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No.009

中島

夕絵さん

なかじま せきえ

善光寺びんずる市事務局長

多彩な経験を生かし
「びんずる市」を運営する縁の下の力持ち

文・写真 Takashi Anzai

2013年5月からスタートした「善光寺びんずる市」。善光寺の境内に立てられた約100のテントには、おやきなどの郷土食や木工品などが手作りの品々が並び、地元の人から観光客まで多くの人が訪れて賑わいを見せます。

昔から庶民に開かれたお寺として知られる善光寺ですが、近年はその歴史の重みゆえに境内での活動等には厳しい制約がありました。お寺はお寺、街は街、それぞれが凝り固まった印象を受けていたのは僕だけではないでしょう。
しかし、「善光寺びんずる市」はそんな雰囲気を払拭し、お寺と街を繋いでくれたように感じます。

モデルになったのは、お膝元の西之門町で開かれている青空市でした。こうした手作りの市が境内でもできないかという地元の声が善光寺の住職たちを巻き込み、春から秋まで毎月、市が開かれるようになりました。

そのびんずる市の事務局を務めているのが中島夕絵さんです。
中島さんは、約100店舗ある出展者との対応に加え、事務、広報、善光寺事務局との連携などを一手に引き受けています。

快活な語り口に反して「表に出るのは苦手」という中島さん。事務局を引き受ける際も、取材対応など人前に立つ仕事は別の人にやってもらうことを条件にしたとのこと。そんな中島さんに今回、無理を言って取材を受けてもらいました。

2014年4月のびんずる市。多くの人で賑わった

中島さんは善光寺すぐ南側の元善町(もとよしちょう)の生まれ。子供の頃は善光寺の境内が遊び場だったという生粋の門前育ちです。しかし、高校卒業とともに東京の短大へ入り、故郷を離れます。

「その頃はそれが当たり前だと思っていました。地元の良さというのはあまり分かっていませんでした。この街は子どもにとっては渋すぎるんですよね(笑)」

その後、東京で出版社の秘書やネイリスト、ファッション関連のバイヤーなどを経て、30代では審美歯科やネイルサロンの立ち上げを任されてきました。フランスなど海外での仕事も経験し、その職歴は中島さん自身も短い言葉で説明できないといいます。

多彩な才能と経験を買われ、様々な分野で活躍してきた中島さんでしたが、37歳のときに長野へ帰郷します。
きっかけの一つはアメリカに住む親友の死でした。

「病気で亡くなる前にアメリカに来てほしいと言われていました。でも、人は簡単に死なないと思って行かなかったんです。もしあの時行っていたら何かが変わっていたかもしれないと、ものすごく後悔しました」

同じような後悔をしたくないと思った中島さんの頭に浮かんだのは、実家の親と故郷の風景でした。「思い立ったらすぐ行動」の中島さんは帰郷を決めてから1週間で東京のマンションを引き払い、長野へ戻ります。

「帰ってきてみると、自分が生まれた街には善光寺さんがあって他にない独特の街並みがありました。ニューヨークやパリ、カリフォルニアにも憧れて行ったんですが、『あ、うちの街も伝統とオリジナリティがあるんだ』って気づいたんですよ」

現在では、農産物などの生産者とパッケージなどを手掛けるデザイナーをつなぐ仕事をしている中島さん。県内の様々な場所へ行くようになって、長野が県外や国外の人を惹きつける魅力が分かってきたといいます。

「どこを見ても山があったり、紅葉とか川とか本当にきれいだなと思いました。食べ物も心浮かれるものではなくて地味だけど、漬物とかフルーツとか野菜とか、新鮮でおいしくて安い。みんなが魅力を感じて来るのが分かるようになりました」

信州の良さを再認識していたところに、タイミングよくびんずる市事務局の仕事を頼まれます。

「帰ってきた意味があると思えました。門前で、私の経験が生かせることがあるかなと思いました」

「多くの長野市民にとって善光寺さんって年に一度にお参りするくらいですよね。でも昔はコミュニティの場所だったわけで、市をきっかけに地元の人が毎月、善光寺に行こうと思えるようになってほしいです」

「将来的には、境内で地元の人が演劇やったり、音楽やったり、そんな夢があります。地元の人のためのステージになるといいなと思っています」

びんずる市が開かれる毎月第2土曜日。門前のお店から「その日はうちの店混むんだよね」という言葉を聞いたとき、嬉しくなったと言う中島さん。善光寺周辺を歩く人の流れが変わってきていることを実感しました。

出展の条件は、手作りであることと火を使わないことという自由な市

境内を利用した市は初めての試みなので、マニュアルも前例もなく、一つ一つみんなで相談しながら決めていかなくてはいけません。そこでも、これまで様々な事業を立ち上げてきた中島さんの経験は生きていますが、これまでとは少し意識が違うようです。

「これまでは、オーナーさんがいて利益をあげなきゃいけなかったので、切り捨てなければいけないこともたくさんありました。でも、今は面倒な問い合わせがあっても、『そんなことできない』と切り捨てず、できるだけ対応したいと思っています。開かれたお寺という善光寺さんの思いに沿いたいなと思っているんです」

地域活性化の一翼を担うことが期待される「びんずる市」ですが、中島さんはあくまで自然体です。

「今までは生きるために必死で働いてきました。今はそんなに無理していません。地元のイベントだからみんなが楽しくなければ意味がありません。だから地域活性化と言われても実は正直ピンと来ていないんです」

「ただ、出展者の方からありがとうと言われることと、打ち上げで飲むビールがおいしいこと、それだけで苦労は吹っ飛びますね(笑)」

問い合わせに対応する中島さん

(2014/05/15掲載)

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会える場所 4月~11月第2土曜日 善光寺境内 善光寺びんずる市

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