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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.202

植野

さん

うえの かける

炭農家うえの

炭焼き職人がお米を焼きました!

文・写真 Yuuki Niitsu

玄米100パーセント、ノンカフェインの玄米珈琲

白米よりもビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含む玄米。そのため第二次世界大戦前から健康食として支持を集め、近年では圧力鍋が普及したことで味も好まれるようになってきました。そんな玄米を焙煎し、なんと珈琲にした人がいます。

「一番最初に焙煎して作ったものを飲んだ時に、私も妻も『これはいける』と感じました」

玄米珈琲を一口飲み終えて話すのは、炭農家の植野翔さんです。現在、長野市信級に在住し、2012年よりインターネットやカフェなどにおいて、ティーバッグ、ドリップバッグ、中挽き粉の3種類の玄米珈琲を販売しています。

湧水を使用し自身の田んぼで育てたお米から作る珈琲は、玄米100パーセントでノンカフェイン。そのため、子どもや妊婦さんでも安心して飲め、その評判は口コミで広がり愛用者が増えてきています。

「うちの子どもも1歳の時から飲んでいるので、喋れるようになってからは、『玄米コーヒー飲みたい』と自分から言うくらいお気に入りですよ」

植野さんの口もとがゆるみます。

大雪で囲まれた窯の周りを雪かきする植野さん

ヒントとなったのは炭焼き職人

植野さんは、東京都田無市(現西東京市)出身。大学卒業と同時に、田舎で農業をやろうと長野市信更に移住します。始めは果樹園でアルバイトをしていたという植野さんですが、その後、大岡に引っ越したのを機に農業を始めます。

「ようやく始めた農業ですが、冬の間は閑散期ですよね。それで、その間は炭焼きの仕事を手伝うことになったんです」

そこで、出会った関口さんという炭焼き職人の行動が、玄米珈琲誕生のきっかけになったと植野さんは言います。

「関口さんは黒炭を焼いているのですが、その窯の中で炭化させた玄米を作っていました。それをお茶代わりに毎日飲んでいました。それを飲ませてもらったら、とてもおいしくて、その時にひらめきました」

炭焼きの仕事は、炭の単価が安いうえに、取引先が既に決まっている業者が多いという現状。生計を立てる意味ではなかなか難しいと考えていた植野さんは、今の時代に合ったものを提供しようと模索していたといいます。そんな時に得たヒントで、植野さんは炭窯の余熱で玄米珈琲を作ろうと考えます。

冬でも陽があたると暖かい縁側。ここをビニールで囲い、たまった熱で部屋を温めたいとエコの発想はやまない

地球にやさしい飲み物

炭出しをした後の窯は、遠赤外線の塊で数百度にも達します。その遠赤外線を利用して何かできるのではないかと模索していた植野さんは、玄米の焙煎に挑みます。

「遠赤外線による焙煎の場合、伝導熱による焙煎に比べ、深部への熱の伝わり方が早くなります。特に、米粒は小さいので、粒全体がほぼ均一に焙煎でき、ふっくら、さっくりと煎りあげることができます。この焙煎工程が玄米珈琲の味や香りの決め手になっているのだと思います」

この斬新なアイディアこそがオンリーワンの味を作ります。

初めて飲んだ時に珈琲に近い味になり、これはいけると感じた植野さんは、時間を忘れ、玄米珈琲の味と向き合います。

「窯の温度が一定ではないので焙煎時間が非常に難しいんです。2秒遅れただけでも米が燃えてしまったりしますし、味も全然違ってくるので、何度も焙煎し、飲みながら最適な焙煎時間を探りつづけました」

今でも、試行錯誤しながらの毎日だという植野さん。こうして時間と愛情をかけ作り上げた玄米珈琲は、身体にばかりではなく、地球にもやさしいと植野さんは言います。

植野さんの玄米珈琲。インターネットで東京などにも販売している

「お米はもちろん、エネルギー源も地元産です。しかも、炭の場合、木の成長から炭が消費されるまでの一連のサイクルで二酸化炭素が増加しません。それどころか、完成した炭を燃料として燃やさなかった場合は、二酸化炭素を固定することになります。多孔質な炭は土壌改良にもなりますし、水質浄化にも利用できます。玄米珈琲は人の身体だけでなく、地球にもやさしい飲み物だと思っています」

非の打ちどころがないほどの説得力あるセリフに、返す言葉も浮かばず、ただ聞くだけの私。普段口数の多い私にとってはこれも、エコでしょうか。

最後に、移住してから信更、大岡、信級と山間地域に身を置く植野さんにその魅力を尋ねてみました。

「食べ物、水、エネルギー源を地域で自給できる。地域、山からの恵みで生かされているということを実感できる場所。それが山間地域の魅力ですかね」

山間地域を生計が立てられる場所にして若い人が暮らせるようにしたい。そのために、まずは玄米珈琲を軌道にのせたいという植野さん。

玄米100パーセント、ノンカフェインの玄米珈琲を作り上げた植野さん自身も、遠赤外線によって焙煎されたのではないかと思う優しい人でした。

今は雪を被っているが、春になると植野さんの田んぼが顔を出す

(2015/02/27掲載)

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会える場所 炭農家うえの
長野市信州新町信級8291
電話 050-7114-6109
ホームページ http://www.nobushina-coffee.com(玄米珈琲のインターネット販売あり)

MAIL:nobushinacoffee@gmail.com

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