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わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.274

小泉

徹司さん

北信濃養蜂場代表

毎日食べてもあきない。
信州ブランドのオリジナルはちみつを作りたい

文・写真 くぼたかおり

はちみつは、白砂糖と比べて2/3程度のカロリーにも関わらず、甘味度はより高いと言われています。また身体にすばやく吸収され、エネルギーに変換されるので胃腸への負担が少ないなど優れたエネルギー源です。今年1月、長野市に新たなはちみつ農家が誕生しました。

養蜂は、初めて自分が熱中できるものだった

松本市出身の小泉徹司さんは、父親の転勤で4歳で長野市に引っ越しました。その後は埼玉県に行き、法政大学経営学部を卒業後に東京の広告代理店へ就職。そこではセールスプロモーションに関する進行業務を行っていました。

2009年、銀座のビルの屋上で蜂の巣箱を置いて、はちみつをブランド化したプロジェクトを見学したことがきっかけで、純粋におもしろそうだと養蜂に興味を持ち始めます。

それもそのはず小泉さんの父親は、定年退職後から長野市で日本ミツバチ、西洋ミツバチを飼い、養蜂をしていたことから、帰省のたびに手伝っていたのです。

日本の原風景を感じさせる信濃町は、あかしあの採蜜地のひとつ

もともとさまざまな商品を売る施策を考える仕事をしていたことから、「自分で何かしらブランドを立ち上げたい」という想いもあり、長野産のはちみつを地方ブランド化して販売したいと考えるようになっていきました。

「私はあまり趣味などを持っていなかったのですが、養蜂に関しては強くやってみたいと思いました。ブランド化したいという話を知人10人ほどにしたところ、誰も否定的な意見をする人がいなかったのも踏み出すきっかけになりました」

ブランド名の「なごみつ」は、ひらがなで親しみやすく、4文字で覚えやすいようにするなど名称は考え抜いた

北信濃の自然、空気、水の恵みが詰まった「なごみつ」

2011年から長野市に移り住んで準備を進めていき、2014年には「創業スクール」を受講。ここで経営に関するさまざまなノウハウを学びました。そして2015年1月から「北信濃養蜂場」をはじめ、はちみつ農家としてスタートを切りました。

「ブランド名は、和んだ蜜という意味を持たせた『なごみつ』と名付けました。毎日の食事やおやつ、お茶の時間にはちみつを味わうことで、ほっと和む空間にできたらという想いがあります。私が考える『なご味』は、なごんだ味、落ち着いた味、しつこくない味などの造語です」

また特別な製法や珍しい花の種類など際立った特徴を求めるのではなく、自然が多くあり、空気や水が済んでいる清らかなイメージがある長野市の地域性を大事に、この豊かな自然環境で採取された安心・安全、100%国産・純粋であるイメージを伝えていきたいと考えています。

現在は「あかしあ」「りんご」「百花みつ」の3種類を作っています。養蜂場所は、長野市屋島と信濃町の2カ所にあり、アカシアやリンゴの花が咲く時期に合わせて巣箱を移動させて採取しています。ミツバチは日あたりが良く、蜜源が近くにある場所を好みますが、屋島にはたくさんのアカシアの木があり、草木もすくすく育つ環境です。

5月下旬に咲く屋島のあかしあの木には、白い花が咲く

小泉さんの1日は、午前中に巣箱を見て、女王蜂はいるのか、はちみつはあるか、卵は産んでいるか、病気になっていないかなどの確認を行います。午後には収穫したはちみつのビン詰、ラベル貼りなどをします。現在は、いろは堂横の直売所(鬼無里)、天狗の館(飯綱町)、らんぷ屋工房(信濃町)で販売。

「本当はもっと営業をして取り扱っていただけるお店を増やしたいのですが、全て1人で行っているため難しい状況です。今は出来る範囲から始めてファンを増やしていきたいです」

プルーンのはちみつ果実酒。3カ月後が飲み頃

いつかは「信州はちみつバレー」を!

「なごみつ」はあっさりとした、くせのない味が特徴です。ヨーグルトやグラノーラ、野菜ジュースに加えたり、鶏もも肉のハニーマスタードソースなどの一品料理にも使えます。なかでも小泉さんは果実酒がおすすめだと言います。

「長野には季節ごとにさまざまな果物が生産され、私たちは気軽に手に入れることができます。私自身お酒が好きなこともあり、今年はプルーンなどの果実酒を作りました。氷砂糖を使うよりも、味がマイルドになるんですよ」

はちみつ農家としてスタートしたばかりの小泉さんですが、飲食店とのコラボや首都圏の百貨店、高級スーパー、インターネット販売などチャンネルを広げて、長野市産のはちみつを全国に広めたいと考えています。

「長野県はミツバチ飼育戸数が全国1位だと聞きました。そういったことを踏まえて、いつかは市内や県内の養蜂家さんとつながりを持ち、『信州はちみつバレー』のようなものを作りたいです。いつかは、はちみつをリンゴのように長野県の名産として全国区にしたいですね」

ここまで将来の目標を可視化できるのも、広告代理店で勤めた経験が生きているのでしょう。小泉さんは確実に一歩ずつ夢を実現するために、今日もミツバチの世話に励んでいます。

巣箱のチェックをする小泉さん

(2015/10/05掲載)

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