【大岡】秋の夜長のひとり湯豆腐
2014年10月18日 | 活動内容:商品開発・販売 |
大岡地区担当、飯島です。
長野市の地域おこし協力隊は各地域で幅広い活動を展開していますが、実はそれぞれの隊員にはメインのミッションがあります。
私のメインの任務として与えられている活動テーマは"豆腐"です。
最近誤解があるようですが、なにも毎日蛾の駆除をしたり、稲刈り機に翻弄されているわけではありません。
ということで、今回は豆腐について書こうと思います。
寒い!
秋も深まり、朝晩めっきり寒くなってまいりました。
大岡地域で最も標高の低い、約460m地点の我が家付近でも、夕方6時を過ぎればこの気温。
(9℃・・・。)
さてさて、豆腐のお話。
実は私、豆腐大好きなのですよ
まぁ、味とか食べ方のこだわりやなんかは、ほとんどないんですけどね。
じゃあ、何がそんなに好きかっていうと、豆腐が醸し出す"雰囲気"ですかね。
豆腐ってさ、なんかこう、
『粋』というか『色っぽさ』というか、
豆腐によって生まれる独特の風情ってもんがありますよね。
8月の蒸し暑い夜。
「あなた、おかえり。今ご飯作るから先にこれで飲んでて♡」
の冷奴とキンキンのビール・・・。
クゥーッ、最高ですなぁっ!
(独身だけどな!)
じゃあ豆腐の風流さは夏だけのものかというと、そんなことはありません。
冬の寒い晩、凍えた手で玄関のドアを開けると、暖かい室内の空気とともに、湯気とポン酢の香りが体を包み込む・・・。
「おそかったわね。ちょうどできたわよ、湯・ど・う・ふ♡」
ぐはーっ、いいなぁいいなぁっ!
(繰り返しますが独身・・・。)
つまり何が言いたいのかというと、寒いので湯豆腐が食べたいということです。
(長い前置きだなおい。次はいよいよ本編へ~)
豆腐屋×山村留学生
私は普段、大岡の芦ノ尻地区にある廃業された豆腐屋さんの施設をお借りし、そこの女将さんに技術指導していただいております。
今回、大岡で山村留学をしているG男くんが、11月の収穫祭で発表する個人体験活動のために、豆腐製造体験に来てくれました。
ちょうどいい機会なので、G男くんと一緒に豆腐作りの工程を見てみましょう!
(写真掲載許可取得済)
①まず、前日の晩に大豆を水に浸けてふやかします。
豆は大岡産地大豆100%!(今回は2.5升使用)。
②当日。窯に湯を沸かし、その間に大豆をグラインダーですりつぶします。
(あっという間!)
③湯が沸くか沸かないかくらいの水温になったら、静かに大豆のペーストを窯へ入れて煮ます。
(この後G男が湯気で見えなくなっていった・・・)
煮えるまで時間がかかるので、火でも見て癒されましょう。
だいぶ煮えてきました
(グツグツ)
④全体的に液状になったら、粗目の布袋に入れて濾します。
さらに棒を使って絞ります。
(この段階で『豆乳』と『おから』に分かれます)
⑤出来上がった『豆乳』のほうに『にがり』を入れ、ゆっくり馴染ませると固まっていきます。
(このにがりの量が最大の肝ですね)
⑥固まったいわゆる『おぼろ豆腐』を木枠に流し込み、重石をして整形・凝固させます。
(すでにこのおぼろ豆腐が美味い!)
(重石をして押し固める)
⑦豆腐屋といえば水槽!
水中に解き放ち、専用の包丁で切って完成~!!
(お~豆腐屋っぽいですな~)
できたぞー!わーい!!
(豆腐屋の女将さんありがとうございました!G男もお疲れ!)
・・・てなわけで。
念願の!湯・ど・う・ふ・っ・♪
!!
これ!すごいですわ!!美味っ!!!
今まで作った豆腐は全部冷奴で食べてきましたが、
これは人生損していたっ!!
田舎の手作り木綿豆腐なので、冷奴だと市販の物より硬めでザラザラしているんですが、
煮るとこんなにふわっふわプリップリになるのね!!
(本物のにがりを使っているとこうなるらしい)
ちなみに野菜もすべて大岡産(の、いただきもの。笑)。
当たり前ですが、とっても美味しいです。
あー幸せ幸せ。
この幸福感、美味しい豆腐がもたらす素敵な秋冬の夕べを、ぜひあなたも!
(「独身男のひとり鍋に、色っぽい風情はないだろ!」とか「ひとり湯豆腐なんてやったら余計寂しいだろ!」というツッコミはなしでお願いします・・・。)