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No.19

寿ゞき園茶店の抹茶ソフトクリーム

長野県長寿社会開発センター主任シニア活動推進コーディネーター 戸田千登美さんのフェイバリット

冷たい抹茶を食べる感覚の濃厚ソフト

文・写真 合津幸

お茶専門店ならではのこだわり

抹茶味や抹茶風味と銘打ったさまざまな食べ物・飲み物が売られていますが、ここまで抹茶の味や香りにこだわって作られた品は多くはないでしょう。大正5(1916)年創業の老舗「寿ゞき園茶店」の抹茶ソフトクリームです。

「お抹茶そのものを頬張っているような感覚で味わっていただけるようにと、機械から牛乳などの素材まで、とにかく抹茶の味と香りを生かせるものだけを選び取りました。そこは妥協をせずブレることなく、徹底的にこだわりました」と語るのは、抹茶ソフトクリームの開発を担当した3代目当主の鈴木勇平さんです。

当初、設備機器会社に勤める友人に助けてもらって3ヵ月がかりで導入したイタリア製の機械もすでに4台目。基本のレシピは当時のままながら使用する抹茶は少しずつ配合を変え、現在は渋みや旨味がしっかり味わえる静岡産の茶葉と香りや甘みが特徴の福岡産八女茶とのブレンドに辿り着きました。

抹茶ソフト用の抹茶。「この味と香りをそのままソフトクリームで味わっていただく、ということだけを追求しました」

時代の変化と共に訪れた転換期

約21年前、当時2代目を務めていた鈴木さんのお父様が、それまで葬儀屋や大手企業との取引中心だった商売の形態から個人相手の商売への切り替えを決断。懇意にしていた問屋さんから「名古屋に面白いお茶屋があるよ」と聞き、視察に出掛けた鈴木さんは初めて抹茶ソフトクリームを手にします。

その時分の長野では考えらぬお茶屋がお茶以外の商品を売る様子に、「こんなにも違うものか」と驚かされます。同時に、時代の移り変わりを目の当たりにして、店の看板になるような名物の開発に乗り出そうと心を決めます。

しかし、「機械さえあれば簡単にできるだろうと思っていた」と振り返る鈴木さんですが、各地で人気の抹茶デザートを食べ歩くうち、自身の考えの甘さに嫌でも気付かされることに。「銘茶の産地でも、お茶の味や香りがまったくしないんですよ。それこそが肝心なはずなのに」と、商品開発に着手後は試行錯誤を繰り返し、抹茶を引き立てるベースづくりに力を注いだそうです。

長野大通り「南千歳町」交差点を左折してすぐ。抹茶、バニラ、ミックスから選べるソフトクリームは各302円。抹茶/ほうじ茶シェイクのファンも多い

お茶専門店ならではの楽しみを

抹茶ソフトクリームはテイクアウトもお取り寄せも可能ですが、ぜひとも陶器に盛られて供される店内用のサービス(大納言のトッピングとお煎茶付き)でじっくり堪能してください。その際、お茶を試飲させてもらうなど、専門店ならではの出合いもぜひ楽しんでください。茶葉は一人暮らしには何とも嬉しいグラム単位での購入が可能だそうです。

「お茶屋だからと言って無理にお茶を薦めるようなことはせず、好きな方により深く楽しんでもらえるよう工夫を凝らしています」と、カウンター脇のほうじ茶用焙煎機を見せてくださった鈴木さん。

なるほど。次に立ち寄らせていただく時は、ほうじ茶を好みの炒り具合に焙煎してもらい、その待ち時間に抹茶ソフトクリームをいただこうと思います。

この日の接客担当は勤続約20年の赤塩さん(右)とアルバイトの中村さん。手際良く注文に応じながら、温かくもてなしてくれる

<info>
寿ゞき園茶店
長野市南千歳2丁目5-4
TEL. 026-226-3452
ホームページ:
http://w2.avis.ne.jp/~suzukien/

(2016/08/04掲載)

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