<株式会社本久ホールディングス代表として>
2014年10月7日、第55回電話応対コンクール長野県大会が行われました。
電話応対コンクールとは、正しく美しい日本語を守り伝えるとともに、CS(顧客満足)向上を目指した電話応対の技能を競い合います。日頃の教育・研修の集大成としてその成果を競い、各企業のレベルアップを図る目的で日本電信電話ユーザ協会主催で毎年行われています。
株式会社本久ホールディングス(本社長野市)の湯本絢子さんは、北信地区の予選で54名の参加者のうち上位7位に入賞し、今回の長野県大会出場(各予選参加者総数310名のうち34名が出場)を勝ち取りました。
「とても緊張しましたが、北信地区大会よりは落ち着いて出来ました」
競技直後、安堵の表情を浮かべながらそう話してくれた湯本さん。
湯本さんは株式会社本久ホールディングスに入社して2年目。日常業務で電話や接客応対をしています。
毎年入社1年目、2年目の社員には、社会人としての接客を勉強してもらうために、会社が大会に参加させているといいます。
今年は会社のグループ全体で14名が地区予選に参加し、県大会に出場したのは唯一、湯本さんだけでした。
「会社代表として挑むので『私の応対=本久ホールディングスの接客』となります。プレッシャーはありましたが、県大会では会場の雰囲気を掴んで相手に分かりやすく内容を伝えることを心がけました」
そう話す湯本さんは、事前に与えられた課題を仕事の合間をぬって、何か月も前から先輩と応対の練習を繰り返してきたといいます。
練習相手を務め、県大会にも応援に駆け付けた先輩の坂本真知子さんは湯本さんのことをこう話します。
「湯本さんは新入社員の中でもすごく落ちついていて若者っぽくないんですよ(笑)。若い人特有の流行言葉や間違った敬語をほとんど使わなくて。そういうところが地区予選を勝ち抜いた勝因だと思います」
<会社の顔としてが問われる3分間>
競技は舞台に設置した電話応対セットを使い、想定した競技問題に基づき、かかってきた電話に対応します。競技時間は3分。3分を超えた場合は減点対象になります。審査基準は以下の通りです。
① 最初の印象(第一声から本題に入るまでの印象)【15点】
② 基本応対スキル(語調、語感、言葉遣いなどの音声表現力)【20点】
③ コミュニケーションスキル(傾聴力、共感力、手際、機転、説明の仕方などのスキル)【20点】
④ 情報・サービスの提供(確かな業務知識をもって、情報やサービスをお客様に提供できたか)【20点】
⑤ 最後の印象(電話の最後をチェック)【15点】
⑥ 顧客満足評価(電話応対全体を通してのお客様満足度)【15点】
上記審査基準に基づき3名の審査員が審査します。審査員は過去の実績や所属先などの先入観を持たないように、別室にいて声のみで審査しました。
<電話の先にあるお客様へ心を届ける>
「昨年は出るだけで精一杯でしたが、今年は地区予選、県大会を通して落ちついて対応でき、会話の表現に意識を向けられました」
大会後、自身をこう分析してくれた湯本さん。
「練習では持ち時間の3分をうまく使えず、毎回忘れてしまう締め言葉があったんですが、本番ではノーミスで出来たことが嬉しかったです」
惜しくも入賞には至りませんでしたが、この大会を通して得るものが大きかったようです。
「きれいな言葉の方が印象がいいですし、相手の立場になって考えるいい機会になりました。来年も是非チャレンジしたいです」
そう話す湯本さんの表情は充実感に満ち溢れていました。
「彼女が今後、この大会を通して学んできたことを会社や地域に還元できたら幸いです」
彼女を見守ってきた坂本さんは目を細めます。
主催の日本電信電話ユーザ協会、棚橋裕弥さんは大会の最後にこう締めくくってくれました。
「電話のかけ方は練習することで向上するかもしれませんが、その根底には電話の先にいらっしゃるお客様へ『心』をお届けするという親切と思いやりの精神がなければなりません。コンクールとしては技を競いますが、本当のねらいは電話応対マナーの重要性やその価値が企業全体に浸透し、結果として経営に貢献することにあります」
今回の長野県大会を勝ち抜いた覇者は、11月14日石川県金沢歌劇座で開かれる全国大会に出場します。優勝者には総務大臣賞が授与され、「電話応対技能検定2級」が与えられます。
是非とも、信州のおもてなしの心で全国の頂に登っていただきたいと思います。
会える場所:株式会社本久ホールディングス本社
住所 長野市桐原1-3-5
TEL 026-241-1151
HP http://www.motoq-hd.co.jp/
第53回電話応対コンクール全国大会
日時 2014年11月14日(金)
会場 金沢歌劇座