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No.052

和之さん

アジアン・ナイト・マーケット オーナー

旅のような日常を送りながら
日常のような旅をする奔放な経営者

文・写真 Takashi Anzai

旅のような日常、日常のような旅の日々-。
タイ料理とアジアン雑貨の店「アジアン・ナイト・マーケット」のオーナー、辻和之さんのブログにはこんなサブタイトルが添えられています。
まさにこの言葉を地で行く生活を送っているのが辻さんです。
若いころ放浪癖があり、未だに放浪願望がある編集部・安斎にとっては、カリスマ的な魅力を発している人物です。同じ理由からか、辻さんの元には多くの人が集まり、その強烈な魅力と生き方に少なからず影響を受けています。人は親しみを込めて”サンボさん”と呼びます。

辻さんはこれまで世界50ヶ国近くを旅してきました。店を経営する傍らです。加えてプロスキーヤーであり、そして雑誌で特集が組まれるほどのカメラマンという横顔も持ちながら。

その生活はいたって奔放そのもの。以下のようなやり取りから辻さんの生活と人となりが何となく伝わるでしょうか。

「お客さんに『次、海外どこ行くの』って言われて、『今のところ予定ないかな』と答えた3日後にもうタイにいたりしますね。あんまり先のことは考えていないんです(笑)」

そんな調子なので、お店を経営しているにもかかわらず、いつどこにいるのか定かではありません。
海外では、写真を撮ったり、買い付けをすることもありますが、それらも含めて旅を楽しんでいるといいます。最近では、中南米のペラ1枚の地図を持って数ヶ国を旅してきました。

スキーはインストラクターをすれば職業になり、写真も商業写真を撮れば職業になるレベルです。それでも辻さんは、「自分がやりたいか、やりたくないか」という気持ちを大事に、日々を過ごしています。

「スキーも写真も、クオリティという意味ではプロの人を超えたレベルでやりますけど、お金を稼ぐという意味では仕事にしてはいません。写真に関しては、お金をもらえるもらえないにかかわらず、動くときは海外まで動きますし、全部自費で行ってでも撮ります。撮りたいと思えば動くし、動けるような自分でいたいと思っています」

タイの3輪タクシー「トゥクトゥク」が店の前に置かれている。単なる飾りではなく、実際に送迎もしている

由奔放で多才な辻さんの生活の根幹となっているのは、アジアン・ナイト・マーケットの経営です。しかし、辻さんはお店をやることが夢だったわけではないと話します。生まれ育った関西から長野に移り住んだきっかけは、スキーに没頭する時間を確保するためでしたが、店を始めたのも同じ理由でした。

「サラリーマンだと週末しか滑りに行けなくなったりするので、仕事をどうしようと思って。やりたいことがあるときに、お金がないとか、時間がないとか、絶対嫌なので。お金も大事だし、時間も大事だし」
そうして、この店を経営することにしました。当初の目標もやはりスキーを存分に楽しむために決めました。

バーベキューも出来るテラス。夏はビアガーデンとなる

「一番最初の目標はランチを人に任せることでした(笑)。店を開けたのが9月くらいだったんですけど、いかに冬までにランチを人に任せる流れをつくるか、というのを目標にやっていました。昼間滑りに行って、夜戻ってきて、という流れが出来るように」

徐々に買い付けに行くことが増えてきてからは、10日間ほど店を空けることもあるため、その間にスタッフだけで店を問題なく運営していくことが目標になったといいます。しかし、そうした目標の裏には常にベストを尽くす辻さんの仕事観やビジネス観が隠されています。

「いいお店をつくるとか、流行らせるとか、おいしいものを出すっていうのは最低限。そこは目標ではなくて、最低ラインなので」

「解体や内装の仕事も頼まれればなんでもしましたけど、あの人は大した仕事しなかったなと思われるのが僕は嫌でしたね。また来てよって言われるように、仕事はきっちりやりたいというか、求められている以上にやりたいんで。居ればお金もらえる、みたいなの僕は一番嫌いなんですよね」

家具も現地にオーダーしたものが多く、味だけでなく雰囲気も現地にいるような気持ちにさせてくれる

アジアン・ナイト・マーケットは、元々10年以上空き家だった古い倉庫のような建物を辻さんが自分の手でコツコツと改装してオープンさせました。東南アジアの田舎町にあるような、温かみと自由な南国気質がない交ぜになった空気が流れています。タイへの渡航歴3回、合計滞在期間約2か月、しかも滞在したのは田舎町ばかりという編集部・安斎も現地に戻ったような懐かしさを感じてしまいます。

「高級なフレンチとかイタリアンをやろうとすると、お店の内装をつくるのがきっちりとしていなきゃならないので素人じゃ大変じゃないですか。でもタイとか、インドネシアとか東南アジアの感じだったら、向こうは結構アバウトな仕事で成り立っていて、角度が90度じゃなかったり、誤差がいっぱいあっても、それが味として落ち着きますよね(笑)」

建材は現地からコンテナで輸入してきたもの。流れる空気が限りなく現地に近いのも頷けます。そして料理についても本場の味を再現しています。正にタイの食堂で食べた、あの味でした。

「うちは(日本人向けの)アレンジなしの本格のタイ料理なんです。でもまぁ、アレンジするところの方が流行っていると思うし、それを否定するわけではないんですけど、僕はタイ料理が食べたいなと思ってエスニック系のお店に行くと余計ストレスになっちゃうんですよね。開けた当初は僕が行きたいお店がなかったので、そういうお店をつくろうと」

日本人向けのアレンジを加えず、現地の味を再現したタイ料理

アジアン・ナイト・マーケットからはこれまで7人ほど独立して商売を始めた人たちがいます。その職種は、タイ料理店から美容室、雑貨店、マッサージ店など様々。辻さんはその人たちを後押ししてきました。
また、従業員にはトリップオフ制度があり、長期休暇を取って旅をすることができます。

「お客さんのために働いてもらうのはもちろんなんですが、一番は自分のために働いてほしいんですよ。自分のためっていう方がチカラって出るじゃないですか。自分の人生の時間を無駄にしてほしくないんです。だからうちをうまく利用して、今後の人生に生かしてほしいので。この店がよくて、ずっといてもらって、ずっとこの店を盛り上げていきたいという人もそれはそれでありがたいんですけど、自分のためにこの店で働くっていう人が来てくれたらいいなと思いますね」

「でも、タイ料理ならなんでも作れますよ、みたいな、めちゃめちゃ仕事が出来る人が来てくれれば、僕いなくてよくなるんで、それはそれで助かりますけど(笑)」

バーカウンター。カクテルも種類は豊富。イスラム圏の水タバコ「シーシャ」も楽しむことができる

(2014/07/15掲載)

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会える場所 アジアン・ナイト・マーケット
長野県長野市大字長野東後町2−1
電話 026-214-5656
ホームページ http://asian-night-market.net/
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