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No.100

「信州ピクルスキッチン」の信州野菜ピクルス

ナガラボ編集部のマイフェイバリット

見た目にときめき、食べて感動。信州初のピクルス専門店

文・写真 石井 妙子

「ピクルスは見た目が命」こだわりの理由

 断面が楽しい綿内レンコン、飯山産の鮮やかなグリーンアスパラ、丸々とした秋山郷シメジ、夕焼けのような色の中条産ムラサキダイコン。「信州ピクルスキッチン」の小さな瓶の中には、信州野菜の豊かな色と造形美がぎゅっと詰まっています。季節によって変わるとりどりのラインナップを眺めていると、野菜の色のグラデーション、フォルムの奥深さに感動してしまうほど。
 
旬の春野菜を詰め込んだ『信州野菜ミックスピクルス』。今季の主役は飯山産グリーンアスパラ
▲旬の春野菜を詰め込んだ『信州野菜ミックスピクルス』。今季の主役は飯山産グリーンアスパラ
 
「味や食感だけでなく、フォルムや断面の模様、繊維の流れなど、野菜そのものの完成された美しさが好きなんです。色の取り合わせや切り方、詰め方など、野菜の魅力がより伝わるように工夫していますね。たとえば旬の素材を使った『信州野菜ミックスピクルス』は、5色ぐらい色が入るように意識しています。自然素材なのに、こんなにたくさん色がそろう。野菜ってすごいな、と思います」
 
 そう話すのは、「信州ピクルスキッチン」を主宰する北村由希子さん。レシピ考案から野菜の仕入れ、ピクルス作り、発送作業まですべて一人で切り盛りしています。
 
色鮮やかなものだけでなくブラウンのバルサミコ酢ベース、白一色のうずら卵など彩りさまざま。華やかな見た目はプレゼントや手土産にも人気で、ラッピングなどギフト対応も
▲色鮮やかなものだけでなくブラウンのバルサミコ酢ベース、白一色のうずら卵など彩りさまざま。華やかな見た目はプレゼントや手土産にも人気で、ラッピングなどギフト対応も
 
 「ピクルスは見た目が命」と言い切る北村さん。その理由は「まずは手に取ってもらうことが一番大切。そこから野菜の魅力を知ってほしいから」
 
 その言葉どおり、食べてみると多彩な食感と滋味深い味わいにもう一度感動。コリコリとしたニンジンの濃厚な味、うまみがしみ出た玉ねぎの柔らかさ、バルサミコ酢に漬けたレンコンのさくさくとした歯ごたえ。これからの季節、ほどよい酸味は暑さに疲れた体をじんわり癒してくれます。
 さらに瓶のピクルス液には野菜のうまみが凝縮されているので、食べ終えた後は料理に活用するのもおすすめなのだそう。「見て楽しい、食べておいしい、残ったピクルス液も使える、三度おいしいピクルス」と評判です。
 

旬のおいしい信州野菜を探して

野菜ソムリエの資格を持つ北村さんが選んだ素材。この日は紫ニンジンやあやめ雪かぶ、有機栽培の葉タマネギなどを使って。「タマネギを入れると出汁(だし)が出てなんでもおいしくしてくれるんです」と北村さん
▲野菜ソムリエの資格を持つ北村さんが選んだ素材。この日は紫ニンジンやあやめ雪かぶ、有機栽培の葉タマネギなどを使って。「タマネギを入れると出汁(だし)が出てなんでもおいしくしてくれるんです」と北村さん
 
 おいしさの一番の理由は素材の力。自身も「野菜が好き、食べることも大好き」という北村さんが厳選する野菜は、加工せずに食べても十分おいしい新鮮なものばかり。長野市内で採れたものを中心に信州産にこだわり、育った場所や栽培方法、品質など一つひとつ心を配り、できる限り有機栽培のものを使っています。
 
