豊野の春(豊野地区 古畠)
2022年4月18日 | 活動内容: |
こんにちわ!豊野地区担当 古畠です。
4月になり、様々な花が咲く季節になりましたね。
春の豊野は美しいと聞いておりましたので、この時期はなるべく多くの写真を収めたいと思いまして暇な際は写真撮影に出かけております。
豊野は長野市の中でも北の方にありますので、長野駅周辺でサクラが満開でもこちらでは数日たってからサクラが満開となりました。
北信には「一里一尺」という言葉があり、一里異なると一尺分雪の量が異なるという意味なのですがやはり同様に寒暖の差も大きいと感じております。
豊野には長野市指定の天然記念物である「荒古のサクラ」がございます。このサクラは上神代(かみかじろ)地区にあり、ソメイヨシノの原種であるエドヒガンと呼ばれる非常に寿命が長い自然木です。最初見に行った際は、全く咲いておらず何処にあるか分からなかったのですが、連日非常に温かい日々が続いたので数日後訪れた際は満開の雄大なサクラが聳え立っていました。
■荒古のサクラ
続いて春先の農業について紹介致します。
力仕事が多く、だいぶ筋力がついたと感じております(笑)
春といえば人間にとって入学式や入社式など1年のスタートと言えるのですが、ことりんご・ぶどう農業にとっても同様に園地を整理し新たに苗を植えるスタートラインともいえます。実際に木の剪定をして形を整え、不要な幹の切除、枝や草の処理、場合によっては畑の灌漑設備を整える為の土木作業をしたりと、実りのある秋に向けての準備を行いました。
一つ一つの作業にポイントがあり、例えばぶどう苗植えの場合は...
①千曲川近くの良い土を自分で掘って運ぶ
②多湿を嫌うため浅く堀る
③うまずいこと呼ばれる不要な枝を除去する
④苗木は根を東西南北全ての方向に張る形に調整する。
⑤台木から20cm出た状態で植える
⑥苗植え時は土が固まる事が重要なので、堆肥を入れる前に水を入れる。など
さらにこの一つ一つのポイントの中にも更にテクニックがあり、土をかける際はは根を少しゆさぶりながら土をかける(苗木の下にも土が入るように)根の長い部分にはしっかり堆肥、土、水を多めに与えるなど、まるで人間の子供を手塩にかけるようやり方一つ一つも工夫して作業されています。学術的にも農業は技術の塊で、苗は実際には丸葉台という台木に本来の品種を接ぎ木して苗そのものを強くしていたり、剪定によって結実量や木の成長が決まるしっかりとした理論があったりと非常に深く面白く感じます。
農業を50年以上は続けてらっしゃる農家さんから、効率よくかつテクニックを毎日実践で覚えたので、間違いなく身になっていると感じています。また、昔の農業のやり方を聞くと非常に面白いネタが出てきますね。
■昔はプラスチックではなく竹のカゴを使っていたそうです。
■昔の農具
りんごの花はずっと白だと思っていましたが一時赤くなるんですね。
しっかり観察したことなかったので、りんごの花の開花の様子を撮影してみました。こちらを最後に紹介致します。
■まだつぼみの状態。
■ここまではまだ色はなし
■赤い蕾になりました。この状態をピンクステージといいます。
■固まっていた蕾が分離しはじめました。この状態をセパレートと言うそうです。
これから徐々に白い花になっていくので、さてどんな風に変化していくのか自分の目で確かめていきたいと思います!