春になってしまったよ
2016年3月25日 | 活動内容: |
りんごの剪定から帰ると、玄関先に泥だらけの大根が積んでありました。
芋井のりんご担当 古川です。
近所の方々が、雪の下で越冬した大根を差し入れしてくれたようですが、
ぼくの家の軒先に大根を供えると、天国に行けるというカルマでもあるかのような量です。
春といえば桜。
芋井には「神代桜」という樹齢1200年の桜の樹があります。
この樹は、昭和10年(1935年)に、国の天然記念物に指定された時点で、樹齢1200年と言われていたようです。
(神代桜の写真なかったので、最近手入れをしてる畑から見える芋井の景色)
言い伝えによりますと、
「この地で、スサノオノミコトが休んだとき、持参した桜の杖を池辺に挿したものが根付いて成長したもの」だそうです。
本当に1200年でしょうか。
というか、この桜の近くに池は無い。
まあ、「言い伝えによる」情報です。
言い伝えた人と、言い伝わった人はどちら様なのか、
エビデンスの取り方に、信憑性はありません。
ともあれ、今年は平成28年(2016年)。
神代桜はもうすぐ樹齢1300年と言われても、おかしくないのですが、地区の方々は誰ひとり、そう言おうとしません。
これは、あれでしょうか。アニメのキャラクターは何年経っても年を取らない現象と同様のものでしょうか。
桜の花粉には、精神を興奮させるエフェドリンという物質が含まれている、なんてよく言われますが、(参照:坂口安吾『桜の森の満開の下』)
芋井にも謡曲『素桜』なるものがあるらしく、
その一節に
「男が桜の下でまどろんでいると、里女は花の精となって現れ、桜を賛美して舞い、明け方、春霞とともに消えていく。」
と、あるそうです。
桜について、とやかく言うのはやめにしましょう。きっと、桜の樹齢は幻みたいなものなのです。
穏やかでありながら、小忙しく、目に見えない何かが漂っている季節。
そんな春こそ、平常心でいたいと思います。
以上、芋井のりんご担当 古川でした。