11月3日(月)文化の日、飯綱高原サンクゼールワイナリーの丘に、マットを手に持ち軽装の35人が集まりました。その集団の目的は「ソラヨガ」です。

「ソラヨガは、名前の通り空の下で行うヨガです。大自然の中で、リラックスすることでモヤモヤした気持ちを取り除くことができます。ゆっくり呼吸をして体を動かすことで、血流もよくなり、体の中もスッキリします。それが実感できるのがソラヨガのいいところです」

そう話すのはソラヨガの主催者、渡辺由紀子さんです。この日、早朝の高原にも関わらず35人もの参加者が集まったということは、ソラヨガがいかに体にとって良い効果があるのかを物語っていると思いました。

「ソラヨガは、早朝に行うのがベストです。太陽が出始めて、澄み渡る空気漂う一日の始まり、このタイミングで体の中をスッキリさせると、一日が素晴らしいものになりますよ」

渡辺さんは、毎日長野運動公園で朝6時から7時まで参加者とソラヨガを行っています。
年内は12月上旬まで続けるそうです。

渡辺さんは、かつて証券会社に勤めていました。多忙な毎日を送る中で、趣味でダンスやエアロビクスを始めます。

「運動するとスッキリして、気持ち良いですよね。もともと体が柔らかいこともあったので、20年前に東京に通いヨガを始めました」

その後、証券会社を退職し、2005年に念願のヨガスタジオ「STUDIOyukey」を開きます。

そして5年後の2010年、ある生徒さんとの出会いでソラヨガが生まれます。

「当時、通っている生徒さんで精神的に不安定な人がいました。彼女は畑仕事やロッククライミングをしているときは気分が晴れるらしくて。『あ！野外でヨガをしてみようよ！』と軽いノリで始めました」

二人だけで公園にマットを敷いてのヨガ。一般的に見れば、少し勇気がある行動に思えますが、二人はその気持ち良さに周りの目は気にならなかったといいます。

「彼女もソラヨガをすることで、日に日に元気になっていきました。表情も全然違っていましたね。それで、彼女の友人も含めて3人で1年間、三重公園でソラヨガを行いました」

その後、ブログ発信をしていくなかで、ソラヨガが話題となり参加者が増えていったといいます。

「ソラヨガが話題になったのは良かったのですが、彼女は大勢の中にいるのは、まだ抵抗があるらしいのです。だから普段は来ませんが、たまに2人だけのこっそりソラヨガをします(笑)」

10月19日には、長野運動公園にて100人ソラヨガを敢行。また、「キッズヨガ」や「マタニティーヨガ」、そして、つい先日には沖縄のビーチで「サンセットヨガ」を行うなど、バイタリティー溢れる活動は各メディアからも注目されています。

そんな渡辺さんの今後の野望は、ずばり「ソラヨガキャラバン」だそうです。

「ヨガは年齢、性別を問わず誰でもどこでもできます。日本全国を回って、ソラヨガを広めていき、少しでも多くの人が元気になれば言うことないですね！」

そう話す、渡辺さんは現在「スポンサー募集中です！」と付け加えました。

「ヨガはインナーマッスルも鍛えられ、全てのスポーツの基本になります。精神的にも、肉体的にも効果のあるヨガ。ソラヨガで、一人でも多くの人とつながっていきたいです」

素足で大地に立ち天へと我が身を伸ばす渡辺さんの幸せそうな顔からは、なんだか人間の原点を教えてもらったような気がしました。