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ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.193

横山侑加さん 中村秋葉さん 

池田麻帆さん

飯綱高原スキー場スノーピース 長野県短期大学

雪上で朗らかに笑顔を創り出す

文・写真 Rumiko Miyairi

スノーピースの誕生

「みんな、おいで。づなっちだよ」
「づなっちとじゃんけん大会やろう」
「勝ったらお菓子とシールをあげるよ」

飯綱高原スキー場のキャラクター「づなっち」とともに子どもたちを元気に呼び寄せるのは、スノーピースメンバーで、その日の担当をする横山侑加さん、中村秋葉さん、池田麻帆さんです。

3人は普段、長野市内にある長野県短期大学に通っています。専攻は個々で異なりますが、「地域と環境」をテーマとした総合演習(ゼミ)では一緒に学び活動しています。ゼミの研究の一環として、農業や林業あるいは産業などという長野県内の色々な現場へ実際に行き、自然を通じた社会体験もしています。

スノーピースは2012年から2013年の冬のシーズン中、その活動をするグループとして飯綱高原スキー場のキッズパークの運営と、遊びに来た子どもたちを楽しませる目的で誕生しました。長野県短期大学、下平佳江講師の協力のもと、ゼミを受けている学生たちが主体となって成り立っています。

この活動によって小学生以来、久々にスキー場に訪れたという横山さんは、自然の中で雪遊びする子どもたちに間近で触れたからこそ気付いた違いを話します。

「保育園などで子どもたちに触れたときは、子ども同士の小競り合いのような場面をよく見掛けたんですが、スキー場での子どもたちは、誰もが元気良くはしゃいで遊んでいるんです」

冬ならではのスポーツや雪遊びに夢中になる子どもたちは、縛りなくのびのびとしていました。

違いを発見した横山さんは、自分たち自身もこんな子どもたちに出会えると、気持ちが朗らかになると微笑みました。

子どもたちを集めて「じゃんけん大会」が始まった。スノーピースは笑顔を絶やさずスキー場を盛り上げる

当初、子どもたちにどのように声を掛けたらいいか、または子どもたちに喜んでもらえるのか、など五里霧中になりました。

でも「スキー場のキャラクター『づなっち』とじゃんけんをしてプレゼントをあげる」というスキー場で用意したゲームは、そんな不安を取り去りました。なぜなら、づなっちと一緒に「づなっちだよ」と歩きながら呼び寄せると、子どもたちはニコニコしながら集まってきてくれたからです。

じゃんけん大会は、土曜日と日曜日の午前11時からスキー場の第1クワッドリフト前広場やキッズパークの周りで行います。

今シーズン、スノーピースのメンバー16人で数人ずつ班を組んで活動しています。

歩いてスキー場内の移動をするスノーピースとキャラクターの「づなっち」。雪山で出会ったら、ぜひ、じゃんけんしよう!

また来たい!と思えるように

飯山市から通学している中村さんは、週末のスノーピースの活動のときは、長野駅からバスを乗り継いでスキー場に向かいます。

この活動に参加すればするほど、自身の心境が変わって行くことに驚いているといいます。

「もともと私は子どもが苦手だったので、初めはどのように声を掛ければいいかわからなかったんです。でもスノーピースは、参加するたび子どもたちの喜ぶ笑顔が見られるので自分から呼びかけられるようになりました。今では工夫をして、もっと楽しんでもらいたい、と思えるようになりました」

そんなスノーピースの活動に一目を置いている飯綱高原スキー場の支配人、宮下匡さんは、スノーピースの結成時から学校とスキー場のつなぎ役をしました。3年目になった今年も「学生さんたちが関わって運営していると賑やかです。それもスキー場の話題の一つになっています」と温かいまなざしでそう話しました。

宮下さんは飯綱高原スキー場を何年も見てきました。その目線から、リピーターのお客さんには幼いころの楽しかった雪遊びの思い出を持つ人が多くいる、と感じています。だから、子ども時代の雪にふれあう機会を大事に考えて、スキーヤーなどのほかに雪遊びをしたい子どもや家族向けのサービスにも力を注いできました。

その取り組みとして、県内でも多くない常設のキッズパークも作りました。営業日は年末年始と土曜日、日曜日、祝日ですが、何度もそりが楽しめる動く歩道も備えた専用ゾーンも整っています。

「まずは雪遊びに来てくれた子どもたちが楽しめることを大事に考えています。『また来たい』と思って話題にしてくれることが、次につながりますからね。そうした子どものころの楽しかった思い出を作ってもらえると大人になってもまた来てくれると思いますね」

飯綱高原スキー場にある小さい子向けの「キッズパーク」。思いっきり雪遊びができトイレもそばにあるので安心(営業時間は午前9時半から午後3時まで)

楽しめる話題の一つとして

じゃんけん大会で子どもたちを応援する池田さん。

「子どもがじゃんけんに勝ってもらえるように、づなっちはグーを出すのが好きなんだよ、とかヒントを出すと子どもは喜んで、やる気を出してくれるんです。それでもなかなか勝ってもらえないときがあると、づなっちの方に話しかけて、お願いすることもありますね(笑)」

池田さんは、そんな子どもたちとの受け答えをして楽しんでいます。

そして、真剣な面持ちでじゃんけんをする子どもたちに丁寧に接したい、という思いやりの表れからでしょうか、肌に刺すほど冷たい風が吹く中でも、手袋をせずオリジナルシールを配っていた姿が印象的でした。

普段、学生生活をしているだけでは味わえない気持ちや経験が、このスノーピースの活動から得られていると誇りをもって3人は話します。

「子どもたちの笑顔はもちろんのこと、そこに付き添っているお父さんやお母さんまでも『ありがとう』って言ってくれるんです。自分たちが関わったことで喜んでもらえたときは充実感がありますね。私たちに会ってみんなが元気になってもらえたら、それだけで嬉しいです」

長野の自然は、世代を問わず等しく楽しめる空間として悠々と広がります。

来年、飯綱高原スキー場はオープン50周年。これからも存分に「雪遊びが楽しめるスキー場」として絶えず話題にあふれた年を重ねていきます。

そこには、スノーピースの「じゃんけんしよう」という晴れやかな声が響いて、きっと、たくさんの笑顔を生み出してくれるでしょう。

子どもたちに勝ってもらうために、

「じゃんけんするのはだ~れだ」づなっちとスノーピースはいつも笑顔を創りだす。子どもたちを今日も見つけにいこう!

(2015/02/16掲載)

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