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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です


バス・トイレ・洗面台完備の4つの個室。
プライベート空間にもこだわる小さなゲストハウス。

篠ノ井駅から車で10分ほど。オリンピックスタジアムのほど近く、住宅街の一角に一軒のゲストハウスがあります。それが『栞舎』です。


(写真):栞舎様ご提供

(写真):栞舎様ご提供

こちらのゲストハウス、共用のキッチンやコインランドリー、交流を深める土間スペースもありますが、バス・トイレ・洗面台はすべて部屋の中。ドミトリーはなく、4つの個室のみという少し珍しい形態。しかも50代のオーナー夫婦も実際に暮らす「住宅」という顔も併せ持ちます。
 
この少し不思議なゲストハウスの秘密を聞いてみました。


30年以上のペンション経営を経て
辿り着いた、新しい宿のかたち。

このオーナーご夫婦、実は『栞舎』を始めるまでは白馬で30年以上ペンションを経営していた「宿」の大ベテラン。白馬と言えば、毎年ウィンタースポーツを楽しみに多くの人が訪れる人気観光地。近年は外国人観光客でさらに賑わっていたとのこと。
 
そんな宿泊業にも最適で、慣れ親しんだ白馬の地を離れ、なぜ長野市に新しい形態のゲストハウスを開いたのでしょうか。
 
「従来の形態で営業していく中で、いろいろと『こうした方がいいんじゃないか』という疑問を感じていたんです。現状を変えるなら、営業する場所から変えていかないといけない。しかも、これから二人で無理なく続けられる宿のかたちって何だろうって考えたときに、この場所、この形態に行き着きました。
 
まず、時間に縛られずに滞在を楽しんでもらいたいと考えたので、あえて食事はセルフ。この場所だと近くにスーパーや飲食店、ドラッグストアもあるので、ペンションとは異なる、宿泊と食を切り離した泊食分離のスタイルでもゲストさんにご迷惑は掛からないかなと思ったんです。
 
しかもこの辺りは、市街地ほど人混みがあるわけでもないし、ICが近いのでどこに遊びに行くにも便利でね(笑)。私たちにとっても生活するにはちょうどいい場所なんです。ただ、今までとは違って、観光地というブランドには頼れないので、新しいスタイルでの発信が求められそうです。」

 
自分たちも、宿泊するゲストも、無理をしない宿に……ペンションからゲストハウスへと形態を変えた背景には、そんな想いがあったそうです。


かつて雪山で使われていた木製のソリをディスプレイに

木の種類から付けられた部屋名。表札にはそれぞれの木材が使用されている

ご夫婦が目指したのは、「訪れた人全員にとってより居心地のいい宿」。そのために、空間づくりにはさまざまな工夫を施したといいます。
 
「みんなで時間や場を共有するのも楽しいけど、中には輪に入ることが気恥ずかしいと感じる人もいるんですよね。そんな人たちにも後ろめたさを感じさせずに、せっかくの滞在を楽しんでもらいたいなと思っていたんです。
 
だから、客室と土間の共用スペースの玄関を分けたり、バスやトイレ・洗面台を完備した個室をつくったり……輪に飛び込むことに少し高いハードルを感じたとしても、気を遣うことなく個室で羽を伸ばせるつくりにしました。
 
交流したいときは土間に集まって語り合えばいいし、一人でゆっくりしたいときは個室で過ごせばいい。それぞれのスタイルに合った泊まり方ができる宿を目指しました」


使い勝手を考慮して机と一体化した洗面台。

隅々まで心を砕き、距離感をていねいに測ってつくられた空間。そこで感じる居心地のよさからは、30年以上「おもてなし」の世界に携わってきたプロの矜恃を感じます。あらゆる人の気持ちにフィットする懐の深い宿です。

未知の挑戦も
等身大で楽しんでいく。

最後にお二人と『栞舎』のこれからについて聞きました。
 
「見ず知らずの土地、まったく新しい形態の宿。この街のこともまだまだ勉強しないといけないし、実は私たちもまだまだ手探り中なんですよ(笑)。周りから見ると、白馬でそのままペンションを続けていても良かったはずだし、わざわざどうしてこの歳でリスクを取る選択をするんだって言う人もいるかもしれません。
私は昔から常に変化を求めていたし、環境の変化を楽しめるタイプだったので、ここにきて悪い癖がでてしまいました(笑)。でも、今は新しい場所での開業で、この栞舎でどんな人と、どんな出会いが、あるのかとても楽しみでワクワクしています」

 
現在は、県外や国外から訪れた人の観光の拠点となっているほか、オリンピックスタジアム・南長野運動公園・ホワイトリング・エムウェーブでスポーツ観戦するゲストが宿泊したり、4部屋を貸し切って家族旅行の場になったり、近隣の方が親戚や友人が遊びに来た際の宿泊場所として紹介したりと、新しい宿の楽しみ方が既に生まれ始めているとのこと。
 
ご夫婦の人柄と心遣いが滲み出る小さなゲストハウス、気になる方はどうぞ足を運んでみてください。


(写真):栞舎様ご提供

栞舎
〒388-8001 長野県長野市東犀南400-13
電話:026-214-5706
ホームページ:http://shioriya-nagano.com/

小林隆史
小林隆史(general.PR 代表 / シンカイ代表)

ライタープロフィール2011年大学3年の冬から、長野市「旧シンカイ金物店」に暮しはじめる。生活拠点としながら、蚤の市やライブ、食事会などを企画。信州大学教育学部卒業後、中学校教諭を経験し、渡米。帰国後はアパレル販売員を経て、ライターとして独立。現在は「長野翔和学園」の広報部を務めながら、様々な媒体での執筆を行っている。

 

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