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ながのを彩る人たち

CHALLENGE

安心して
挑戦できる

何歳になっても筋肉は付けられる。健康な身体づくりのパートナー

小柳竜也さん

株式会社e9th 代表取締役 パーソナルトレーナー

メインビジュアル

長野市のパーソナルトレーニングジム「e9th」は、30代後半以降から50代を中心に、「昔より痩せにくくなった」「階段の上り下りが辛くなった」といった身体の変化を感じるようになる世代に支持されています。株式会社e9thの代表である小柳竜也さんは、筋肉の大切さを伝え、健康づくりの伴走者であり続けています。

文・写真 松井明子(株式会社ママLife)、写真提供:小柳 竜也さん

「一生車椅子だろう」と告げられた母を自立させるため、独学で身体を学ぶ

「ご自身が『このままではちょっとな…』と思った時に門を叩いてください。いつでもウェルカムです」というe9th代表の小柳さんは、パーソナルトレーナーとして2019年に独立。現在、中御所店、青木島店、長野駅前店の3店舗を運営しています。
 

ダンベルを持ち上げる小柳さん=e9th長野駅前店

小柳さんは現在に至るまでに紆余曲折があり、20代前半まではバンド活動をしながらアルバイトをする毎日で、音楽の道を志していたそうです。
 
「バンドで売れることを目指して22歳で上京しましたが、なかなか芽が出ないまま2年ほど経った頃、父が48歳という若さで急死しました。だからというわけではありませんが、帰る理由ができたという感じで長野に帰ってきました」
 
長野に帰ってきてからは食品メーカーに就職。一方で、その2、3年後、今度は母が脳梗塞とくも膜下出血で倒れました。
 
「医師からは『一生車椅子だろう』と言われましたが、退院後、母が再び自立できるようにしようと思いました。理学療法の本を買ってきて、身体をどう動かして、どういうトレーニングをさせたら良いか、勉強してどんどん実践しました。『身体の仕組みってこういうものなんだ』と、母のためだけでなく自分のトレーニングに対しても多くを学ぶことができました」
 
その頃、世の中ではちょうどパーソナルトレーニングが注目されるようになっていました。身体について学んだことを活かし、友人や知人つながりでお金を取らずに指導し始めました。
 
「指導しているうちに、それがどんどん面白くなって。時間をもっと割きたいけれど、日中は正社員でフルタイムで働いているわけです。さらには製品の管理者になり、責任も増し、残業も増えていきました」
 

いっきに7kgの筋肉が減る強烈体験がトレーニング指導への想いを加速

独立する1年ほど前の2018年、現在の中御所店の場所でジムを始めました。日中はレンタルジムとして貸し出し、小柳さんが会社での仕事を終える夕方以降にトレーニング指導を行いました。
 
「会社では副業を認められていなかったので、妻の名義で、妻の個人事業という形で始めました。そこで稼げなくても、家賃分の収入が得られて、自分のトレーニング部屋が増えるならそれでいいかという感覚でした。しかし、パーソナルトレーニングというものが時代にちょうどマッチしてお客様が集まり、夜の11時まで指導する生活になりました」
 

e9th中御所店

トレーニング指導をもっとしたい気持ちと、責任の重みが増していく日中の仕事とのはざまで、肉体的にも精神的にも追い詰められていった小柳さん。精神的に限界を感じ、退職することを妻に相談。2019年に独立しました。
 
「家を購入して、2人目の子どもが生まれたばかりのタイミングでした。そんな時に独立だなんて、今考えると、妻のご両親も妻も、よく許してくれたなと思います。きっと、僕が精神的に病んでいたのを心配してくれていたのでしょう」
 
会社を退職する3年前にバセドウ病を患った経験も、小柳さんの決断を強く後押ししました。心拍数が上がって危険な状態になり、ベッドで安静にして過ごさなければならなくなりました。筋肉が落ち、約3週間で体重が7、8kg減りました。
 
