No.029
神原
愛さん
上級心理カウンセラー/権堂アーケード放送パーソナリティー
あなたのゆるい相談に
こちらはマジで答えてく!
文・写真 Chieko Iwashima / Takashi Anzai
「腹筋10回3セット」
「西城秀樹を口ずさめ!!!」
これ、何の言葉だと思いますか?
心理カウンセラーから、相談者への渾身のメッセージなのです。
長野市権堂アーケードの権堂まちづくりセンター内のスタジオから、毎週水曜から土曜の12時から12時30分まで生放送で行われている「権堂アーケード放送」。地元で活動する人がパーソナリティーを務める手作りのラジオ番組で、アーケード内のほか、Ustreamで動画配信されていて視聴することができます。
そのなかで、月2回、隔週金曜に放送されている「痛快お悩みバラエティ マジっすか!?愛さん!?」は、上級心理カウンセラーの神原愛さんがリスナーから寄せられたお悩みに答える番組。歌謡曲DJのダイナマイト・マンダムさんが全体の流れを組み立てながら、相談者とリスナーに代わってリアクションを取り、ゆるくも熱い、2人の本音トークがテンポよく繰り広げられます。
投稿されるお悩みは仕事や人間関係、恋愛などさまざま。「そんなのどうでもいいわ」と他人が聞けば一蹴してしまいそうな悩みも、聞いているうちに「あれ、自分も似たような悩みがあったな」なんて、意外と思い当たることがあって励まされます。
冒頭の言葉は、神原さんから相談者への解答を端的にあらわしたもの(番組内では「マジワード」と呼ぶ)です。「腹筋10回3セット」は、好きな人が出来ないという悩みに対しての解答。「西城秀樹を口ずさめ!!!」は家族に冷たい態度をとってしまうという悩みに対しての解答なのですが…なぜそうなるのか、気になる人はぜひ過去の番組を見てみてください!
神原さんは、普段は接客業に従事しています。高校生の頃は野球部のマネージャーを務め、試合でアナウンスを担当。高校卒業後はデパートガールとして館内放送をしていた経験もあり、マイクの前でも物怖じしません。DJのマンダムさんは、長野市内で飲食店を経営しています。以前は東京でテレビ番組を作っていたので、プロ目線の演出も加えながら神原さんをサポートしています。神原さんがマンダムさんのお店でスタッフとして働くこともあり、以前から仲のよい友人です。
「私が1人で番組をやっても、きっと机上で考えたことしか伝えられないと思います。でも、彼がいるおかげで男性目線の質問や、思いもよらない質問が出てきて、予想以上の展開があっておもしろい番組になるんです。だから私も、前日は深夜まで頑張って準備をしています」
相談者の気持ちをくみ取り、リスナーにいかにわかりやすく伝えるかということを大切にしている神原さん。解答を考え始めると時間を忘れて没頭し、気が付いたら4時間、5時間と過ぎていることも珍しくありません。一見ギャグのような「マジワード」の印象とは違って、心理カウンセラーとして真剣に答えています。
ラジオのパーソナリティーは高校生の頃やりたいと思っていた仕事の1つだった。家では小学6年生の娘さんと、小学4年生の息子さんのお母さん
上級心理カウンセラーの前段階のメンタル心理カウンセラーの資格は2012年の年末に取得ました。
「離婚をして、これから2人の子どもを育てていくことを考えたときに、何かしたいと思いました。もっと直接就職に結びつきそうな資格もあると思いますが、興味があることじゃないと続かない気がして。昔から接客業をやっていて、人と話すことも好きで、人の心理というものに興味がありました」
この資格を生かして何かできることはないかとマンダムさんに相談すると、ちょうど権堂アーケード放送で番組を持っていたマンダムさんの友人が変わりに番組をやってもらえる人を探していたところでした。同時に番組制作に関わっている神原さんの友人からも番組をやってみないかという話が舞い込み、昨年、2013年5月に番組がスタートします。
番組を持ったことで、心理学を学び続ける意欲がさらに湧いて楽しさがわかった神原さんは、メンタル心理カウンセラーより深い知識が要求される上級心理カウンセラーの資格を昨年11月に取得。今でも日々勉強を続け、新たな資格も勉強中です。
心理カウンセラーの勉強をしてよかったことを聞いてみました。
「友人や家族など身近な人の気持ちを冷静に考えられるところです。でも、カウンセラーとして答えていいのか、友人として、家族として答えたほうがいいのか、スイッチは切りかえるように気を付けています。あとは、大人になって時間を忘れて夢中になれるものができたことがうれしいですね」
普段、人からいろいろ相談されることが多いという神原さんですが、自分のこととなると違った一面も。
「悩んでいるときの自分の状態って、こうだろうな、こうすればいいんだろうなって頭では考えるんですが、心はついていかないというか…人の意見が聞きたくなります。やっぱり自分のことは勉強してもわからないですね(笑)」
権堂アーケード放送は番組のスタッフも出演者もボランティア
そんな飾らない正直なところも神原さんの魅力。神原さんにだからこそ悩みを聞いてもらいたいという人が、ますます増えていくだろうと思いました。
「今は自分がやりたいことを楽しんでやっている感覚ですが、街の盛り上がりも後でついてきてくれたらうれしいです。私も今までいろんな人に話しを聞いてもらって助けられてきたので、自分ができることを人に還元したいです」
「ラジオは相談者の顔が見えないので、いつかカウンセリングルームを持つのが夢です。友人の相談にのっていると、話しているうちにだんだん表情が輝いていくのを見るのが好きで。そこで私は自己実現を果たしている気がするんです」
5月末に行われた初のトークイベントの様子。個人カウンセリングも受付中。詳細はブログで確認を
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会える場所 | 「痛快お悩みバラエティ マジっすか!?愛さん!?」 長野市権堂アーケード内「権堂まちづくりセンター(旧つづきや)」のスタジオ 隔週金曜12時~12時30分(変動する場合あり) ※Ustream「権堂アーケード放送」でも見られます。お悩み投稿は mazilooove@yahoo.co.jp へ 電話 ホームページ http://aimama.naganoblog.jp/ |
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