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No.471

倉澤

あゆ美さん

「豆腐とお酒 まほろば」

街外れの居酒屋で、豆腐料理とくつろぎの場を提供

文・写真 島田 浩美

長野市の繁華街・権堂の東の外れに位置する長野市東鶴賀町。“ディープ権堂”ともいわれる昭和な風情が残るこの町に、平成生まれの若手女性店主が営む新たな居酒屋が誕生しました。「豆腐とお酒 まほろば」の店名からわかる通り、店のテーマは「豆腐料理とお酒」。寒い冬に恋しくなる煮込み料理「肉豆腐」を中心に、店主の倉澤あゆ美さんが作る心づくしの料理が並びます。
 

こってりからさっぱりまで。豆腐料理に舌鼓

女性がひとりで切り盛りする居酒屋、しかも東鶴賀町というディープなエリアというと、昔ながらのママさん風の店主がもてなしてくれるお店をイメージしがちです。ところが「豆腐とお酒 まほろば」で迎えてくれるのは、カフェ店員のようなさわやかな佇まいの倉澤さん。といっても、出てくる料理はどれも、お酒はもちろん、白いごはんが食べたくなるようなしっかりした味付けで、紛うことなき居酒屋メニュー。“豆腐=ヘルシー”という概念を覆すようなパンチのある味わいのものから、冷奴のようなさっぱりメニューまで、豆腐の多様性を感じさせてくれます。
 
料理によって絹ごし、木綿と使い分けている豆腐。薬味がたっぷりのった「冷奴」は大豆の風味がしっかりした木綿豆腐そのものの味が楽しめる
▲料理によって絹ごし、木綿と使い分けている豆腐。薬味がたっぷりのった「冷奴」は大豆の風味がしっかりした木綿豆腐そのものの味が楽しめる
 
看板メニューの「肉豆腐」は、豚のバラ軟骨肉を圧力鍋でトロトロに煮込んで豆腐と合わせ、さらに甘辛くじっくりと煮込み、大きな豆腐の中まで味が染み込んだ一品。
 
「昔から豆腐が好きでしたし、豆腐はいろいろな料理に取り入れられ、季節感も表現できて好き嫌いもあまりありません。なかでも肉豆腐は、当初は肉豆腐だけを提供する店にしようと思っていたほど一押しです」
 
自慢の「肉豆腐」。ごはん・味噌汁・漬物の「ごはんセット」と合わせて定食にも
▲自慢の「肉豆腐」。ごはん・味噌汁・漬物の「ごはんセット」と合わせて定食にも
 
ほかにも「温玉豆腐ステーキ」は、食べごたえがあるジューシーな豆腐に、こってりとした味付けのソースと温玉が好相性。「酒好きなんだな」と思わせる味付けに思わず親近感を覚えます。
 
「温玉豆腐ステーキ」。豆腐を2枚重ねたボリュームもうれしい
▲「温玉豆腐ステーキ」。豆腐を2枚重ねたボリュームもうれしい
 
「自家製厚揚げ」は、注文を受けてから生の絹ごし豆腐をじっくりと揚げ、外はカリカリ、中身はとろりとした繊細な食感がたまりません。「地物野菜の白和え」は、取材時は春菊が使われていて、さっと茹でた春菊の独特の香りとシャキシャキの食感に丁寧な仕事を感じました。
 
見た目も美しい、クリーミーな豆腐を和えた「春菊の白和え」
▲見た目も美しい、クリーミーな豆腐を和えた「春菊の白和え」
 
豆腐以外の一品料理も揃い、冬は鍋料理も。いずれも気取っていないのに手が込んでいるのが伝わってくるうえ、適度に放っておかれる接客も心地よく、若いのに落ち着いた佇まいの倉澤さんの雰囲気がお店全体に漂っています。
 
信州福味鶏を使った自家製鶏つくねの豆腐鍋。鶏だしの旨味が凝縮した滋味深い味わい
▲信州福味鶏を使った自家製鶏つくねの豆腐鍋。鶏だしの旨味が凝縮した滋味深い味わい
 

“自分らしい”のはお酒に合う食事を提供する店

長野市出身の倉澤さん。県外の大学に進学して栄養士の資格を取得し、管理栄養士が働く愛知県のクリニックで医療事務員として働いた後、地元に戻ってきました。そして、スキーシーズンのアルバイトとして野沢温泉村のカフェで数カ月間働くなかで、接客をしながらおいしいメニューを提供する飲食業の楽しさを改めて実感したといいます。
そこで、次なる人生の進路として飲食業をめざし、長野市内のカフェや食堂で勤務。次第に自分の店をゼロからつくりあげていきたいと思うようになったことから、独立を見据えて食事も提供する居酒屋に転職し、さらに腕を磨きました。
 
