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わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.503

玉井

里香さん

インスタグラマー、SNS運用コンサルティング「タビビヨリ」代表

インフルエンサーとして長野を起点とした国内外の観光業を盛り上げる一方、個人・企業・事業者のSNSをサポート!

文・写真 吉田 淳子(株式会社ビー・クス)、玉井 里香

世界中でユーザー20億人、日本でも6,000万人が利用しているといわれるインスタグラム。画像の投稿アプリとしてだけでなく、今やさまざまな情報を得るための「媒体」として広く利用されています。
 
susumetamacahansのアカウントでフォロワー6.3万人(2024年10月現在)を持つインスタグラマーの「りか」さんこと玉井里香さんは、「週末弾丸で旅する長野のママ」という切り口で国内外の観光地・宿泊施設などを紹介。「行ってみたい!」「行ってみよう!」という旅心をかきたてる投稿が人気で、全国的に注目される「旅系インフルエンサー」です。
 
▲リカさんのインスタグラムの投稿の一部。おすすめの観光やショッピングからお得情報まで、ワクワクする
▲リカさんのインスタグラムの投稿の一部。おすすめの観光やショッピングからお得情報まで、ワクワクする投稿が並ぶ
 
また、「タビビヨリ」の代表として、情報発信や集客、採用などでお悩みの企業に向けたインスタグラム活用講座の開催やSNSコンサルティング事業、キャスティング事業も展開。県内外の自治体からのオファーも多く、幅広くご活躍されています。
 

インフルエンサーへの道のり

当初、インスタグラムは「見る」専門だったというリかさん。大好きな旅行について情報を探していたところ、全国各地の観光地や施設がコロナ禍で打撃を受けている状況に、心が痛くなりました。そこで、「しっかり感染対策をして工夫すれば、安全に旅することはできる!」ことを伝えたいと思い立ち、長男と週末ごとに出かけた弾丸旅行の記事を投稿。フォロワーが900人ほどになりました。
 
そこへ舞い込んだのが、プレオープンするというホテルから宿泊のご招待。初めてのオファーにドキドキしながら出かけて行くと、そこには、全国から招待されたフォロワー数のケタが違う有名なインフルエンサーばかり!!
 
「SNSには、さまざまな可能性があるかもしれない・・・」と体感したりかさんは、本格的にSNS運用を開始。1つ1つの案件にきちんと結果を出し続けたところ、全国各地から同様のオファーが急増。フォロワー数もうなぎ登りに増えていき、立派なインフルエンサーへと成長しました。
 
同時にりかさんのアカウントを見ていたフォロワーから、「異例のスピードで活躍している地方のママがいる!」という注目を集め、そのノウハウを教えてほしいという声が殺到。コンサル事業を開始しました。
 

旅が好き!それが誰かの役に立てたら

昔から旅行が好きだったというりかさん。幼い頃は旅好きの祖母と一緒に国内をめぐり、高校時代には海外へ短期留学、社会人になってからも休みの度に海外へ出かけていたそう。
 
「旅は、自分の好奇心を満たしてくれるだけでなく、そこでのさまざまな出会いに感情が揺さぶられます。それを表現し、伝えることが本当に楽しい!」と、今でも旅に魅了され続けています。
 
2009年には世界一周旅行へ。1年間有効の世界一周航空券を使い、世界中を旅したそうです。途中、エジプトでダイビングのライセンスを取得したり、はたまたボリビアでは強盗未遂にあったりなど波瀾万丈な体験もあれば、現地の人の優しさに心打たれて涙するなど、さまざまな経験をして無事に帰国。その足で、2010年に長野市へ移住しました。
 

▲旅が大好きなりかさんが世界中で見て、体験した素晴らしい風景と人のあたたかさ
 
実は、世界一周中にもブログによって情報発信をしていたというりかさんは、2013年に長男を出産し、さまざまな情報収集をしている中でインスタグラムと出会いました。そして、子育てが落ち着いた2021年に投稿を開始。
 
「当時、皆さんがアップしてくれる情報に、すごく助けられたんです。自分も、誰かの役に立てたら嬉しいなと、『旅』に関する投稿を始めました」

インフルエンサーへの道は“地道”

インスタグラムは、フォロワーが1万人になる前に諦めてしまう方が非常に多いといいます。もっといえば、全体の8割はフォロワーが1000人になる前にやめてしまうそうです。
それはなぜでしょうか。
 
「一見、とても華やかな世界のように見えますが、実際には取材から撮影、編集と作業時間は多く、非常に地道です。華やかさや簡単にできそうだという、ぱっと見の印象だけで飛び込んでくると『続かなくなる』人が多いんです。インフルエンサーになること、さらにはそれで生計を立てるには、時間も覚悟も必要です」
 
