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No.118

大岡辻 -tsuji oooka-

ナガラボ編集部のマイ・フェイバリット

長野市の秘境・大岡の深い自然と他にはないコンクリートサウナを楽しむ

文・写真 くぼたかおり(文)、松本 千尋(写真)、大岡の風景写真提供 大岡住民自治協議会

マンガ家タナカカツキの名著「サ道」であらためてサウナが注目され、のちにテレビドラマ化によって増えたサウナー。それによって宿泊施設や温泉施設などでもサウナ施設が整えられ、サウナ専門店も増えていくように。爆発的なブームは去ることなく定着した結果、今までにない体験を求めてサウナを核にした旅をする人も増えてきました。

長野市大岡にある宿「大岡辻-tsuji oooka-」では、珍しいコンクリートサウナCUBERUを導入。県内外のサウナーをはじめ、さまざまな世代がわざわざ訪れるそう。果たして、どんな宿なのでしょうか。

手つかずの自然と昔ながらの田舎の風景が混ざり合う“大岡”に誕生した一棟貸しの宿

長野駅から犀川沿いの国道19号を車で進むこと約1時間でたどり着く、長野市南西端に位置する大岡地区。長野市と松本方面を結ぶ標高約450〜1000mの起伏のある山の急傾斜地に、複数の集落が点在しています。自然の豊かさと厳しさの双方を体感できる環境は、長野市の秘境と喩えられるほど。一帯には北アルプスの雪溶け水を源とする湧水が豊富で、山間地でありながら古くより稲作が盛んで、慶師沖(けいしおき)・原田沖・根越沖の3つの棚田は日本の棚田百選に認定されています。ほかにも1998年の長野冬季オリンピックに登場して一躍注目を集めた、正月に各家庭で飾られたしめ縄をもとに石碑に飾り付けをしてつくられる芦ノ尻道祖神、春の福寿草、晩夏から秋にかけてはダリアやコスモスなど、どの季節に訪れてものどかで美しい景観と、懐かしさを感じさせる田舎の集落を体感することができます。

 


 
そんな大岡で2022年に誕生したのが、1日1組限定でサウナ付き一軒貸しの宿「大岡辻-tsuji oooka-」です。県道395号線沿いにある、ひと際目を引く土蔵造りの建物。元はオーナーの祖母が住んでいた空き家を活用しようと、家屋に併設する土蔵をフルリノベーションした宿です。ほどなくして冬期に降り積もる雪を観光資源として活用しようと2023年10月にはサウナを、さらなるグレードアップを目指して2024年1月からはReFaルームを導入。連泊したくなるように宿の魅力を充実させたことによって、他施設との差別化を図りました。主だって宣伝はしていないものの、初年度は“一棟貸し”“大岡の自然”“土蔵”、2023年以降は“サウナ”のキーワードに惹かれて多くの人が宿泊する宿へと成長しています。

 


 
それにしても車がないと行けない場所は敬遠されがちかと思いきや、たどり着くまでの道中もエンターテインメイントになっているとオーナーは言います。

長野県外から「大岡辻-tsuji oooka-」に行く場合は、長野インターまたは更埴インターを降り、まちなかから中山間地域へと車を走らせます。次第に集落間の距離は長くなって、信号のない山間の道路を進んでいくうちに、木々が揺れる音、野鳥のさえずり、虫の鳴き声など普段の生活と異なる音が聞こえ始めます。
「この道で大丈夫だろうか」と不安になりながら深い山道を進んだ先に、突如現れる土蔵づくりの宿。古さと懐かしさを感じさせる佇まいに、ホッと心が安らぐ。移り変わる景色によって感情もドラマチックに揺れ動き、日常から非日常を味わう仕掛けが図らずして生まれているのです。

 


 

レトロな佇まいとは対照的に、現代的な設備で上質な空間

この豊かな自然環境にある、思い出が詰まった母の生家をどうにか活用したい。そう考えて誕生したのが「一棟貸しの宿」というアイデアでした。土蔵の改修をメインに手がけたのは、長野市若穂にあるデザインオフィス・株式会社スタジオサヤップです。長野市やその近郊に住んでいる人なら「ねこぽぽテラスの会社」と言ったほうが伝わるかもしれません。

大規模なリノベーションを経て誕生した「大岡辻-tsuji oooka-」は、暗くて寒いというイメージのある土蔵を払拭。蔵戸をそのままドアとして再利用するなど趣のある佇まいを活かしながら、室内を大胆にアレンジ。木材をふんだんに用いて、心地よく、上品な空間に仕上げました。

 


 
何よりも驚くのは、空間の明るさです。吹き抜けのある玄関を入って左側にミニキッチンとリビング、右側にトイレや洗面所、シャワールーム、そして2階にベッドルームがあります。屋外で見た昔ながらの土蔵の雰囲気とは対照的に、室内は現代的な設備と空間設計がされています。

たとえば人気美容ブランドReFaとコラボした洗面所とシャワールームは“ReFaルーム”として、トップサロンとの共同開発で生み出されたドライヤーや、マイクロバブルが汚れを落として肌にうるおいを与えるシャワーヘッドなど、高級ホテルのようなアメニティー用品を揃えました。加えて丸山珈琲のドリップコーヒーや八幡屋磯五郎のバリエーションに富んだ七味、善光寺御開帳記念のおみやげとして誕生した善光寺茶などを揃えて、“長野らしさ”も体感できるようになっています。

また、滞在中は敷地内でバーベキューや自炊、外食が自由にできるようになっていますが、2024年10月からは料理の要望や予算に応じてプロのシェフが夕食を振る舞う出張シェフマッチングサービス「Crowd Chef」にも対応。旅先では家事から離れたい人や特別な日の演出におすすめです。

 


 

自然界にはないソリッドな直線が目を引くコンクリートサウナ

そして、遠方からもたくさんの人がわざわざ泊まりに来る理由が、個性的なコンクリートサウナCUERUにあります。ただサウナが併設されているというだけでなく、サウナ自体に集客力やインパクトを求めたオーナーは、他とは見た目も内容もまったく違うサウナが必要だとCUBERUを選びました。実際に最近では「CUBERUに入りたいから来た」という人が増えていると言います。

 


 
製造するのは、北海道に本社を構える上田商会です。コンクリート製品メーカーとして知られ、培った製造技術とコンクリートならではの高い耐久性や蓄熱性を活かした新しいスタイルのサウナを製造。都会的で洗練された印象を受けるソリッドなキューブ型で、前面にガラス窓を採用。室内は木をふんだんに用いて居心地の良い環境がつくりだされています。

 


 
時間をかけて来なければ得られない体験ができる。それこそが「大岡辻-tsuji oooka-」の魅力です。サウナの目の前は静寂に満ちたプライベートな森が広がり、四季折々の美しい自然をひとり占めすることができます。

この先、愛する大岡をよりたくさんの人に知ってもらい、楽しんでもらおうと宿泊施設以外にも何かできないかと語るオーナー。どこの山間地でも課題になっている人口減少と向き合ったとき、魅力ある働く場所があれば、それもまた1つの移住のきっかけになるのではないかと考えているそうです。

いつしか長野市の“秘境”“奥地”といわれるこの大岡が、長野県の一大リゾート地として注目されるようになるのかもしれません。

 


 

<info>
大岡辻-tsuji oooka-

住所 長野市大岡中牧3122
電話 050-6867-9589(営業時間中のみ)
SNS https://www.instagram.com/tsuji_oooka/

(2024/11/21掲載)

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