2016年1月21日
| 記事カテゴリ:柳井さんの移住記録 |
長野への移住希望者の質問によくあるのが、
「雪はどれくらい積もるのですか?」というもの。
長野市内でも中山間地は結構なものです。
でも、誤解なきよう。
昨日の雪で、東京は交通網が軽く麻痺したようですが、雪国はほぼ日常通りです。
なぜって、除雪態勢が整っているからです。
県道からかなり奥へ入った柳井さん宅の前もご覧の通り。
でも、でも。
中山間地に居を構えるならチェックしておきたいのが、公道から家屋への導線。
柳井さん宅は公道から母屋まで急坂が150mほどあるので、そこに至る私道の除雪は自分でしなければいけません。
(10馬力の除雪機を譲っていただいた話はこちら)
ちなみに、庭にとめていた軽トラはこんな感じです。
「雪はどれくらい積もるのですか?」という質問に対する答えは、話せば長くなるのです。
大変だと思うか、大したことないと思うか、人それぞれでしょうね。
そして、今日しみじみ思ったのですが、雪の状況を写真で伝えるのは、なかなか難しいですね。
2016年1月 7日
| 記事カテゴリ:柳井さんの移住記録 |
1月10日で、柳井さんが長野市中条に移住してきて3カ月。
夫婦で本音トークをしてもらいました。
傍から見ていても、柳井さん夫妻の長野ライフは明らかに楽しそう。
でも、編集部・安斎は、あまりに楽しそうな文章を読むと、
本当かなと疑問を持ってしまう、ひねくれ者。
同じような人もいると思うので、
少し意地悪な質問を重点的にぶつけてみました。
「ここを選んでくれてうれしい」と言われる
編集部
―来る前と来た後の長野に対する印象のギャップはありますか?良かった面と悪かった面、どちらでもいいんですけど。
江利子さん
悪かったことは一切ないよね。
編集部
―ここまで寒いとは思わなかったとか。
勇さん
寒さは覚悟してきたので。でも今年は雪もないし。
江利子さん
よかった方が多いよね。すごく恵まれているなあと思う。うちらは、ある意味、正体不明じゃないですか。でも、「ここに来てくれてありがとう」とか、「ここを選んでくれてうれしい」とか、皆さんそうおっしゃるんですよね。
編集部
―これまで何ヶ所かで暮らしてこられて、そういうことってなかったですか?
勇さん・江利子さん
(声をそろえて)ないですね(笑)
江利子さん
この場所に対する郷土愛みたいなものがあるんでしょうね。それをすごく感じるし、大切にしてきたのも感じるし、そこに急によそから来た人が入ってもありがとうと言ってもらえると、すごく感動する。
人付き合いって疲れませんか?
編集部
―田舎って人のお付き合いの距離が近すぎて疲れちゃうって話も聞きますけど、そういう部分で大変なことってないですか。
勇さん
集落の会合って、今度の10日が初めてなんです。新年会があって。
編集部
―集落の集まりってそんなにないんですね。じゃあ、逆に人付き合いで助けられたこととかは?
江利子さん
みんな声をかけてくれるよね。私に仕事を紹介してくれたりとか。タイミングが合わなくて、お断りしましたけど。
勇さん
ちなみに(中条地区に)移住者は30組くらいいるって聞いていますけど、まだ5人くらいしか知り合っていないです。移住者どうしの横のつながりはそれほど多くないです。
編集部
―でもこの小さい地域にそれだけいるとなると、地元の人は意外と外から来る人への対応に慣れているかもしれませんね。
勇さん
一生懸命、外から来た人をサポートするという熱意のある人がいるので。
江利子さん
すぐ近くに元村長さんが住んでいるんですけど、よく声をかけてくださるよね。心配してくださったり。
勇さん
野菜持ってきてくださったりね。70すぎてると思うんですけど、畑に出てますよ。
標高が高い方が野沢菜はおいしい
編集部
―あ、これ、こないだ漬けた野沢菜ですか。おいしい。
勇さん
標高が高いところの野沢菜の方がやわらかいらしいです。霜が降りるぶん。
江利子さん
これは家よりずっと下の方の野沢菜なんですけど、すぐ近所の方のを食べたら、甘いし、柔らかいし。お野菜をいただいてもおいしいですよ。だから、今年は自分のところで野沢菜を栽培しようと思って。
勇さん
標高が低いところの人の中には、自分の家の野沢菜を売りに出して、この辺の野沢菜を買うという人もいるらしいですよ(笑)それぐらい違うらしいんですよね。
編集部
―便利、不便という点ではどうですか。
江利子さん
お買いものなんかは、前に住んでいたところよりずっと便利ですね。家の中での不便さは、リフォームがまだだからしようがないけど。ある程度、想定のうちなので。
勇さん
一番、難題だなと思っているのは、私道が凍ったときどうしようかなと。歩いて降りるのすら怖い状態になるんじゃないかなって思って、スパイク付きの靴を買ったんですけど。
―かなりの角度ですもんね。
感覚が同じ人と繋がっていくのが早い
編集部
― 一番、よかったと思うときはどんなときですか。
勇さん
あー、やっぱり人との繫がりですね。前に住んでいたところも、ロケーションはすごくよかったんですけど、望んでもなかなか人とつながっていけなかったんです。こっち来たら同じ感覚の人が結構いらっしゃって。
江利子さん
繋がっていくのが早いよね。
編集部
―感覚っていうのは、言葉にするとどんなものですか。
勇さん
農業で言えば、自然栽培とか有機栽培、薬をできるだけ使わないとか、食べ物に気を遣う、食に対する強い思いを持った人が多くて。こういう人と繫がりたいなと思う人が多いですね。
江利子さん
多いねー。それと、循環型のライフスタイルとか。そういうのを話しても、すぐ通じる人が多いし。長野では、少し自分たちの望む暮らしを話すだけで、すぐに同じことを考えている人を紹介してくれたり、スーッと繋がっていくのが肌でわかる。
勇さん
そういう人が多いよね。
江利子さん
先日、ロケットストーブのワークショップに参加したんです。移住前、旦那もロケットストーブを作っていたんですけど、近くに興味を持つ人が本当に少ししかいなかったですね。
勇さん
そういう同じ興味、関心を持った人との繫がりが一番うれしいですね。
編集部
―もともとは景色が気に入って移住してきたんですよね?
勇さん
うれしい誤算ですね。でも、もしかしたら、そういう繫がりを期待して来たのかもしれませんね。何か話しているうちにそんな気になってきました。