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No.399

荻原

陽子さん

朝陽館 荻原書店 書店員(次期6代目)

まちにあるからこそ、できることがある。明治初年創業の人に寄り添う老舗書店。

文・写真 池田 みどり

善光寺に向かう中央通り沿いにある、「朝陽館 荻原書店」。「まちの本屋さん」として、明治初年に創業、約150年という長い歴史があります。今回、次期6代目となる荻原陽子さんに、今まで受け継がれてきたこと、そしてこれから取り組んでいきたいことなどを伺って来ました。

本屋のないまちにはしたくないという思い

代々続く書店の娘として生まれ育った陽子さん。物心ついたときから周りには本があり、本のある日常が当たり前だったと言います。ただ本は好きでも、お店を継ぐことは全く意識していなかったとのこと。北海道の大学を卒業し書店で働くようになってからもしばらくは考えられず、意識し始めたのは5年ほど経ってから。きっかけはまちの様子の変化だったといいます。
 
「どんどん人が減ってきてしまって、閉店する書店さんも何軒かでてきたんです。そういうのを目の当たりにして、ふと『うちどうなっちゃうんだろう?』って思って。それと同時に『本屋のないまちにはしたくない』って思ったんです。そこからですかね、お店を継ぐことを考え始めたのは」
 

▲変わっていく長野の町をみてきた朝陽館
 

▲明治時代や昭和初期に発行された書籍が歴史を感じさせる
 

ネットでは味わえない「面白い場所」に

現在父親が5代目を努めていますが、陽子さんも積極的にお店づくりに取り組んでいます。
 
「今はネットで本が買えますし、電子書籍も浸透してきていますよね。そういった時代の流れには抗えないなって感じてはいます。じゃあ自分たちができることって何だろうって考えたとき、『場所として面白い』とか『ここの店員さんが選んだ本を読んでみたい』と思ってくれるような場所にしたいなと思ったんです。作家さんや出版社の方が本に込めた思いを、熱意をもって伝えていく。それってネットより店舗で顔を合わせたほうがずっと伝わると信じています。そして、本に対してもっと深く向き合ったり、違う角度で接したいと思う人は必ずいるので、そういった思いに応えていきたいなと思っています」
 
本屋さんが面白い。そう思ってもらえるよう、皆で考えた企画の特設コーナーを作ったり、朝陽館オリジナルの本の帯を作ったり、HPやSNSを更新したり、少しずつ新しいことを始めています。読書会や本の紹介など、まだまだやりたいことがあるそうですが、なんでも新しく変えていきたいのではなく、朝陽館の歴史もしっかり受け継ぎたいとのこと。
 
「150年って大手出版社の歴史より古いんですよ。うち、昔は版木を入手して本を作ることもやっていたんです。新しい情報がすぐに入ってこない時代、長野という農村地帯に知識や教養、文化を伝えることの必要性に着目し、それを脈々と伝え続けてきたことはすごいことだし、ずっと情報を発信し続けるってことは大事なことだと思います。そういった朝陽館の精神はこれからも伝え続けたいですね」
 

▲この夏から始まった特集「山の稜線をよむ」。本のセレクトだけでなく飾り付けも自分たちで作成
 

▲朝陽館オリジナルの帯。店員さんの本への愛情が伝わるコメントにぜひ注目してほしい

まちの本屋さんならではの出会いを提供する

本屋さんに来たからって必ず本を買わないといけないというわけではないと話す陽子さん。自分に合う本が見つかれば買ってもらえればいいし、なければ買わずにまた探しに来ればいい。そして、どんな本がいいのかわからないときは声をかけてもらえたらと話します。
 
「声をかけられたときは嬉しさと試されているドキドキ感が入り混じっています(笑)。おすすめの本を出したときのお客さんの表情が楽しみだったり、それを買ってくれたときの喜びや、買ってくれなかったときの悔しさとか。たまに『そうきたか!』という変化球のようなオーダーもありますが、それもまたワクワクします(笑)どんな角度からきても全部応えるぞ、という気持ちでいます」
 
人に寄り添った本屋さんでありたい、そのための変化は恐れないでいたいと話してくれた陽子さん。
 
店内には、手作りのポップやオリジナルコーナーの設置、本の配置や本棚の構成なども含め、細かいところまで面白い仕掛けが散りばめられていました。そういったことが楽しめるのも「まちの本屋さん」ならではこそ。
 
便利なネットだけでなく、新たな本との出会いが楽しめる「朝陽館 荻原書店」に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
 

▲小さいころから、本に慣れ親しんでほしいという思いから児童書コーナーのスペースを拡大。お客さんから「いい絵本があるね」と好評だ
 

▲書店の奥には、誰もが利用できるギャラリーが。「長野に発表の場を」との思いから20年前から始めた
 
 
 

(2018/08/17掲載)

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会える場所 朝陽館 荻原書店
長野市新田町1532
電話 026-234-2059
ホームページ https://chouyoukan.jp
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