「カフェと食堂で働いたことで、食事を提供する店のほうが私の好みだとわかりましたし、お酒が好きなので、日本酒にも焼酎にも合うような食事を作るのが自分には合っていると思いました」
 
「組織のなかで勤務するよりフランクに働けるかたちを考え、独立を決意しました」と倉澤さん(左)
▲「組織のなかで勤務するよりフランクに働けるかたちを考え、独立を決意しました」と倉澤さん(左)
 
そして、働きながら物件探しを進め、見つけたのが、空き店舗となって半年ほど経過した元居酒屋の現在の店舗です。長野駅前や権堂の繁華街ではなく街外れのエリアで探したのは、予算や競合店を考慮した結果。手頃な家賃とコンパクトな規模感が決め手でした。
 
店内はカウンター席と小さなテーブル席のほか、小上がりの座敷も
▲店内はカウンター席と小さなテーブル席のほか、小上がりの座敷も
 
物件探しと合わせて進めていたのが、メイン食材の豆腐の仕入先です。いくつか食べ比べて気に入ったのが、善光寺門前の岩石町にある「末広屋 江口豆腐店」。知る人ぞ知る名店で、近所ということもあって直接訪れて話を聞き、種類豊富な豆腐がどれもおいしかったことから入荷を決めました。
 
ほどよくカリカリの衣に包まれた、ふんわり、もっちり食感の豆腐に、だしの効いたつゆが染み込んだ「揚げ出し豆腐」
▲ほどよくカリカリの衣に包まれた、ふんわり、もっちり食感の豆腐に、だしの効いたつゆが染み込んだ「揚げ出し豆腐」
 
こうして2021年11月にオープン。すると、新しいけれど懐かしさもあり、軽く一杯からしっかり食事まで叶えてくれる使い勝手のよさもあって、少しずつ口コミやSNSで評判が広がっていきました。現在は仕事帰りのサラリーマンから、「以前から気になっていた」というご近所さん、インスタグラムをきっかけに来店する学生まで、幅広い客層に利用されています。
 
“自分らしい”のはお酒に合う食事を提供する店
 

「くつろげる場」という思いを店名に込めて

「料理の前提は、お酒に合うこと。来店してから何を食べるかなど、食べる人の立場に立って一連の食事の流れを考えるようにしています。それに、栄養士の資格も生かしながら、豆腐の素材のよさや食材のバランスも頭に入れつつメニューを作っています」
 
体によくて、今の気分にフィットするおつまみもある。最高じゃないですか。倉澤さんが作る料理が、頼むそばから「また食べたい」と思わせるのは、こうしたさりげないこだわりがあるからでしょう。
 
「自分ではおいしいと思って作っていますが、一から自分で考えた料理を最初にお客さんに食べていただいたときは本当に緊張しました。『おいしい』と言ってもらえて安心しましたし、今は少しずつ自信がついてきて、ようやく余裕が出てきています」
 
決して多くを語らないけれど、一言ひと言から倉澤さんの素直な気持ちが感じられます。そんな倉澤さんがめざすのが「お客さんに楽しんでもらえる店」。
 
「常に飲まれているお酒の量に気を配っていたりと、変に気を使っていてはお客さんもくつろげないと思うので、ほどよい距離感の接客で、大衆的な雰囲気を気軽に楽しんでもらいたいですね」
 
「豆腐とお酒 まほろば」
 
というのも、店名の「まほろば」とは「住みやすい場所」や「素晴らしい場所」を意味する日本の古語で、転じて「家にいるようにくつろげる場、落ち着ける場、ほっとできる場」にしたいという倉澤さんの思いが込められています。豆腐という身近な食材を使って、普段遣いのごはんから仲間とワイワイと楽しむ食事まで、肩肘を張らずに過ごしてほしいと倉澤さん。
 
「今はまだメニューが少ないのですが、お客さんから『こんな料理が食べたい』といわれることも多いので、これから少しずつ品数を増やしていく予定です。日本酒も長野県のものを中心に揃えていますが、酒屋さんと相談しながら他県のものも仕入れていきたいですね」
 
オープンして2カ月。まだまだ進化の過程にある「豆腐とお酒 まほろば」に要注目です。
 
「豆腐とお酒 まほろば」
 
豆腐とお酒 まほろば
 

(2022/01/21掲載)

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会える場所 豆腐とお酒 まほろば
長野市鶴賀東鶴賀町1925-1
電話 026-217-8214
ホームページ https://www.instagram.com/tofu_mahoroba/

営業時間:17:30~23:00
定休日:日曜・不定休

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