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わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.333

土橋

利章さん

hello-saurus 代表

できることを続けて技術を習得した
映像界のオールラウンダー

文・写真 くぼたかおり

モットーは「後悔しないように生きる」

“時の人”と言ってもおかしくはないでしょう。「ねんきん♪ねんきん♪」と制服姿の女性が歌いながら軽快に踊る長野県JAバンクのCMを作ったのが、今回紹介するハロサウルスの土橋利章さんです。ハロサウルスはCG・映像、デザインの制作事務所として、テレビCMをはじめ、ドラマや映画のCG制作から、結婚式などの映像制作、チラシ等の印刷物まで幅広く活躍しています。「肩書きは?」と訪ねると、CMプランナー、クリエイティブディレクター、CGクリエイター、カメラマン等、一体1人で何役こなしているのか! とおどろかされます。出来ることが多いからこそ、仕事の依頼が途切れることはありません。そのため、睡眠時間を削って仕事をしているのが現状だといいます。

「実を言うと、僕は20代で死んでしまうと思っていたんです」と、取材早々に予想外の言葉を放つ土橋さん。実は生まれた時から身体が弱く、病院に通うことが多かったそう。それでも身体を動かすことは好きだった土橋さんは、出身の諏訪近辺の山で遊んで過ごしてきました。とはいえ現在でも定期的に病院に通う中で感じているのは、命には限りがあるということ。そのため常に「後悔しないように生きる」ことをモットーにしていると話します。

高校卒業後の進路では得意だった数学を生かすか、それとも好きなデザインかで迷った挙げ句、千葉工業大学工業デザイン科に進学。全国からさまざまな能力や思考を持った学生が集まる大学では、たくさんのおどろきといくつかのギャップを感じながら多くのことを学びました。

「進路を考える段階となった時、自分が社会人になる姿が想像できませんでした。それでも卒業後は地元へ戻ろうという気持ちだけはありましたね」

そして卒業後は、長野市の広告代理店に就職しました。

「家族との時間も取りたいから」と、自宅の一室を仕事場にしている。気分転換したい時には権堂のシェアオフィスtorinocoで作業することも

与えられた役割をこなす中で見えた適性

今でこそ映像系のイメージが強いですが、土橋さんのキャリアはグラフィックデザイナーの仕事からでした。

「当時から自分は映像のほうが向いているんじゃないかな? と思う機会が多くありました。例えば上司に出来上がったチラシデザインを説明する時にも、この絵が実は動いて~とか話しちゃうんですよ(笑)。実際は動きませんけどね。でも自分の頭の中には、常に音楽と動きが見えていました」

その数年後、再び勉強しようと上京し、デザインと映像について学び始めました。学校へ通ううちに知り合いからライブハウスの撮影をしてほしいと頼まれるようになり、そこからライブ映像やPVを撮影できないかと相談されたのがきっかけで、映像に注力するように。

「ご縁に流されるままやっていたら映像にたどり着いたんです。実際にやってみると、映像には動きがあって、音もある。自分の好きなことが詰まっていました」

その後は映画のCGを専門にしている制作会社等で経験を重ねていく中で、企画、構成、演出、制作と映像制作に必要なスキルを身につけていきました。

打合せで何となく描いたイメージが気に入られて作ったのが、長野県JAバンク住宅ローンのCM。本人曰く「絵は下手ウマレベル」とのこと

大切なのは、楽しいモチベーションで創ること

8年ほどの東京生活から一転、再び地元に戻ろうと思ったきっかけが2つありました。それは、東日本大震災と妻の妊娠でした。子どもには自然に近い環境で育てたいという想いから、特に仕事のあては無かったものの家族を優先して行動。最初こそ転職しようと考えていたものの、いろいろな会社に挨拶まわりをするうちに仕事が発生していき、気がつけば個人事業主として生計を立てられるようになっていきました。

「東京と長野で映像の仕事を経験をしてきましたが、長野のほうが融通が利くことが多いです。僕は現場で楽しいモチベーションの中で制作したいと思っているのですが、例えば最近取り上げていただいている長野県JAバンクのCMの現場では、JAバンクのちょリスを登場させちゃおうよ!と盛り上がって、実はCMの中に隠れキャラとして登場させているんです。そんな風に現場でアドリブが利くのがいいなーって思います

土橋さんにとってアイデアを考える時間は、苦しくもあり、それ以上に楽しいと話します。さらには映像制作の魅力を若い人たちに伝えようと、長野美術専門学校の教員として教えたり、清泉女学院大学と連携して映像技法のワークショップなども開催してきました。

「長野市をはじめ、長野県内で映像関連の仕事をする人が増えたらいいなと思っているんです。そのためには、いかにやりがいがあるのかを知ってもらうことも必要だと思っています」と土橋さん。近い将来はハロサウルスを会社にすることを考えていて、若手の育成をしていけたらと話します。数年後、今よりもっと映像の力で長野市を魅力的に発信してくれることでしょう。


≫『気軽に触れる映像技法ワークショップ』YouTube動画

清泉女学院地域連携プロジェクトとして『気軽に触れる映像技法ワークショップ』を開催。タイムスライスという撮影技法とコマぬりアニメーションを教えた

(2016/07/12掲載)

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会える場所 シェアオフィスtorinoco
長野市権堂町2300
電話
ホームページ http://hello-saurus.com/

土橋さんには、ながのシティプロモーションのプロモーションビデオに
出演していただいています。
https://www.youtube.com/watch?v=iE8ahXRcKho

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