No.10
ホテル信濃路 アジアンエスニックビアテラス
Hair Make 『PHAMILEE』オーナー ツチヤ アキノリさんの マイ・フェイバリット・ナガノ
本格的なアジアン料理が楽しめるホテル信濃路ビアテラス
文・写真 小林隆史
アジアンエスニックな食と空間にリニューアル
長野駅善光寺口を出て、東側へ歩いて8分のところに「ホテル信濃路」はあります。毎年、6月から8月にかけて1階レストランでビアテラスがオープンします。レストラン内の88席に加えて、車の通りからは少し離れた奥まった立地のテラス席は、外の風が静かに吹き、夏の暑さで疲れた体を癒してくれます。15年続くビアテラスは、仕事帰りの会社員をはじめ、年配の方まで幅広い年齢層に人気です。今年は初の試みとして「アジアンエスニック」をコンセプトに、料理と店内装飾をリニューアルし、異国を味わうホテルレストランとなりました。料理は日本各地のレストランで多国籍料理を提供してきた小林政宣レストラン調理マネージャーを中心にスタッフ一同が一丸となり、20品目以上のアジアン料理を考案。小林マネージャーは新たな試みに期待を膨らませています。
「新たなビアテラスを幅広い年齢層にお楽しみいただきたいと思い、日本人に合うアジアンエスニックな料理とホワイトビールを新メニューに用意しました。若い女性にもお楽しみいただいています。お客さんの喜ぶ顔がみたいですね」
グリーンカレーやヤムウンセンなどの本格的なアジアン料理が楽しめる(写真提供:ホテル信濃路)
期間中はテラス席も開放され、少人数のパーティーから楽しめる(写真提供:ホテル信濃路)
異業種が集まるフードケータリングユニット『Hello,FOLKS!』
今回のリニューアルで装飾の依頼を受けることとなったのが、美容師であるツチヤ アキノリさんをはじめ、アートディレクター、シェフ、建築設計士、PRディレクターと様々な職種・年齢のメンバーが集まったユニット「Hello,FOLKS!」です。「食事をするひとときを楽しむこと・出会った人との会話を楽しむこと」を目的に、様々な場所でフードケータリングイベントを不定期開催しています。異業種間ならではの幅広いアイディアが、毎回新たな趣向を凝らした料理と空間装飾を演出。来場者やメンバーにとって、日常が変わるきっかけにしたいと、ツチヤさんは考えています。
「長野という地で、長い年月続いているホテルですから、こういう場所で装飾に携われるのは僕たちにとっても新しい境地でしたね」
地元新聞にも取り上げられ、多方面からの注目が集まっています。
「Hello,FOLKS!」として市内で料理のケータリングイベントを自主企画。これまでに季節ごと8回開催してきた(写真提供:Hello,FOLKS!)
5月31日に開催されたレセプションパーティーでは、50名以上の来場者が訪れ、装飾で彩られた店内を目の当たりにした従業員や手伝ってくれた大学生も達成感を味わった(写真提供:Hello,FOLKS!)
地域の学生と大人が一緒につくる空間装飾
「Hello,FOLKS!」の呼びかけで、学生も今回の空間装飾に参加しました。信州大学教育学部4年の工藤千尋さんは、みんなで作業をしながら、将来への悩みや、夢を語り合っていました。
「私たちは『はてな』というグループで人と語り合うきっかけづくりをしています。今回は一緒に作業をしながら、色々な世代の人と話ができてとてもいい経験になりました」
「ホテル信濃路」の運営母体は公立学校共済組合です。施設内には公立学校の児童・生徒の作品展示なども随時開かれ、学校との連携を図ってきました。今回の装飾には、信州大学の学生も参加し、地域の学生と大人が一緒になって装飾を施しました。今回の試みについて副支配人兼営業課長の富岡章さんは話します。
「『ホテル信濃路』は学生にとってもなにかを表現する場所にしたいと思っていました。地域の学生が地域の大人と一緒になって、空間づくりに携わることを通じて、学校の中だけでは味わえない経験を積むことができるのではないかと思うのです。今回の装飾では、次の世代の新しい発想を柔軟にサポートしていきたいと思ったのです」
次の世代の表現をサポートする「ホテル信濃路」。視点を変えて、新たな発想を取り入れる柔軟な姿勢が、学生と社会人の接点となり、また新たなきっかけが広がるのかもしれません。
作業をしながらも、就職すること、結婚することなどの不安を互いに話し合う大学生たち
ホテル信濃路1Fレストラン「ら ぽむ」
アジアンエスニック ビアテラス
6月1日〜8月10日
17:30〜21:00(L.O. 20:30)
住所 長野市中御所岡田町131-4
電話 026-226-5212