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No.124

中澤

さん

スポーツニッポン新聞社長野支局記者

信州スポーツを一番近くで見てきた男

文・写真 Yuuki Niitsu

生粋のスポーツ好きライター

「昨今、長野県はAC長野パルセイロをはじめ、松本山雅FC、信州ブレイブウォリアーズ、信濃グランセローズなどプロスポーツがすごく盛り上がってきているのを感じます」

こう話すのは、現在長野県に唯一あるスポーツ新聞社、スポーツニッポン新聞社長野支局記者の中沢豊さんです。
中澤さんは根っからのスポーツ好きで小学校での野球から始まり、中学校でサッカー、高校で弓道、そして大学でヨット部と多くのスポーツを経験します。スポーツは見るのもやるのも好きという中澤さんは、大学卒業後はスポーツの魅力を伝えたいという思いからライター事務所に所属し、スポーツライターの道に進みます。その後、フリーとなり地元長野市に帰ったのを契機に、縁あってスポーツニッポン新聞社で筆を執っています。


「企画、内容も含めて自由にやらせてくれる。その分、責任も伴いますが非常にやりがいはあります」

今年でライター歴12年のキャリアを持つ中澤さんは、スポーツニッポン新聞社の社風をこう話します。
長野支社には現在、中澤さんを含め4名の記者がいて長野県版の一面を担当しています。

さぞ、東奔西走の毎日を送っているのだろうと質問を投げかけてみたところ

「夜中呼び出されたり、休みなしで毎日飛び回っているというイメージが記者に対してあるらしいんですが、そんなことはないんですよ。スポーツの取材は、時間が決まっていますし、休みもきちんとありますよ」とあっさり答えが返ってきました。

取材前に選手のデータを分析。ジャーナリストの目になっている

歴史的瞬間に立ち会える記者の醍醐味

現在、高校サッカー、高校野球、バスケットボール、サッカー、BCリーグと幅広く担当している中澤さんですが、記者としての魅力はスポーツの歴史的瞬間に立ち会えるということだそうです。

「長野パルセイロのJFL昇格や優勝の瞬間にすごい真近で立ち会えたこと。松本山雅がJ2に昇格になった時もそうですが、自分が見届けてきたチームの歴史的な瞬間にいられることは記者として誇りです」

さらに中澤さんはこう続けます。

「パルセイロと山雅の2チームを並行して取材できるのは僕くらいじゃないですかね。記者の人数が少ないぶん大変なこともありますが、そこは幸せです」
と胸を張ります。

小さな変化を見逃さない

編集部・新津が中澤さんの取材を行った日は、中澤さんが長野パルセイロの取材をしている日でした。当日は雨でしたが、サッカーは雷が鳴らない限り練習はあるということで、コンディションの悪い中、合羽を着て折りたたみ椅子に座り黙々とカメラを構える中澤さん。

「雨の日は、雨粒にピントが合うので撮影は大変。でも、こういう日に限って普段見られない選手の顔が撮れるんです」
と一瞬の隙も見逃しません。

「日々、選手やチームは成長しています。その些細な変化も見逃さずに伝えることを心がけています」
と記者としてのポリシーを話してくれました。

中澤さんの仕事道具。信州のスポーツはここから発信されている

記者として必要な資質

「とにかくへこたれないこと。記事のダメ出しをされたり、ライバルの記者がいたりでプレッシャーも少なからずある中で、強い精神力があることは大事かなと思います」

そんな中澤さんも、休みの日は音楽を聴きながらのドライブで気分転換することもあるそうですが、やはり根っからのスポーツ好きの中澤さんは、休みの日でもスポーツ観戦をすることが多いといいます。

「この前も急に休みが出来たのですが、気が付いたら高校野球の県大会決勝を見に行っていましたよ。職業病ですかね」と笑って話します。

美濃部監督を取材する中澤さん。趣味の話から始まり徐々に本題に入っていく

最後に記者としての夢を聞きました。

「何といっても長野パルセイロと松本山雅のJ1の舞台での信州ダービーですよ。これを見るまでは記者はやめられないですね」と声高に締めてくれました。

現在、彼女募集中の中澤さんの理想のタイプは

「明るく元気な子。カーリングの市川美余選手かビーチバレーの浅尾美和選手みたいな人がいいですね」というスポーツライターらしい答えが返ってきました。

信州ダービーと恋のダービーのどちらが先に見られるか楽しみにしています。

「雨の日は雨粒に焦点が集まるから大変」と中澤さん。合羽に傘というフル装備で挑む

(2014/10/29掲載)

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