 主な仕入れ元は長野市中条の『まごころふれあい農園』と松代の『野菜のカネマツ』。どちらも北村さんがいつもおいしい野菜を探していることをよく知ってくれているから、「こんな野菜がありますよ」「この野菜、色がきれいだからピクルスにいいんじゃない?」など情報を教えてくれます。リクエストした野菜を作ってくれることもあるそう。
 
「仕込み作業で新鮮な野菜をさわっていると生命力が手のひらから伝わってきて、幸せを感じます。思わず『きみ、いいね!』と野菜に話しかけてしまうこともあるくらい(笑)」
 
時間を見つけて畑を見に行ったり収穫を手伝ったりすることも。中条の『まごころふれあい農園』で無農薬栽培のカブを両手いっぱいに
▲時間を見つけて畑を見に行ったり収穫を手伝ったりすることも。中条の『まごころふれあい農園』で無農薬栽培のカブを両手いっぱいに
 
仕込み作業中の北村さん。あらかじめバランスを考えた上でそれぞれの野菜の大きさと入れ方を決めて野菜をカットし、瓶に詰めていきます
▲仕込み作業中の北村さん。あらかじめバランスを考えた上でそれぞれの野菜の大きさと入れ方を決めて野菜をカットし、瓶に詰めていきます
 
野菜を詰めてスパイスを加えたら、ひと瓶ずつピクルス液を充填。「ずらりと並んだ瓶に充填し終えた瞬間が大好きなんです」と北村さん
▲野菜を詰めてスパイスを加えたら、ひと瓶ずつピクルス液を充填。「ずらりと並んだ瓶に充填し終えた瞬間が大好きなんです」と北村さん
 

商品化の基準は「一口目で感動できるか」

 北村さんがピクルス作りを始めたきっかけは、アルバイト先のレストランでレシピを教えてもらったこと。趣味として作るうち、野菜に向き合って黙々と手を動かす仕事が性に合っていることに気づき、「仕事にしたい」と思うようになりました。
 
 それからコツコツと試作を繰り返すこと2年。2019年、長野県初のピクルス専門店「信州ピクルスキッチン」を立ち上げました。現在はショッピングサイト『ミンネ』や市内のショップ『AuroraKitchen』、蕎麦店『手挽きそば蔵之内』、長野県庁の県産品販売コーナー、県内のマルシェイベントなどで販売しています。
 
善光寺の「びんずる市」でも販売(現在イベントは休止中)
▲善光寺の「びんずる市」でも販売(現在イベントは休止中)
 
「ピクルスは簡単に言えば洋風のお漬物なので、わりとどんな野菜とも相性がいいですね。レシピのヒントは料理本や海外の料理番組。使うスパイスやハーブの組み合わせが参考になるんです。ひらめいたらすぐに何種類か試作して、だんだん改善していきます。
 
ただし、自分で食べたときに一口目の感動がなければ商品化はしません。私自身もおいしいものが好きだから、心が動く瞬間がなければ作るべきではないと思うからです」

 
 もう一つ、商品化の基準が「食べ方をイメージできること」。そのため独自のレシピカードを作って配布するなど、提案も積極的に行っています。購入したお客さんから、「いつもの料理で味の改革ができました!」と嬉しい声をもらったこともあるのだとか。
 
『綿内蓮根と玉ねぎの刻みピクルス』はオープンサンドに使ったり肉ソテーに液ごと使ったりと料理のアクセントに大活躍
▲『綿内蓮根と玉ねぎの刻みピクルス』はオープンサンドに使ったり肉ソテーに液ごと使ったりと料理のアクセントに大活躍
 
 主役級ではないけれど、野菜の味わいに元気をもらったり、漬け物感覚でホッと一息ついたり。いつもの食卓を少しだけ豊かに、楽しくしてくれる名脇役です。
 
 
 
<info>
信州ピクルスキッチン
インスタグラムアカウント @pickles_nagano
通販サイト https://minne.com/@pickles-k/profile
※ギフト対応も可能

<お問い合わせ>
メール:s.pickleskitchen@gmail.com
 

(2020/06/10掲載)

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