「能登重(のとじゆう)」が創業は1700年代までさかのぼる善光寺門前屈指の老舗。当初は能登の塩ブリを扱っていたそうです。代々の名跡(みようせき)は重太郎、10代目となる石坂正志さんの襲名もそろそろでしょうか。おかみさんの晶子さんは調理師免許を持ち、
だしについて的確なアドバイスをしてくれます。
鰹節のなかでも発酵食といえるのは、カビづけをした「本枯れ節」です。燻して乾かしただけのものは「荒節」といいます。鹿児島県が生産日本一で、うちはほぼ枕崎から仕入れています。
節ふしをつくっているのは個人商店ばかりで、次々とご高齢でやめてしまうので、取引先はここ10年で3回ほど変わっています
毎日飲む味噌汁に、経済的で手軽で、おすすめなのが煮干粉です。実は本枯れ節の宗田鰹節やサバ節の粉も入っているので、すごく良いだしが出ますよ。粉っぽさが気になるなら、だしパックに入れてください。
だしの旨味が強ければ、塩分が少なくても満足感があります。無添加を謳うだしの素がありますが、成分表をよく見れば、食塩が入っていることも。
だしがらは炒って、醤油とみりんで味つけすれば、ふりかけになります。おにぎりにしてもいいですね。(談)
削り節や煮干粉の保存は、空気を抜いてジップ式の保存袋に入れるのが一番。煮干は冷蔵庫へ
能登重 取締役
石坂晶子さん
10代目おかみ。3児の母。包丁研ぎはお手のもので、店で扱う鰹節削り器の刃の研ぎを担う。研ぎのみなら無料サービス。
能登重鰹節店 | 長野市東後町21-102 電話 026-232-2828 |
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