1万年前の焼き芋!?(信更地区 窪美)
2017年10月30日 | 活動内容: |
信更地区担当の窪美です。
秋と言えば、問答無用に焼き芋。
誰が何といっても、焼き芋。
という訳で、半ば強引に話しを進める。
今回は、一風変わった縄文式石焼き芋を紹介したい。
まずは準備だが、これが結構大変。
川に出掛けて、こぶし大の石を50個程集める。
山に出掛けて、薪を大量に集める。
焼き芋をする場所を探すにあたっては、
周囲に火が燃え広がる恐れのない
学校のグランドの端っこなんかがいい。
(もちろん許可は取っておくこと!!)
いい場所が見付かったら、
適当な場所に直径50㎝、深さ60㎝の穴を掘る。
これで大体の準備は完了。
いよいよ縄文式で芋を焼いていこう。
掘った穴の近くの地面に拾ってきた石で土台を組む。
これが言うなれば火床になる。
時間が許せば、
縄文式の火おこしをしたいところだが、
マッチでもよしとしよう。
組んだ石の上に薪を積んで、火を焚く訳だが、
『えっ、こんなに?』
という位大きな火で1時間以上燃やし続けるのポイントだ。
こうしないと石に十分な熱が伝わらない。
1時間ほど経ったら、石を火から取り出し、
さつまいもと一緒に掘った穴の中に入れる。
その上を葉っぱで覆い、土をかぶせて、穴を埋め戻す。
1時間程たったら、穴を掘り返し、さつまいもを取り出す。
極上の味わいの縄文式石焼き芋の出来上がりだ。
実はこの野外調理、
八十二文化財団理事の宮下健司先生を講師としてお招きし、
縄文体験をテーマとした小学校の授業なのである。
(外国人ボランティアが参加する国際ワークキャンプのプログラムでもある。)
縄文人が使用していた石器の材料である黒曜石の削り方を学び、
実際に簡単なナイフを作ったり、そのナイフで魚のハラワタを取り、
直火で焼いた経験は、一生忘れられないものとなったことだろう。
まずは、子供たち自身でどうすれば石を削ることができるかをやってみる
目からうろこの削り方を教わる
地元の大人も縄文人に戻って楽しむ
おっかなびっくり、魚の内臓を黒曜石のナイフで取る
黒曜石のナイフ作りを通して、宮下先生の熱い語り口から、
初期人類の直立二足歩行から始まった道具の起源、
最先端の機械~宇宙ステーション~までの歴史を
2001年宇宙の旅ばりに壮大な追体験をした子どもたち。
机上の知識だけではない
本物の知恵を身に付けることが出来た筈だ。
しかし、自分が子どもの時に受けたかった授業だよ、これ!!
それはさておき、今後も地域と学校が連携して、
子どもたちの学びを深めていけるような取り組みを
縄をなうように一歩一歩進めていければと思う。
縄文だけに!!