一貫して自分の「好き」を発信しているりかさん。継続するためにも「好き」を発信するのは大事なことですが、その「好き」が「自己満足」だと、インスタグラムは伸びていかないのだと話します。
 
「世の中のトレンドを追うことはもちろん、常に自分目線ではなく相手の目線に立って考えることが大切。自分の投稿を見て下さっている方が『何に興味があり』『どんな情報を欲しているのか』それを見極め、発信することが大切です」
 
それに欠かせないのが、「分析」。特にフォロワーが少ない頃には、いかに多くの人にとって需要がある内容を発信できるかが大切になってきます。投稿したらおしまいではなく、その後も分析をし続けることでそれは見えてくるそうです。
 
「自身を振り返ってみても、インフルエンサーとしてトップで活躍している方を見ていても、スポーツ選手のように特別な才能がないとなれないものではないんです。でも、諦めない粘り強さや根性のある方が生き残れる世界だと感じています」。さらに、りかさんは続けます。
 
「『自分を見て!』というタイプではなく、人が喜んでいる姿を見ることが好きな方が、情報発信系アカウントのトップには多い印象ですね」
 
自己分析を積み重ね、諦めずコツコツと続けてきた地道な努力。加えて、これまで長野県内になかったキャラクター性のあるブランディングがここまでの結果に繋がったのでしょう。
 
りかさんの動画撮影の様子。スマホに手ブレ防止用の機材をセットして使います。
▲りかさんの動画撮影の様子。スマホに手ブレ防止用の機材をセットして使います。
 
そうして現在は、個人へのセミナーや講座を開催したり、企業や事業者へのSNS運用代行・コンサル・キャスティング・動画制作などの事業を行うまでになりました。
 

リアルな「ありがとう」がうれしい

SNSマーケティング に悩む企業に向けたコンサルティングを行う中で、インフルエンサーにPRをしてもらう以上に、「自社アカウントを伸ばすこと」がより集客や認知度拡大につながることに気付いたりかさんは、動画制作事業も開始。
 
それまで数百回・数千回しか再生されなかった動画も、りかさんが手がけることでその再生回数は何十倍・何百倍にも増えるといいます。
 
中には、たった1投稿で360万回再生され、3万人もフォロワーが増えたという実例も。その企業には全国から応援のコメントが寄せられただけでなく、予約も殺到。長野県の小さな町の企業が、いまや全国的な知名度を誇る企業にまで急成長したそうです。
 
「望まれたことを形にし、喜んでいただけることが自身の喜びとなり、そんな需要に応え続けてきたらいつのまにか今の状況になっていたんです。
自信がなかった私を励まし、いまの姿にまで成長させてくれたのは、フォロワーさんをはじめ、関わっていただいた企業や事業者のみなさんのおかげ。決してわたし一人の力ではない」

 
りかさんは自分を分析します。
 
「わたしが得意とすることは『脚本力』。インスタグラムは、動画や写真が『キレイ』なだけで伸びていくものではないんです。曲との調和に加え、そこから感じるその人の『思い』に心が動かされるもの。そんな人の『思い』を形にすることが好きなんです。
結局のところ、人を動かすことができるのは『人』だと思っています!」

 
動画の中に自分を登場させる時には、三脚を使います。撮影機材はスマホのみ!
▲動画の中で自分を登場させる時には、三脚を使います。撮影機材はスマホのみ!
 

長野という地、そして今後について

移住して14年になる長野市について、「長野は善光寺をはじめ、古き良きものがしっかり残っている。県内にもいいところはたくさんあるので、魅せ方次第でもっと盛り上がるはず。尽力していきたいと思います」と話すりかさん。
 
今後についてたずねると、
 
「インスタグラムを通して、長野の魅力をもっともっと伝えていきたいですね。インバウンドも視野にいれていきたい。同時に、家でできる仕事として、SNSを全国のママたちに広げていきたいです。いまや就職活動でもSNSの運用ノウハウがあるかないかでは採用率が変わってくる時代なので、子どもたちの未来にもつなげていきたい。都会に行かないと需要がないという未来ではなく、地方でも活躍できる基盤をつくっていきたいです」
 
あふれる希望を語ってくれました。
 
受講生も続々巣立ち、あちこちでインフルエンサーとして活躍しています。企業からのオファーも増加の一途。次に来るSNS媒体も視野に入れながら、活動の幅を広げるりかさん。自らの情報発信だけでなく、次の世代を育て、長野を、地方を、元気にする芽を育てる「ママ」となりつつあるようです。
 

(2024/11/06掲載)

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