが、石が軽いと水分の出が悪く空気に触れている部分はまともな漬物になりません。そのため、当初の段階で、野沢菜は液体に浸らない状況だったので5%ぐらいの塩水を追加したのですが、これが裏目に出ました。漬物が塩っぱいのです。
漬物は、玄関前の風除室に置いています。現在、風除室は、毎日通過する度に沢庵臭でいっぱいです。野沢菜は塩っぱいですが、沢庵は甘辛く美味しく食べられ冬の風物詩を堪能しています。ちなみに、写真にあるように、沢庵の大根は、信州大根と青首の戸隠大根の2種類。種まき時期が遅く、小振りですが、一人暮らしの自分にとっては食べやすく怪我の功名のように思っています。