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35歳 単身移住 ~国鳥をさばいて食す~(篠ノ井信里地区 木村)

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2021年2月 3日 | 活動内容: |

 棚田の雪や、溜池の氷も解けてきて、冬至よりもぐっと陽が長くなっていることを体感する今日この頃。

本日、2月3日は立春。 二十四節気では春の始まり、即ち一年の始まりとされる日です。

生まれて以来、立春は2月4日でしたが、天体の動きから2021年は2月3日なんですね。その前日行事である節分はもちろん昨日2月2日。なんだか違和感です。

 毎年、年明けから大寒までの間にはやっていた味噌仕込み。今年は後ろ倒しになっていましたが、やっと先日、10キロ程の味噌を仕込み終わりました。

あと3~4キロ程、麹の割合を変えて仕込む予定です。

写真は約3キロ分の味噌の材料。麹が茶色いのは、白米ではなく玄米麹を使っているからです。

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 年が明けてから、狩猟関係も具体的に動き始めました。物事は、動き始めると加速度的に進捗するものです。

二十歳の頃から狩猟を始め、狩猟歴40年を超えるベテランハンターの伝手で、様々な道具等も揃いそうです。空気銃と散弾銃、そしてそれらを保管するガンロッカーまで。

本当に感謝しかありません。

「長いこと使ってきた銃だけど、まだまだ使えるし、壊れることなんてない。今シーズンに撃ったのも全部この銃でだよ。」と言いながら色々と教えてくれました。

欲しい型があるなら最初から新品を買うのも良いんじゃないか、と言われたけれど、マスターが何十年と使い続けてきた、魂の入っているものを譲っていただけることが、何にも代え難く、何よりも有り難いのです。

新しいものには魂が入っていないから、魂が入るまでは自分のものにならないし、魂が入っていないと、なんだか使い勝手も悪い。

マスターが大切に使い続けてきた銃を譲り受けるのだから、ただ単に銃が手に入るという物質的なものだけではなく、心地よい責任感といえる様なものも一緒に譲り受ける感覚になります。その銃を生かしていけるように、マスターにベタ付きで学ばせてもらおうと思っています。

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 今シーズンの猟期も残り半月程となったつい先日、撃ったばかりの二ホンキジをいただきました。

雄は美しい羽根と赤い顔を持つ、日本の国鳥です。

平地の林や農耕地で暮らす留鳥なので、田圃の畦道や日当たりの良い藪でのん気に歩いていたりする身近な野鳥です。でも桃太郎の鬼退治にも同行するくらい、勇猛果敢で攻撃的な側面も持つ鳥です。

「キジも鳴かずば撃たれまい」という諺があるけれど、実際彼らの鳴き声を聞くことってほとんどないと思うのです。とくに、猟期である冬の時期にキジの鳴き声を聞いたことって、私はないです。春から初夏の繁殖期には、あの特徴的な鳴き声が聞こえますが。

丸のまま、有り難くいただいてきて、早速さばきました。

殺生するときは、情けをかけるのではなく感謝をするものです、命をいただくことに。

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キジの皮は薄いので、今回は毛をむしるのではなく、皮ごと剥ぎました。

腿、胸、ささ身、手羽、そして、砂ずり、肝臓、心臓、肺。

ちなみに肺は、牛や豚の場合は「フワ」という名のホルモンで売られていますが、鶏の肺は一般に食べられることはまずありません。

鮮度が落ちるのが早く食べることはできないと言われていたり、煮ても焼いても美味しくないから食べられないと言われていたり。本当のところはよく判りません。

でも、自分の口に入るものの安全を他人に保証してもらおうとは思わないし、食べられるか食べられないかの判断くらいは自分でしたいものです。

もちろん、すべてを美味しくいただきました。

「美味しい」という表現ではあまりにも不足過ぎるくらい。

21-02-02-13-13-05-536_deco.jpg胸肉とささ身はタタキで。 砂ずり、レバー、ハツ、肺は、30秒ほどサッと表面だけを湯がいて、ほとんどレアで。

シンプルに塩で食べるのが一番美味。 

鮮度が良いと匂いは全くないものなのか、キジ肉の香りもあまりしないように感じました。養鶏肉のほうがよっぽど臭い。

腿肉やネックの部分は、ガラと一緒にストーブの上でコトコト煮込み中。。。。

絶品のキジ鍋になる予定です。

いただき物の野菜やお米、地のものだけを使った豊かな食卓。

信里に移住してきて、冬は肥えそうな気がしてきました。

心にも身体にも、贅肉はつけたくないものです。

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