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No.091

宇都宮

さん

元プロバスケットボール選手

ミニバスケで培った精神力で闘った
サウスポーシューター

文・写真 Rumiko Miyairi

厳しい練習の中で学んだ教え

「子どものころは、バスケ一筋で…愛読していたのも『スラムダンク』。三井寿に憧れました。時間があれば何度も読んでいましたね(笑)」

ニコニコとそう話すのは、bjリーグ「信州ブレイブウォリアーズ」で、昨シーズンまでプロバスケットボールプレーヤーとして活躍した宇都宮正さん。現在は社会人クラブチームに所属し、バスケットボールを続けています。(※bjリーグ…日本プロバスケットボールリーグの通称)

宇都宮さんは、長野市に生まれ育ちました。小学校の低学年から始めたバスケットボールへの思い出話をすがすがしい面持ちで続けます。

「バスケをやっていた兄貴を小さなころから見ていて、自分もやりたい!と思ったのがきっかけでした。そして真先ず、小学2年生で地元のミニバスケチームに入りました。学校から帰ってから練習は2時間。ハードでしたけど、チームの先生はいつも挨拶や返事をはっきりと大きくするように厳しく教えてくれたんです」

「シュートや守り方のような技術的なものと試合のルールは、教えてもらうというより、周りでプレーする人を習得した感じでした。だから、相手の動きを逃さず見ていないと、いざ自分がやるときになって戸惑ってしまうんです。今思えば、先生が厳しく言っていた返事をするってことは、相手に応えると同時に自分自身にも認識できるような確認をさせてくれていたのかもしれないですね」

相手の動きを瞬時に見極め、自分の出方を即座に決める。この積み重ねで得点につながるチャンスが得られるバスケットボールの醍醐味を、宇都宮さんは直感的に感じたからこそ、厳しい練習に耐えられたのだと思いました。

そして中学生になった宇都宮さんは、毎年行われる全国大会に長野県の代表選手として選抜されます。

「全国大会では長野県が初優勝できて最高に嬉しかったですね。バスケは、全員で守って全員で攻めるスポーツなので、自分だけ上手ければ勝てる、という考えでは通用しません。勝利に自分が貢献できたのは、ミニバスケで得たものが大きかったからだと思うと、先生や仲間には感謝しています」

社会人クラブチームの試合。瞬時に判断するプレーでチームを勝利に導く宇都宮さん

プロ時代の自分との闘い

「信州ブレイブウォリアーズ」が誕生したのは3年前。

bjリーグに参戦できるプロチームが地元に新しくできる、と知った宇都宮さんは自分が打ち込んできた好きなバスケットボールで、地域が盛り上がるなら是非自分もその一助になりたいと、選手トライアウトに挑みます。

そして、参加数200人以上の難関から3次選考まで突破した宇都宮さん。プロプレーヤーとして起用され、サウスポーのシューティングガードとして健闘します。

「試合会場はNBAのようにチアが熱く盛り上げ、ブースターの皆さんは、僕がどんな状況でも『頑張って』っと応援してくれました。テンションがものすごく上がりましたね。『勝負してやるぞ』って高揚感と緊張感でいっぱいでした」

得意だったのは3ポイントシュート。

しかしながら「決めるぞ」と思うと、なかなか決まらないジレンマとぶつかったこともあったという宇都宮さん。

「試合に負けたとき、選手同士でも落ち込むんです。結果が大事ですから。しかし『Ⅰwill win!』って外国人選手は次のことをポジティブに考えていて…チーム全体で気持ちを切り替えられて頼もしかったですね」

「信州ブレイブウォリアーズ」のプロ選手時代、宇都宮さんはサウスポーのシューティングガード。切れのあるシュートはブースターを湧かせた[写真・信州ブレイブウォリアーズ]

経験のすべては自分の財産

今年4月、3年間のプロ生活を終えた宇都宮さん。

現在所属している地元の社会人クラブチームは「DEVELOPER」。

「社会人クラブチームのバスケも楽しんでいます。自分の好きなことに打ち込めるって素晴らしいことですから、この先、歳とっても続けて行きたいですね」

「なかなか経験できないプロの世界で好きなバスケのプレーができたこと。勝負の世界ですから、厳しく辛いこともありました。でも一緒に闘った選手仲間やブースターの皆さんが支えてくれたおかげでプレーができました。『自分は独りじゃない』と感じられたことは、大きな自信につながりました」

「それから、恩師や先輩後輩、仲間や協力者…立場は色々ですが、関わらせてもらえた人たち、みんなに感謝しています。使った用具や体育館や…モノに対しても同じ気持ちです。だからバスケを通じて経験できたことは全部自分の財産だと思っています」

バスケットボールをこの上なく愛する宇都宮さんの表情は、終始爽やかでした。

少年のころから続けてきた宇都宮さんのバスケットボールは、これからもその熱いプレーで多くの人を魅了させ、地元長野をますます盛り上げてくれるでしょう。

社会人バスケの大会では、学生時代に長野県代表選手に選抜されたときの仲間と、今も交流している

(2014/09/09掲載)

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