長野市地域おこし協力隊はながのシティプロモーションの一環です

35歳 単身移住 ~耕作放棄地 開墾はじめました~(篠ノ井信里地区 木村)

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2020年10月 6日 | 活動内容: |

 東京の会社員を辞めて長野に移住してきて、ひと月が経ちました。ここ信里では、脱穀も終わり、徐々に棚田が片付けられていっています。
棚田 (1).jpg
 この1ヶ月、地区を巡回していただけで貴重な時間を無為に過ごしてしまったのではなかろうか?と危惧したりもしましたが、思い返してみれば、多少なりとも前進しました。
 地区内を巡回しながら、自分で開墾できる遊休農地を探していたのですが、
(とは言え、遊休農地(耕作放棄地)は、何処にでも、いくらでもあるわけで、いろいろと状況を想像しながら探していました。)
●ある程度の雑草が生えていて、耕作が放棄されてから数年は経過しているところが良いなぁ。
●できれば果樹の圃場が隣接していないところが良いなぁ。
●棚田は広い一枚ではなく、大きくても5アールくらいの面積で、隣接したところが良いなぁ。 等々。
 そして先日、ちょうど良い感じの棚田2枚を、開墾しはじめました。

20-10-07-16-56-40-904_deco.jpg

 
 脱穀作業をしていた向かいの圃場の人に聞いたら、耕耘されなくなってから5年、植え付けが行われなくなってからは10年弱が経過しているとのことでした。
 直ぐに利用できる圃場ではないですが、そろそろ、余分な肥料が抜けている状態ではないかと思います。
 写真の下側の圃場から雑草を刈り始めることにしました。
入口付近は、背の低いイネ科、マメ科など多少の多様性が見られますが、中に入ればススキ、セイタカアワダチソウ、アレチノギク、クズに覆われてます。
 人間にとっては厄介者扱いされる雑草も、自然界では意味なく生えているわけではなく、その地で必ず役割をもって成長します。
 ススキやセイタカアワダチソウなどの背が高く根が深い草は、土を縦に耕して、他の植物が成長出来ない硬い土を柔らかく解し、土壌生物が活動しやすくしてくれます。
 これらの草も、役割がなくなれば自ずと消えていき、他の植物たちに遷移していきます。
DSC_9999.jpg
 この秋口に、これらの草を刈り払い機でひたすら刈り倒していきます。
刈り取り後、2週間ほど経過して草の窒素が抜けて茶色く炭化したら、集めて燃やします。燃やすことでミネラル化して、土に還します。
 そして春に生えてくる草がある程度育つのを待ってから刈り取り、緑肥の種を撒いていこうと思っています。
 初日は圃場に入ることが困難だったので、地形も高低差も全く分からなかったのですが、4日目にして全景が見えてきました。
 想像していたより、面積が広そうで焦っています・・・
作業前後.jpg
 ちなみに、イネ科の草は成長点が地表ギリギリのところにあります。
そのため刈り払い機で数センチ残すような刈り取り方をすると、夏場の最盛期には勢いを増して再生が始まります。なのでイネ科を刈り取るときは、土を切るように刃を入れると良いです。
 つる性の草は、成長点がつるを伸ばした先にあるので、つるの先を切るように刈ると勢いが弱まります。増えると大騒ぎになるクズであっても、先を切られると伸びることができません。
 今まさに、目の前で大騒ぎになっているクズをひたすら刈っているのですが、これだけ繁茂すると、つるの先を切っても勢いが弱まるとは思えないのが正直なところ。
 
 どれだけ環境が変わっても、生命体の自然作用は、朽ちるのではなく、必ず生き延びるという方向に舵を取るのです。そうではないのは、人間だけかもしれない。。。
 秋の七草のひとつでもあるクズ。昔は利用価値の高い植物だったはずなのに、今では厄介者でしかなくなってしまったことを、残念にも思います。
 肥大化した塊根は、漢方薬(葛根)やくず粉の原料となり、地上部は家畜の飼料として優秀で、それなりに利用価値は高かった植物です。人が利用しなくなったから繁茂してしまう、とも言えるのですが。
 山羊を飼い始めたら、クズは飼料として利用しようと思っています。
 
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 連日のように、地域の方から色々な農産物をいただいて本当に有り難いです。日々、地のものだけを使って、実に豊かな食生活を送っています。
 昨日の夕飯は、信里の新米、ジャガイモのぬか漬け、芋づるとこんにゃくの煮物、野澤菜とキノコのお味噌汁。
(あ!こんにゃくだけは、地のものではなかったです。)
地の物食卓.jpg
 
 ヨソ者をこんなにも暖かく迎えていただいて、いつも本当にありがとうございます。

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