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わくわく・共感できる長野の元気情報を配信します!

ナガラボはながのシティプロモーションの一環です

No.105

ワカバヤシ

ヒロアキさん

長野ウラドオリ編集代表/構成作家

オモシロイ信州を東京から発信
長野を知りたい、伝えたい

文・写真 Takashi Anzai

なるべく歩いて行動する

「長野ウラドオリ」というサイトがあります。
サブタイトルは「信州ってオモシロイ!をコンセプトにお届けする 長野県のヘンテコ情報ウェブ」。更新頻度は月10数回から20回近く。ヘンテコと名乗るとおり、地元の人も見過ごしてしまったり、見て見ぬふりをしてしまうようなネタをユーモア溢れる視点で取り上げていて、編集部・安斎もかねてより一ファンです。

長野県のコアな情報を掘り下げ、しかも高い頻度で更新されている長野ウラドオリですが、実は東京在住の、それもたった一人の手でつくられています。編集代表のワカバヤシヒロアキさんは平均月1回のペースで長野県を訪れ、それだけの数の記事を書き続けています。

「なるべく歩くということは大事にしていますね。車社会なので、ついレンタカーとか借りちゃうこともあるんですけど、歩いていると入ってくる情報量が全然違いますからね。結果的に1キロ歩いて何もないこともあるんですけど、でも車で通り過ぎちゃうと何も分からないままです。たぶん長野県の人はそんなに歩かないでしょうし」

まずは行く場所だけ決めて、現地でネタ集めをすることがほとんどだというワカバヤシさん。多いときには1泊2日の取材で30本のネタを書くこともあるそう。当初は東京在住の3人でスタートしたサイトでしたが、他のメンバーはワカバヤシさんのペースについて来れず、ほどなく1人で運営するようになったそうです。

新宿バスターミナルにて。平均月1回、多いときは月3回ほど信州を訪れている

「意地で続けています」

ワカバヤシさんが長野ウラドオリを始めたきっかけは、信州大学の大学院を卒業して長野を離れてから5年あまりが過ぎたころのこと。当時、東京に住んでいたワカバヤシさんは友人の結婚式で久しぶりに県内を訪れました。

「その時思ったのは、長野って人がいないなぁと。ゴールデンウィーク明けだったんですけど、土日で季節もそんなに悪くないのに、何でこんなに盛り上がっていないのかなと思って。でも、じゃあ自分は何を知っているのかと考えると、大学院まで行って6年も住んでいたのに、松本城もまともに行ったことがなくて、結局なにも知らないまま、身の周りの物しか見ないまま卒業してしまったんですね。6年間を取り戻すではないですけど、せっかく住んだんだから、長野のことを知りたいなというのと、魅力を発信したいと思ったのが始めたきっかけです」

ゼロからのスタートでしたが、当時はツイッターが流行りだしたころで、ワカバヤシさんが「おすすめのご飯とかありますか」などと質問を投げかけると、誰かしらリアクションをしてくれて、励みになったといいます。

徐々に閲覧者も増えるとともに、コンテンツの面白さが評価されて2011年にはライブドアのブログ奨学生に選ばれました。ちなみにアクセス数は「内緒」とのことですが、これまでで一日の最多は約34,000PVだそうです。

サイト運営で入るお金は限られています。取材のための旅費を引くと赤字にならない程度とのこと。それでも長野ウラドオリを続けている理由をワカバヤシさんはこう語ります。

「信州が好きだからです。あとは意地ですね。6年間も住んでいたのに、何も知らなさすぎるので、それに対する意地で続けています」

ワカバヤシさんは長野ウラドオリを「出来れば一生続けたい」と言います。

主に1人で行動。自分の写真が掲載されることも多いが、三脚とセルフタイマーを活用している

信州から笑いを発信したい

ワカバヤシさんは大阪府生まれ。信州大学工学部に進学し、2年生から長野市に住み始めます。大学では土木工学を学び、卒業後は建設会社に就職しますが、折からの公共工事削減で業績は不振が続き、先行きに不安を覚えます。そして「やりたいことをやろう」と、テレビの構成作家に転身しました。現在はバラエティ番組を主に手掛けています。

将来的には「サザエさん」の脚本を書きたいというワカバヤシさん。もう一つの目標は信州のローカル局から全国に発信するような番組をつくることだそうです。

「信州って笑いの文化だけが欠落していると思っているんですよ。アートとか、歴史もあるんですけど、いわゆるカルチャーの中でお笑いだけはないなと。欲を言えば、長野のローカルのお笑い番組がつくりたいですね。北海道ローカルの『水曜どうでしょう』が有名になったように。長野でもできるんじゃないかなと思っています」

長野ウラドオリを読んでいると、レポートに臨場感と躍動感があって、その場に行ってみたい衝動に駆られます。ゆったりとした語り口とは対照的です。

「構成作家って、年を重ねるとできない仕事だと言われているんですけど、僕はできるだけ長くやっていきたいと思っています。だから、大御所然とならずに、低姿勢というか、物腰柔らかく続けていけたらいいなとは思っていますね」

東京にいながら信州の面白さをこれでもかとばかりに発信しているワカバヤシさん。ナガラボも負けていられません。

執筆はカフェですることが多い

(2014/10/02掲載)

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