「動かなくなると筋肉ってこんなにすぐに消えるのだと、強烈に実感しました。その時は階段を上るのもつらくて。ビジュアルの良さではなく、機能として筋肉はすごく大事なものだと身をもって知り、トレーニング指導への意欲が加速するきっかけになりました。動かないと筋肉は減りますが、やりさえすればついていく。80歳でも90歳でも筋トレすれば筋肉はつきます。ただ、それには適切な栄養摂取、休養と適切なトレーニングが必須です。正しい知識を持てば、筋肉を維持することは難しいことではありません」
 

一度落ちた筋肉は、再び鍛えて復活

自分はこれからどうありたいか。そのために今何をするべきか。目的・目標に向かえるように支える

一生車椅子と言われた小柳さんの母は現在、自立して一人暮らしをしているそうです。それは、小柳さんの試行錯誤だけでなく、母本人の頑張りが切り開いたものでした。相手が頑張れるように、小柳さんは「共感」と「目的・目標の設定」を大切にしているそうです。
 
「僕自身トレーニングを毎日2時間行っていますが、やはりつらいです。でも目的・目標があるから頑張ることができます。70歳、80歳になった時、元気に旅行して、美味しいものを食べて楽しみたい。そのために今つらいトレーニングを頑張るのと、今楽をして、将来足腰が立たなくなるのとどちらが良いか。今つらいとしても、たかだか週1回1時間だけなので、実は非常に効率的なのです」
 

e9th青木島店

そして、もう一つ伝えているのは「規律の大切さ」です。小柳さん自身は、毎週日曜日を「好きなものを何でも食べられる日」に決め、その日、その時間を家族と楽しみます。
 
「自分のルールで良いので、自分に嘘をつかず、一つで良いので決めたことを守る。何でも食べていい日が週3日あってもいいんです。簡単な規律の一つを守る積み重ねが自信になり、『自分の人生を自分で握っている』という感覚に繋がります。運動習慣だけでなく生活のすべてをより良くしていくためのトレーニングをしていきましょう」
 

筋肉や食のことを、楽しみと共に伝えたい

体を動かすのは筋肉であり、筋肉を作るのは食である。それを楽しいイベントに参加することで意識してもらおうと、小柳さんは「信州筋肉祭り」というイベントを計画しています。2026年10月10日(土)に、長野駅東口公園で開催を予定。実行委員会を立ち上げ、小柳さんが実行委員長を務めます。
 

信州筋肉祭りのポスター

美味しいお肉やヘルシーなスイーツなどの食、幅跳び、垂直跳びなどの体力測定ができるブースや、シニアやキッズも身体を使って楽しめて、食べ物のことを学べるコンテンツを考えているのだとか。
 
ステージでは、初めての方も参加できるボディコンテストを企画しており、出場者を募集しています。また、イベントの協賛やクラウドファンディングの支援も呼び掛けています。
 
「このイベントを通じて、筋肉や健康、フィットネス、食などに関心のある人たちの輪を広げたい。全世代に向けて、自分の身体のこと, 食べているもので身体ができているのだという、当たり前すぎてあまり意識が向かないところに気づくきっかけにしてほしいですね」
 
イベントだけでなく、食に着目した新事業として、小柳さんは健康食品の企画・開発も進めようとしています。
 
「血糖値が急上昇せずに食べられる羊かんとして、『幸せの予感』というお菓子を作ろうとしています。通常の羊かんには多量の砂糖が使われているので、食べると血糖値が上がってしまいます。そこで、天然の甘味料や食物繊維を入れることで、血糖値を急上昇させない羊かんを作ろうと考えています。製造をお願いできないか、さまざまな企業に問い合わせをしていますが、なかなか見つかりません」
 
血糖値の上昇が緩やかであれば、糖尿病の方でも甘いものを楽しめる――。そもそも、小柳さんが羊かん好きなことからアイデアが生まれたといいます。自宅でも試作羊かんを作っているそうです。
 
「甘いものを食べてホッとするひとときって幸せですよね。血糖値管理をしなければならない人でも食べられれば、プレゼントにも良いと思うんです。僕もあったらすごくうれしい。みんなが笑顔になれるお菓子を商品化できるように頑張ります」
 

会える場所

E9th PRIVATE GYM

ホームページ:https://e9thprivategym.work/

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