No.58
緑の水平線に広がる空と山
ナガラボ編集部のフェイバリット・ナガノ
文・写真 小林 隆史
緑いっぱい、東京ドームの1.2倍
国道18号線を上田方面から長野へ向かう途中、一面の緑が目を引きつける大きな芝生公園。ここは、篠ノ井中央公園。
平成27年の3月に開かれたこの公園は、敷地面積6ヘクタール(東京ドームの1.2倍)の広さで、見渡す限り一面に緑が広がっています。
夏の時期には、1500m級のそれほど高くはない近隣の山まで視線が開け、空と山が緑の水平線上にあるような開放感を与えてくれます。
“海なし県 長野”に暮らす私にとって、そんな緑の水平線に浮かぶ雲は、まるで海辺に立って、遠くを眺めているような気分にさせます。
緑と空のコントラスト
こんなにも開けた緑の水平線が広がっているのは、電灯や電線が景色を邪魔していないから。
植林された木々と同じような高さの電灯が、遊歩道沿いに並び、遠くに見える大きな鉄塔からは、この公園の上空を避けて、電線が通っています。
緑を残すこと
さらに、この場所の面白さは、直線と植物のコントラスト。
近隣の病院やビルが空をソリッド(硬質)に切り出すのに対して、地面には、植物が色とりどりに空へと伸びています。
建物も植物も、すべて人の手によって、作られた(植えられた)ものですが、その対照的な様子に、何か面白さを感じます。
もちろん、建物もビルもあるべきもの。けれど、これほどまでの緑を、ここの地に残すことを決めた長野市の覚悟みたいなものが、何か長野を好きにさせるのでした。
篠ノ井中央公園では、地域ボランティアや一般財団法人などによって、緑化活動が行われているそうです。
きれいに育てられた植物の中で、子どもたちが元気に遊んでいる姿を見ると、子どもたちはきっと、緑のある風景をいつまでも忘れないだろうなあと思うのでした。
「篠ノ井中央公園」
長野市篠ノ井会716
https://www.city.nagano.nagano.jp/site/toshikouen/7381.html
駐車場:無料101台(普通車95台/障害者用6台)