35歳 単身移住 ~草木萌動~(篠ノ井信里地区 木村)
2021年3月 3日 | 活動内容: |
3ヶ月ぶりに、どこからか聞こえてくる刈り払い機の音に春を感じる今日。
時間が取れず手入れができないままの我が家の庭先では、埋めておいたダイコンとネギをやっと掘り出すことができました。
昨年、育苗と植え付けが間に合わず、幼苗のまま植えっぱなしの放ったらかしにされた野沢菜も、なんとか冬を耐え抜いたようで、赤くしていた葉を青々と変化させ光合成を開始した様子。
冬に葉が赤くなるのは植物が身を守るための手段です。
寒気とか酸素不足、元素不足などの理由で、糖やデンプンを生成する炭素固定が阻害されると、光合成をおこなうシステムに障害を与えてしまう。
だから植物は慌ててアントシアニンを出して、光を阻害して葉緑体を守ります。
一歩間違えれば、死に至る限界のところで必死に耐え抜き、そして春になるとアントシアニンを分解し葉を青々と変化させ光合成を開始する。炭素固定が起こり、糖で微生物を増やし、デンプンで虫を呼び、土壌の元素を使って成長していく。
言葉で書くとなんとも薄っぺらい内容になってしまうけれど、生命体のシステムは凄いと思うのです。
さて、昨年から開墾作業をしている圃場とは別に、今春からすぐに水を溜められて植え付けることのできる小さな田圃を1枚、やらせてもらえることになりました。
今月から稲の育苗に取り掛かります。
自家採種と自家育苗は、これから取り組んでいくこと総てにおいての前提条件です、私の中では。
考え方は人それぞれ。
正しさも人それぞれ。
求めるものも人それぞれ。
農法なんて、先人たちの数だけあるものです。
それにしても、信里の人たちはあったかい。
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野菜と米のみならず、肉までいただくようになったこの冬。
こんなに沢山の食料をもらって、食べきれてしまっていることが驚異。なぜ太らないのか、周りから不思議に思われはじめています。
キジ出汁で炊き上げるキジめし。そしてシカ肉のあっさりスープ。
いただく素材の美味しさに感動する毎日。
素材が良いと、シンプルな調理がいちばん美味しいと思うのです。