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No.446

前田

芙美さん

就労移行支援「カランコエ」マネージャー

「“なりたい自分”を叶えられるように」 人生の岐路に寄り添い、社会への一歩を見送る

文・写真 小林 隆史

人生に失敗はない。くじけそうになっても、将来の夢を見つめ直せるように

長野市北石堂町にある就労移行支援事業所「カランコエ」。ここはさまざまな障がいを抱え、働くことが困難な人たちの就職活動やライフプラン設計のサポートをしています。自立した生活を支援するカリキュラムには、マナー向上やセルフコントロール、文章の読解や対話の習得をはじめ、健全な身体を育成するための運動、就職に向けた面接練習や企業見学などがあり、塾生が就職活動にじっくり取り組める環境を整えています。ここで職業指導員と生活支援員と共に、カリキュラムの策定や事業所運営などのマネージメントをしているのが、前田芙美さんです。
 
長野市北石堂町にある就労移行支援事業所「カランコエ」。ここで職業指導員と生活支援員と共に、カリキュラムの策定や事業所運営などのマネージメントをしているのが、前田芙美さんです。
 
「多くの人たちが、人生の紆余曲折を経て、働くことに困難を感じることはありますよね。だからこそ、就労移行支援事業所として、塾生自身が自分の将来を幸せにする選択をできるようになることを目指しています。『どこの会社でもいいから働き先を見つけて、卒業してください』という形式的な就労移行支援ではなくて」
 
こう話す前田さんは、これまでの塾生のようすを振り返り、こう語ります。
 
「同じような悩みを抱える塾生同士が、実現したいことや困っていることを本音で語り合ってきたことで、『あの人はこんな風に頑張ろうとしている』『今あの人はこんなことで悩んでるから助けよう』と支え合う姿を見るようになりました。辛いことを涙ながらに、みんなに打ち明ける人もいます。
 
そんな風に、社会とつながって自立していこうと挑戦する塾生を見て、勇気をもらい感動します。怖くなったり、億劫になったりするはずなのに。就職先が決まって卒業していく塾生は、カランコエを初めて訪れた時の不安そうな表情はなく、凛として笑っています。全国へライブ動画配信してお届けしたいくらい(笑)」

 
くじけそうになった時、本音を打ち明けられる人がいること。それだけで、また一歩を踏み出す勇気を得られるはず。ーーそう考える前田さんが就労移行支援の仕事に熱意を傾けるようになったきっかけは、愛知県で福祉事業に携わってきた経験にありました。
 

さまざまな困難と 社会のニーズの間に立って

愛知県生まれの前田さんは、短期大学で保育士の資格を取得した後、児童養護施設に務めました。
 
愛知県生まれの前田さんは、短期大学で保育士の資格を取得した後、児童養護施設に務めました。そして後に「カランコエ」の運営をバックアップすることになる「一般社団法人 いるかビレッジ」でカリキュラム立案に携わってきました。前田さんは、これまでを振り返ります。
 
「子どもの虐待や発達障がいの問題に向き合ってきました。その後、カフェ・農園・保育園・イベントスペースがひとつになったコミュニティを運営する『いるかビレッジ』のスターティングメンバーになり、自然教育や農業、地域社会との関わりを総合的に組み入れたカリキュラムの立案や、親子園の経営に携わるようになりました。途中、ワーキングホリデーを利用して、オーストラリアのエコビレッジで生活をしたり、インドでヨガを学んだりした経験も、『いるかビレッジ』のプログラムづくりに活かしました」
 
『いるかビレッジ』のようす
▲『いるかビレッジ』のようす
 
こうした経験を通して、前田さんが見出した社会福祉における自身の役割は、さまざまな困難を抱える人と社会とのマッチングを担うことでした。
 
「ひとりで悩みを抱えて育児放棄をしてしまう親や、十分な支援を得られないまま就職先で孤立してしまう人…。このようなさまざまな困難を抱える人に必要な支援をする。その一方で企業側には、社会福祉の制度を活用して雇用する余力を得られるようにすることで、支え合う仕組みを築いていきたいと思ったんです。『〜のために』ではなく、さまざまな困難を抱えている人、それをサポートする人が、『共に』支え合うという考え方を大切にしたいんです」
 
社会へ出る第一歩として、就労支援はその後の人生を左右します。困難を抱える人と雇用する側の間に立ち、双方の支援をするために、前田さんは「カランコエ」の活動として、ある企画をスタートさせることにしました。
 

社会で活躍する人の思いにふれる 困難を抱える人の夢を分かち合う

さまざまな困難を抱える人と社会とのマッチング
 
さまざまな困難を抱える人と社会とのマッチングとはいえ、働く側と雇用する側のニーズを合致させるのは、そう簡単なことではありません。そこで前田さんは、長野で活躍する事業主を「カランコエ」に招いて、働くことについて塾生と語り合う企画をスタートさせました。
 
「いずれ『カランコエ』を卒業して就職することをゴールとしている塾生の中には、“とにかく働かなくちゃ”と漠然とした思いを抱いている人もいます。そこで、長野で活躍する事業主や地域の方から仕事への思いやこれまでの挫折などをお聞きして、“どう働いて、どう生きていくのか”を考えるきっかけをつくることにしたんです。100人いたら100通りの生き方があって、働き方に正解はないですからね。インタビューの内容は塾生が記事としてまとめて、働くことで得られる幸せについて、根本から考える機会にしています。
 
これまでには、飲食店オーナーさんや俳優さん、企業の社長さんなどにゲストとしてお越しいただきました。ゲストの方々にとっては、あらためて仕事への熱意を思い返す時間になったり、塾生の悩みを聞いて企業の在り方を考え直すきっかけになったりしているようで。始めてみてよかった! と思っています」

 
初回登壇のゲストは飲食店を経営する柳澤健太郎さん。働くこと、会社を経営することなど、自身の経験から感じてきたことを赤裸々に語った
▲初回登壇のゲストは飲食店を経営する柳澤健太郎さん。働くこと、会社を経営することなど、自身の経験から感じてきたことを赤裸々に語った
 
今後はさらに、さまざまな業種の事業主に話を聞く機会を設けていくそう。“働くこと”について語り合う時間をきっかけに、塾生同士やゲストとの対話が深まれば、困ったときに助け合える絆も芽生えていくはず。支え合いの仕組みをつくろうとひたむきに夢に寄り添う前田さんの存在は、叶えたい人生に向かう塾生の一歩を強く後押ししています。
 
就労移行支援オフィス「カランコエ」前田芙美さん

(2020/03/05掲載)

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