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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.314

中村

麻奈美さん

PiED DE POULE(ピエドプール)店長

自ら選んだ道を、私らしく歩む
地元・長野で叶える働き方と生き方

文・写真 合津幸

JR長野駅善光寺口から徒歩約5分のビル1階にある「PiED DO POULE」(ピエドプール)は、男女を問わず幅広い年齢層の方から支持されている人気の美容室です。このお店で3年前から店長を務めているのが、今回ご登場くださる中村麻奈美さんです。美容師として1人の女性として、中村さんの生き方に触れさせてもらいました。

地元・長野市で学び働こう

長野市で生まれ育ち、高校卒業後は長野市の美容専門学校で学んだ中村さん。専門学校卒業後も長野を離れることなく、以前からお客さんとして通っていた「PiED DO POULE」に就職。今年、勤続15年目を迎えました。

「実家が理容室ということもあり、両親がイキイキと笑顔で働く姿を間近で見てきたんです。私もあんな風に楽しく働きたいと思っていましたし、高校在学時に訪れたヘアスタイリストのカリスマブームにも影響されたのかもしれません。卒業後の進路には、自然と美容の道を選んでいました」

進学時、ご両親と「卒業するまでは実家から通い、その後は長野を離れるのもOK」と話し合っていたため、就職活動では都内の美容室にも見学に出掛けたそうです。当時、少なくとも”最新のもの”が集まる大都市で働くことへの憧れや意義を感じていた中村さんですが、最終的に選んだのは地元の長野市でした。

店内は建築やインテリア好きの代表が厳選する絵画・小物・家具に満たされている。洗練された空間も自慢のひとつ

「このサロンなら東京と変わらないレベルで働けると感じたからです。東京出身の代表と長野出身ながら都内のサロンで腕を磨いてきたディレクターのセンスや高い技術力、彼らが中心となって創り出した空間や雰囲気は、都心のサロンと比べても何ら遜色はありませんでした」

しかも、社会人になれば行動範囲が広がり、情報や刺激がほしいと思えばどこにでも足を運ぶことができるようになる。それならば、住み慣れた長野市を拠点に、アンテナを高く張りつつ集中して働き、そこから好きな時に行きたい所へ行けばいい–。

就職を機に県外へ出てゆく友人がたくさんいる中にあっても、中村さんの心に迷いはありませんでした。

「ここには美容師としての技術力向上だけではなく、社会人として成長させてくれる人や環境があります。代表の考え方には共感できる部分が多く、同僚たちには今もなお多くのことを学ばせてもらっています。大切なのは『東京か長野か? 』ではなく『どんな職場で誰と一緒にどう働くか? 』だと、私は思います」

お客様を迎える準備をする中村さん。「長野には意外な特技をお持ちの方が多く、常に刺激や発見を与えてもらっています」

30代になって見えてきたもの

就職後の3年間はアシスタントとして経験を積み、4年目にスタイリストに昇格。20代は目の前のことを必死にこなす日々を送りました。そして、30代になって少しずつ周囲にも先のことにも目を向けられるようになり、美容師としてのキャリアや人生について、以前よりもじっくり考えられるようになったそうです。

「3年前、社内で新たに現場のスタイリストたちをまとめる店長というポジションを設けると聞き、自ら手を挙げました。こんなチャンスは滅多にない、貴重な経験が得られるだろうと感じたからです」

とは言え、そもそも中村さんはご自身のことを「すぐに何でもできるタイプではなくて、どちらかというと不器用」と分析しています。技術も知識も努力を重ねて地道に習得して来ました。つまり、やる前から諦めたり必要以上に自分を卑下することなく、何事にも前向きに自分なりのスタンスで挑戦し続けて来たのです。

クールで個性的な雰囲気の店内。2年に1度、海外への社員旅行で磨いているスタッフのセンスが生かされている

「専門学校時代含めやめたいと思ったことは一度もありませんし、どんなに大変そうなことでも、覚悟を決めて全力で挑めば意外と何とかなるものなんです。ですから、店長職に立候補したのも自信があったからではなく、『任せてもらえるのなら全力でやらせていただこう』という心持ちでした」

また、実家の理容室の将来を視野に入れて、働きながら理容師免許を取得しようと決意したのも30代を迎える頃でした。これもまた代表をはじめとする仲間の理解があってこそ選べた道です。

入社から15年が経とうとしている今、中村さんは改めて、この職場を選び地元で働くという自らの決断が正しかったと実感しています。

「30代は、多くの人が転機を迎え環境やライフスタイルの変化を経験する時期。私も例外ではありません。ただ、私の中で確かなのは、それらの変化によって別のステージに進んだとしても、大好きな職場との関係や信頼する仲間たちとの絆を大切にしたい、ということです」

中村さんが15年愛用している2つのハサミ。自分に合った道具を選び、使いやすく整えるのもスタイリストの務め

美容師として、女性として

以前は自分が担当するお客様のことだけに集中していたという中村さん。現在は店長として、お店を訪れてくださるお客様全員が心地良く過ごせるよう、店内全体の流れやスタイリストの働きぶりにも目を配っています。

「飲み物や雑誌の用意はできているか。店内は適温に保たれているか。と、レセプションなど店全体を見渡せる場所から随時確認するよう心掛けています」

また、スタイリストとしては、独自の強みを持った”選ばれる”美容師を目指して、日頃から美を追求する心を磨き、技術の向上や知識増に力を注いでいます。

「私はヘッドスパというジャンルを選び学んで来ました。今も月に1回半年間の講習を受けに通っています。そうした講習で出会う講師の方々もそうですが、身近なところでは代表もディレクターも本当にプロ意識が高く、さすがだなぁ…と思わされることばかり。これからも努力を重ねて、少しでも彼らに近付きたいです」

そう目標を語ってくれた中村さんですが、実はこの夏初めての出産を控えており、産休・育休取得後に職場復帰を果たす予定です。

「お客様に喜んでいただけて、いろんな方と出会える。こんなに楽しい仕事はありません。できるだけ長く続けたいですね」

「不安がないと言えば嘘になりますが、これまで同様に挑戦するのみです。後輩で産休を経て子育てをしながらスタイリストとして活躍している子もいますので、アドバイスをもらいながら、私らしくやってみます」

女性にとって出産はキャリアにも影響を与え得る大きなライフイベント。それでも中村さんは、とても穏やかに、とても自然なこととして受け入れているように見えます。

「おそらく、何があっても私の美容師としてのスタンスが揺らぐことはない、という確信があるからでしょう。スタイリストになった当初から『私でよければ、お手伝いさせていただきます』、という想いを貫いてきました。それは今後も変わらないと思います」

強くて真っ直ぐな意志としなやかで前向きなスタンスを併せ持つ中村さん。母となり、新たなステージで活躍するその日が楽しみです。

店舗は末広町交差点から中央通りを北上し、1つ目の信号脇にあるビルの1階。鮮やかなグリーンの壁面が目印だ

(2016/03/07掲載)

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会える場所 PiED DE POULE
長野市南長野南石堂町1418 ITOHビル1F
電話 026-229-9955
ホームページ http://www.pied-de-poule.com/
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