リンゴの見直し摘果/ブドウの摘粒と袋かけ(中条地区 藤原)
2019年7月24日 | 活動内容: |
中条地区担当の藤原です。
ぐずついた天気が続いていますが、長野は年間降水量が全国ダントツ最下位ということもあり、大雨洪水警報が出ても、いつ雨降った?位しか雨が降りません。
ただ日照不足は深刻で、稲の生育は遅れ、野菜は生育途中で腐ってしまう等かなり影響を受けているようです。
果樹の場合、この時期の日照不足は生育にそれほど影響しないそうですが、ジメジメと蒸し暑い中での作業は、なかなか堪えます。
今月、中条地区では「お祭り」と「中条でカブトムシをとろう」が行われました。
「お祭り」では、人生初のお神輿を担がせてもらいましたが、これがまた重い重い。お祭りのあと数日は肩が悲鳴をあげていました。
娘は子供神輿を引かせてもらったり、太鼓を叩かせてもらって大満足の様子。地域の人にも良くしてもらって貴重な経験をさせてもらいました。
「中条でカブトムシをとろう」では、朝方あいにくの雨だったにも関わらず、来場者数は約1000人と盛況でした。
詳細については、長くなるので今回は割愛します。また来年にでも詳しく書ければ。興味のある方は調べてみてください。
さて農作業ですが、
今月は、
①リンゴの見直し摘果
②ブドウの摘粒と袋かけ
を行いました。
まずは、中条の紹介から。
写真は栃倉の棚田です(6月上旬撮影)。棚田百選にも選ばれています。場所は前回のブログで登場した地京原から西に進んだところです。
※この写真を撮った後に、長野市のホームページで同じ場所の写真を見つけました。改めて自分の撮影スキルのなさを感じました・・・。
中条は平地が少なく、米を作ることにあまり適していません。そのため、昔は白飯はご馳走だったとか。多くの家庭では、挽き割りにした麦を白米にいれて食べていたそうです。もちろん今は普通に白飯が食べられます。
それでは今月の作業報告です。
①リンゴの見直し摘果・・・前月の摘果の見直し作業です。
完璧!!と思ってやったつもりでしたが、見直すと、
こんな感じでどっさりと見落としがあります。結構落ち込みます。
塾講師の頃、生徒に「見直しをちゃんとしよう」と言っていた言葉が脳内でリフレインされます。
とまあそんな感じなので、農園をぐるぐる回り、見落とし箇所を見つけては余分な実をとっていきます。
この時期になると実がずいぶん大きくなっているので、ハサミは使わず手でもいでいきます。
作業後は足元にリンゴがゴロゴロ。前月よりも実が大きくなっているので、脚立を立てるときの危険度はアップしています。
②ブドウの摘粒と袋かけ
ブドウの摘粒・・・ブドウの房の余分な実を落としていきます。
これを
こうします。
ちょっとわかりづらいですが、前後の写真をよーく比較していただくと、実が減っているのがわかるかと思います。
直径5ミリ程度のブドウの実をハサミでチョキチョキ落としていきます。
ブドウの実はこの後何倍にも大きくなるので、摘粒せずにいると実が互いにぶつかりあって傷ついてしまい、売り物にならなくなります。
この作業をするときに気をつけることは、実を素手で触らないこと。
素手で触ってしまうと、ブルーム(果実の脂質から作られた白い粉のようなもので、実の表面を覆います。雨や病気から果実を守り、水分の蒸発を防ぐ効果があるそうです)がつかなくなってしまうそうです。
いやあブドウは細かい!!
ブドウの袋かけ
こんな感じでブドウの房を包み込むように袋をかけていきます。
袋かけの意味は害虫から実を守ることや、ブルームの保護などがあります。
このとき注意するのは、袋の口の部分(茎のところ)に隙間を作らないようにすること。隙間があると、そこから雨水が入って病気になったり変色したりして悪影響があります。
この作業なめてました・・・。
「袋かければいいんでしょ~」くらいにしか思っていませんでしたがこれがまた難しい!!油断するとすぐ隙間ができるので、何度もやり直ししながらスピードよりも一つ一つ丁寧にやることを心掛けました。やっぱりブドウは細かい!!
袋かけが全部終わるとこんな感じ。壮観です。
最後に、この写真は前月に「房づくり」をしたブドウ(右)と、しなかったブドウ(左)の比較です。
たったの1か月でこれだけの違いが出ます。左はもう売り物にはなりません。
一つ一つの作業の大事さがご理解いただけるかと思います。
房づくりをし忘れていたものを見つけたので、比較写真を撮ってみました。
さてブドウは袋かけが終わると、あとは収穫までほとんどやることがありません。天気に恵まれることを祈りながら過ごすだけです。
リンゴの収穫は11月が中心なので、まだまだこれからも作業が続きます。
細かいけど、作業が短期間のブドウ。細かくはないけど、長期間に作業がわたるリンゴ。同じ果樹でもそれぞれに個性があります。
どっちも面白い。