【大岡】蜂の子を獲る
2014年10月26日 | 活動内容:その他 |
大岡地区の飯島です。
秋も深まり、こちら大岡では紅葉が見ごろを迎えております。
(ま~きれいだこと♪)
しかし、周囲が行楽気分に包まれる中、
地域には急にソワソワし始める人が出てきます。
週末の午後、そんな近所のおじさんからお誘いを受けました。
「おい、悠太。ジバチ獲りにいかねぇか」
信州人の証明
ジバチ獲りとはー
つまり『蜂の子』獲りのことです。
海がない長野県では、貴重なタンパク源を得るために古くから昆虫食文化が栄えてきました。
虫を食べることこそ、長野県民の証明!信州人の誇り!なのです(・・・なのか?)
蜂の子で食べるハチは、大岡ではジバチと呼ばれており、この巣をハントすることがすなわち『ジバチ獲り』なわけです。
捜索スタート!
さっそくおじさんの軽トラに乗り込み、捜索開始!
巣を捜索は、エサでおびき寄せたハチに綿などの目印を括り付けて放ち、人海戦術と無線機を用いてそれを追いかける"蜂追い"という手法が有名です。
が、ここでの捜索方法は、ただの目視!
飛んでるハチを目で見つけろというのです。
いやいや、待て待て。
こんな中から、どう見つけろと!
(注:実際に獲りに行った場所ではありませんよ)
そして言い忘れていましたが、
ジバチとは、=地蜂。
つまり、土の中に巣を作るハチなのです。
(繰り返しますが)どうやって見つけりゃいいんだよ!?
オロオロする私のために、おじさんが探索のイロハを教えてくれました。
直線的な往来を探せ!!
ほかの生き物を捕まえる遊びと同様、ハチの巣も『知識』『技術』『経験』で場所を絞り込んでいきます。
追い込んでいくその過程は、まさに達人ワザ。
達人のワザ その①「逆光で見る」
暗い山々を背景に飛んでいる小さな虫を見つけるのは至難の業。
そこで、太陽を自分の正面にして、つまり逆光で、日が当たっている場所を見渡します。
すると
(見える!見えるぞぉ~!)(白い点が虫)
虫の羽が光を反射して見えるのです。
しかし、そこで次の問題。
「どれが・・・ジバチなんだ?」
達人のワザ その②「方向性とスピード感のある虫を見つける」
ポカポカ陽気に誘われて、様々な昆虫が田畑の上空を浮遊していますが、
虫にはそれぞれ飛び方に特徴があります。
甲虫はヨロヨロとイレギュラーな揺らぎが入る。ハエやアブは速すぎたり、周回やホバリングをしたりと落ち着きがない。トンボは・・・まぁ見りゃわかる。と、こんな具合。
その中で「直線的でやや速めの動きの虫」はハチ族である可能性が高いのです。
さて、動きがわかったところで次が重要。
達人のワザ その③「往来があればしめたもの。あとは飛んでく方向を見定める」
同じコースで複数のハチが行ったり来たりしていれば、巣は近くにあるとみてほぼ間違いないとのこと。
あとは、とにかく飛んでいく方向を見極めます。
まあまあ近くに巣がある場合は、
このように水平に往来があり、
すぐ近くにあるときは
このように地面から斜めに飛びたったり降りていったりするそうです。
この後者を見つければ、巣の場所を特定できるのです!
・・・とは言っても、まぁあれだ。
やっぱり素人の私には
そもそもハチが全然見つからねぇ!
一方、おじさんは軽トラを流しながら
「おっ!あれそうか!?」「んっ?今のジバチだな」とか言っています。
素人と達人の差があるとはいえ、めちゃくそ悔しいっ!
見つけると車を降り、その方向をじっと見据えます。
(超真剣)
まさにハンターの目。
そんなこんなで、2時間ほどあちこち探したでしょうか。
ある地区で、ついに発見!!
これがジバチだ!
(か、かっちょいい~!)
畑の土手に空いた、直径2cmほどの穴から飛び立っていく無数の黒い影。
まぎれもなくジバチです。
ジバチとはー
標準和名:クロスズメバチ
名前のとおりスズメバチ科に属する黒色のハチで、体長1~2cmと小型ながら、その名に恥じぬ立派な毒針をお持ちになられております。あぁ怖い。
さて、今回もすでに長文になってきたことですし、さっそく達人による巣の確保をご覧いただきましょう!
①煙攻撃!
完全防備をしたら、ハチ獲り専用の煙幕を巣穴にぶち込みます。
これで中の成虫を昏睡状態にさせちゃうんですね。
②頃合いをみて、一気に掘る!
③巣を壊さないように獲りだす
で、でたぁー!!
(どーん!)
大きさは7~8段とまずまずのようです。
トロ箱に納めて巣から遠ざかり、これで一安心
ーしてはいけません!!
うかうかしていると、眠っていた成虫が起きてきちゃうのです!!
素早く刷毛で巣についた成虫を払い、中に入っているヤツも念入りに潰します。
ふ~、これでようやく一息です。
あー楽しかった!
おじさんありがとうございました!
次回、いよいよ蜂の子料理編!乞うご期待!