森林・林業セミナー修了式(鬼無里地区 木原)
2020年12月21日 | 活動内容: |
いよいよ眠れない日々が続きそうな季節がやってきたと不安に思っている協力隊員は一体誰か。そう、私です。
先日、塩尻の林業総合センターから自宅に帰ってきたら、予想してた通りそこそこ雪が積もってました。夜から雪が降り始めると、早朝2時ごろから除雪作業が始まり、ガラゴロと結構な轟音が響いて目が覚めます。通勤時間に間に合うよう寒い中作業してくださっているので、とてもありがたいことなのですが、、、。今年は耳栓をして寝てみようかと思います。
6月末から12月半ばまで8回にわたり実施された令和2年度森林・林業セミナーですが、先日無事修了を迎えました。合計30日間にわたる研修は今思えばあっという間の楽しい時間でした。講師の方々をはじめ研修生のみなさんにこの場を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
その最終回となる今月はいわゆる「卒業制作」をみんなで作るという回で、1日目は過去の研修生が残した作品を参考に何を作るかを各々で考え、賛同者を募ってチーム分けをした後に大まかな設計をして講師と他のチームに発表。2日目と3日目で作品を制作し、4日目に各チームの作品お披露目会という日程です。
全部で3チームできて、自分が所属したチームは6人で「子供の城」というテーマで小屋を作る予定で話を進めていました。ですが壁を貼って窓も付けてたら「作業量的に2日じゃ無理だろう」という話になり、妥協して東屋に。設計の段階で簡単なイメージ図を書いていましたが、やはり屋根部分と柱の安定性の確保が難しく、作業しながら時間を考慮しつつ仕様変更を重ね、最終的にはかなりがっちりした東屋を無事完成させることができました。(メンバーのみなさんが優秀だったため、結局自分は大して活躍することはありませんでしたが、、、。)
作業終了まで少し時間があったので伐採した場所の周辺を片付けていたら、いつのまにかイスやシーソーなど余った材でいろいろ作られていました。確かにご年配の方向けの休憩所的な感じになっていたので、テーマにあった遊ぶものができて良かったです。
2チーム目では小規模な修羅(森林から丸太を搬出するための仮設すべり台)を作ってメンバー個々に作成したソリで滑ったりしていました。林業経験者が少ない方が多いチームだったため、伐木はもちろん、丸太を人力で運搬して組むのが一苦労だったようです。写真は平坦に見えますが、実際は結構な急傾斜なので、自分は滑るのを躊躇しました。。。ただ、他の人たちが滑っているのを見ていた限りでは、そんなにスピードが出るほど滑りが良いわけではなかったので、ある意味では安全かも?
そして3チーム目ではとても芸術的で、木の年輪を魚拓のように写し取るという作品を作っていました。写真ではナラの切り株に模造紙と絵の具で作品を作っていますが、切り株の形はもちろんのこと、紙の質やインクに何を使うかで作品の趣きや風合いが変わって面白いと思います。1日目の制作発表の時点ではあまりピンとこなかったのですが、実際に作品を見たら自分でもやってみたくなりました。
ということで、セミナーの全日程を終えて無事修了となり、林業士入門講座受講の資格を得ることができました。来年は林業士を目指してまたセンターに通うことになると思いますが、林業士入門講座は森林・林業セミナーとは全く違った研修内容なので大変ですが頑張りたいと思います。
最後におまけの話。センター内には資料館があり、木の標本を展示しているのですが、先日見学させてもらった際にケヤキが無いことに気付きました。その後、たまたま協力隊OB大野さんの伐採作業のお手伝いをさせて頂いた時にケヤキを切ったので、標本にちょうど良い大きさに玉切って資料館に持って行ったところ、早速展示していただけました。展示スペースはまだまだあるそうなので、今後も展示されていない木を切ることがあれば採っておいて寄贈できればと思います。