林業士のあるべき姿とは?(鬼無里地区 木原)
2021年7月14日 | 活動内容: |
針葉樹をいかに大量に消費・活用する方法について悩んでいる協力隊員は一体誰か。そう、私です。
若穂地区OB大野さんのお仕事をさせていただいた際、その対価というわけではないですが伐採した木を薪用にもらって帰ることがあります。
今までトータルで約15立米ほどもらってきたのですが、比率は針葉樹と広葉樹が半々くらいでした。
しかし今月は杉の伐採ばかりで約4立米ももらって帰ってきています。
「鬼無里だって邪魔な杉がたくさんあるんだ、なんでわざわざヨソから持ってくる?」と怒られそうですが、木を伐る行為は言うほど簡単な話ではないのです。
伐るための段取りをせずタダで手に入るものを無駄にはしたくないですし、釣った魚を美味しく食べるように伐った木は自然の恵みとしてありがたく利活用するべきだと思っています。
広葉樹は薪として販売もできますが、針葉樹は火持ちが悪く薪ストーブユーザには好まれないため使い道がほとんどありません。
この杉をどう活用するかは今のところ策は無いのですが、支所から少し行った先に現在は使われていない火葬場があるので、その施設と杉を合わせてうまく活用できたら・・・なんてあまり現実的ではないものの、そんなことをぼんやり考えていたりはします。
話は変わって今月から長野県林業総合センターにて「林業士入門講座」が始まりました。
長野県の林業士になるには、「森林・林業セミナー(30日間)」と「林業士入門講座(16日間)」のを講習を受講する必要があります。
昔は3年間かけて108日間の研修過程を経て林業士の称号が与えられたとの話ですが、現在は2年間で46日間というプログラムになっています。
全国的に林業士制度はあるようですが、制度的には各地で大分違いがあるようで、例えば島根県では4段階に細分化されており、一番上級になると25年以上の経験年数が必要だそうです。
長野県林業総合センターのホームページで「林業士入門講座」について見てみると、
「『地域林業のリーダー』を育成する研修で、活動が盛んな地域の訪問、先輩林業士等の活躍を見聞きし、地域振興のあり方を考え、リーダーとしての心構えを身に着け、自ら地域で活動するための訓練の場として講座を開催します。」
とあります。
日数がそこそこあるので敷居が低いとは言い難いですが、人材育成のための「入門」講座なので、自分にとっては知見を広げるための勉強ができるとてもありがたい講座です。
ちなみに今年の受講生は自分も含めて計7名、そのうち「森林・林業セミナー」の同期生は6名で半年以上ぶりに会った皆さんは元気そうで何よりでした。
1週目は2日間で、1日目は受講申し込み時に提出した課題レポートをもとに受講生同士で意見交換。話を聞いているとみんな熱い思いを持って仕事をしているんだなと感心すると同時に、自分も鬼無里で必要とされる林業士とはどうあるべきかをしっかり考え頑張らなければと反省したりもします。
2日目はお二人の外部講師の方による講義でしたが、午前は「林業と農業」、午後は「山村と農村」をテーマにそれぞれの違いについてなかなか興味深い話を聴くことができてとても面白かったです。
2週目は3日間で、いずれもセンターを出てイベントへの参加や県立図書館、地域おこし協力隊を経験された先輩林業士の訪問などが予定されているので次回もとても楽しみです。