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わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.396

徳谷

柿次郎さん

株式会社Huuuu代表/編集者

東京から長野へ!「やってこ!」の精神でクリエイティブな拠点をつくる編集者

文・写真 ナカノ ヒトミ

東京と長野で二拠点生活を行う、編集者の徳谷柿次郎さん(以下、柿次郎さん)。
2017年5月に長野市に一戸建てを借り、生活の中心を、東京から長野にシフトしました。
奥さんと共に移り住むことになった長野での生活。その経緯と、長野での活動についてお聞きしました。

お話を聞いた、徳谷柿次郎さん(中左)。
同じく写真に写るのは、小林隆史さん(左)、野々山修一さん(中右)、木村真也さん(右)。
柿次郎さんと長野で活動を共にする心強いプレイヤーです。
 
柿次郎さんが長野に思いを馳せたのは30歳の頃。
きっかけは、大自然の中で夢中で行った薪割りだったのだそう。30歳にしてほぼ初めての自然との対峙に「いつか長野に移住したい」という気持ちが生まれました。
 
まき割りを機に生まれたローカルへの興味から、2016年には全国47都道府県の魅力を発信するウェブメディア『ジモコロ』の編集長に就任。長野をはじめ、全国各地の地元色の強い人やモノ、場所を取材するようになりました。

移住を考えた時、その地で頼れる3人の顔を思い浮かべてみる。

「まき割りを経験してから、長野に来る回数が増えたんです。人生初の自然との接続だったんでしょうね。多い時には月2回ペースで通うことも。
 
街なかをウロウロすることもあったし、飯山市で活動しているカメラマンの小林直博くんの実家を案内してもらい、冬の寒さや雪が積もることを体感することもありました。何度か通うことで、長野に住むことの安心材料を増やしていったんじゃないかなぁ」
 
ーー『ジモコロ』の編集長に就任してから、長野の他にも数多くの土地に足を運んでいますよね。最終的に、昨年(2017年)長野に拠点を置こうと決めたきっかけはなんだったのでしょうか?
 
「長野でまき割りを体験した初期衝動が大きかったことと、『シンカイ』の小林隆史くんを筆頭とした熟成したコミュニティが既にあったことですね。他にも、土地の食材を活かしたレベルの高い飲食店や職人が多かったり……。
 
つながりゼロの状態から移住するのはハードルが高いけど、何度も足を運んだり、地元のキーマンとなる人を紹介してもらったりして、土地のコミュニティに積極的に入っていくことが大切ですよね。長野市の善光寺周辺だったら『1166バックパッカーズ』の飯室さんとか。
 
何かあったら助けてくれそうな人の顔をパッと3人くらい思い浮かべられるようになると、移住してもやっていけるんじゃないでしょうか」

夫婦での移住、『嫁は冷えが敵だ!』を意識した

直売所や温泉で、安く新鮮な野菜を購入できることに感動したそう。

ーー長野に拠点を持つことになった時、奥さんと一緒に移住されましたよね。移住に関して奥さんは賛成的でしたか?
 
「いや、嫁は1年半くらい反対してましたね(笑)。移住の話をするたびに『長野は寒そう』って言ってたんです。もちろん東京に比べたら寒いですけど、『雪は比較的降らないよ!なんとかなるよ!』って地道に説得していました」
 
ーー確かに長野って周りから思われているよりも雪が降らなかったり、降っても積もらない地域が多いですもんね。
 
「そうそう。実情は住んでみないとわからんから!
 
『嫁は冷えが敵だ!』という言葉を、和歌山と東京で二拠点生活をしていた恩師から聞いていたので、住環境には気をつかいましたね。
 
あと、『ローカルに拠点をもつ=古民家に憧れる』って気持ちもあったけど、隙間風がつらいとか、設備を整える初期投資がかかるってことを先に移住した人から聞いていたのも大きかったです。憧れだけで古民家は無理だな、と。
 
結果、嫁と一緒に何軒か内覧して、築10年ほどの新しい住宅に決めました。家から車で10分で温泉が3つあること、徒歩5分圏内にスポーツジムと保育所があるのも最高だなぁと感じて!」

楽しいことはいつもノリから。長野市ではじめる「やってこシンカイ」

ーー実際に長野市に移住してから新たに始めたことや、これからなにかはじめる予定のことはありますか?
 
「善光寺門前の住開きスペース『シンカイ』で、2018年4月下旬から『やってこシンカイ』というお店をはじめます。
 
お店のイメージは、長野市はじめ長野県内外から出品者を募り、雑貨や洋服を販売する場所。ただ商品を販売するのではなく、地元の人にも楽しんでもらえるような仕掛けもつくれたらと考えています。
 
今、考えているのは『foret coffee』みたいな長野市で上質なスペシャリティコーヒーを提供しているコーヒーショップと提携して、地元の学生や近所のじいちゃんばあちゃんが無料でコーヒーを飲めるサービス。
 
小売の利益に頼らず、月額制で最低限の費用を仲間で持ち寄ったり、QRコード決済をはじめ、最新のウェブサービスを活用したりなど、さまざまな実験をできる場にもしたいんですよね。

『やってこシンカイ』の前身である『やってこマーケット』も開催。都内からも沢山のクリエイターが集まり、自身が手掛けたオリジナル商品の販売を行いました。

他にも、仲間うちでビルを一棟借りて『やってこビルディング』と名付け、イベント展示やおもしろい試みができたらいいなとも考えています。どんどん規模を拡大していって、『やってこ!ヴィレッジ』みたいな村をつくれたら最高ですね。
 
東京のクリエーターや、他の土地の人をどんどん移住させて、長野に100人移住させられたらいいなと思いながら、活動をしています!」

4月7,8日開催の『やってこマーケット02』ではトークショーも。『やってこシンカイ』の展望や、二拠点生活での気づきを話す柿次郎さん。シンカイの住人である小林隆史さん(左)と共に。

「ちなみに、『やってこ!』は長野市の革職人『OND WORK SHOP』のキム兄(木村真也さん)の口癖を借りた言葉なんです。
 
口ずさむと自分だけじゃなく周囲の仲間を鼓舞できるし、「超実践主義」な言葉なんですよね。頭で考えているけどなかなか動けない人って結構多いんじゃないかな。この言葉を投げかけることによって、人が動けるきっかけになると思っています」
 
長野の人々が長年積み重ねてきたご近所付き合いや、職人ならではの技の数々。
 
編集者の視点が加わることでそれらが融合され、よりオープンで、軽やかな場所が生まれようとしています。
 
長野市で「やってこ!」と口ずさむ人が増える日も近いはず!

(2018/05/09掲載)

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ホームページ https://www.facebook.com/shinkai.nagano.785/
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