鬼無里の最高峰(鬼無里地区 佐竹)
2017年11月24日 | 活動内容:文化・行事 |
そろそろ氷点下の鬼無里からこんにちは。鬼無里地区の佐竹です。
今週は鬼無里も雪が積もりましたが、今回掲載している写真は雪の前に撮ったものなので、雪景色はまたの機会に。
今回ご紹介するのは地区住民に馴染みという面では最高峰ではないかという一夜山です。地理的に最高峰は高妻山の西側にある両界山だそうですが、奥の方にあるので私はまだ見ることすらできておりません。
峠のえごま圃場から見た一夜山
一夜山は鬼無里の真ん中にある標高1,561mの山。現在は夏の豪雨で崩れてから登れなくなっていると思いますが、登山道もあり、集落から近く、険しいところもない登りやすい山でもあるそうです。復旧したら私も登りたいと思います。ここの頂に雲がかかるとじきに雨が降るなど、雲に隠れているかどうかを天気の指標にしたりする方もいたり、何かと一夜山の話はよく聞きます。
そして何より、鬼無里の一夜山を語るのに忘れてはならないのが一夜山の鬼の伝説です。
鬼無里は、支所のある場所から戸隠方面へ行った上里地区から、白馬方面の両京地区や奥裾花の入り口まで、一夜山を囲むように集落が広がっています。文字通り鬼無里の中心にあり、この山がなければ先に挙げた地区の間が広大な平地になるといわれております。
西京から視た一夜山
昔々、一夜山がなく山に囲まれた平野だった水無瀬という土地に、信州遷都の候補地を探す都の使者がやってきました。しかし、そこに住む鬼たちは、自分たちの住処に都ができては困るので、平野の真ん中に山を築いて邪魔をしてやろうと、一夜のうちに岩を積み上げてできたのがこの一夜山だといわれております。その後鬼が退治され水無瀬の地は、鬼の居無い里、「鬼無里」と呼ばれるようになったという話もあります。
(この中に出てくる遷都の話も「鬼無里」の由来も、鬼女紅葉伝説などほかの形でも残っていますので、機会があればいろいろ紹介していきたいですね。)
地区の方の話の中でも「鬼が一晩で作った一夜山」ということは結構耳にしますし、地区の皆さんがご存知の鬼無里では定番のお話です。そんな一夜山が鬼無里の皆さんに馴染み深い山の最高峰で間違いないと、私は思います!
大望峠から見た一夜山
小川村に行く途中から見た一夜山(これだけ日付がだいぶ前です)
最後になりましたが、先月えごまの残りの作業を紹介すると書きましたが、そこまで急く作業ではなく、まだ行っていない部分もありますので、終わりましたら書くということにしたいと思います。圃場は秋耕起も終わって一段落し、雪の間は農作業もお休みですので、えごまの元気な姿はまた来年です。これから私が鬼無里に来てから初めての冬を体験します。いままで体験したことのない雪と寒さの中の暮らしに少々怯えていますが、逆にそんな厳しさの中だからこそ見れる景色もあるので、またご紹介していきたいと思います。
鬼無里の佐竹でした。